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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ホラー・ホラー風味

噂に踊る

作者: まい

 心霊スポットとして尾ヒレが付いて噂になったトンネル。


 そこで噂を確かめに来た子供と安全ヘルメットを被った作業着の男が出会った。

――――おっと!?


 ボクー、危ないよー?


 なんでこんな誰も使わなくなった小さなトンネルに、夜遅くに来てるのかな?


 トンネルの入口の脇に危険だから立ち入り禁止ってライトを点けて見えるようにしてる看板も有るからね?


 それでも進もうとしてるのはダメだよ?



 ん?


 あー……私はね、このトンネルの点検とか修理をする人なんだ。


 ボロボロになってきたからね、市からまだ使えるかどうかの確認をしてくれって頼まれたんだ。


 え?


 こんな深夜にやる仕事じゃない?


 そうだね。 でも、こんな時間にいるのはボク達みたいな子のせいだからね?


 他の子から聞いてるよ?


 このトンネルを通ると別世界へ行って帰れなくなっちゃうとかって噂を確かめたかった〜とか。


 それ以外にもボロボロで怖いから、単純に度胸試しに〜とか。


 でもそんな理由で使って欲しくないんだ。


 だってボロボロなトンネルだから、いつ崩れて下敷きとか生き埋めになっちゃうか分からなくて危ないからね。


 ボクの無事を心配して言っているんだからね?




 …………んーー。


 ダメ? どうしてもトンネルを通りたい?


 少し離れた所に新しいトンネルがあるから、そっち行って……は聞いてくれそうにないよね?


 だよね。


 でもダメだからね? 今日はトンネルの前まで来たって証拠の写真を撮るだけで満足して帰って欲しいんだけど?



 えー? なんでそんなにガンコなの?


 …………えっ、チョット!


 ちょっと待って!!


 そんなにトンネルに行きたいの?


 あ〜〜〜、ホントに困るんだよ。



 どうしても行く?



 ん〜〜、分かった。


 そんなに行きたいのなら、()かせてあげるよ。



 …………ちょちょちょ!


 違う違う!


 逝かせてあげるのはトンネルじゃなくて、





 あの世。





 いい加減にしろよ?


 どれだけ危ないと止めても入っていきやがって。


 それで止められなくて何か事故が起きればいつも、私達のせいにされて。


 管理体制の甘さが悪い? ふざけんな。 ガチガチに囲っても隙間をこじ開けたり乗り越えて入っていく連中を止められるわけ無いだろ。


 監視カメラで撮影しながら看板の向こうまで行ったら不法侵入で刑事事件にするぞと警告しても、無視する連中はいるわ役人が過激だから、大事(おおごと)にしたくないからやめろと言ってくるわ。


 だからって電気柵をやろうとすれば、それでその電気柵で怪我人が出たらお前らのせいだと。 うるせぇ、役人がよ。


 許される対策は全部やってもコレなんだよ。


 どうすりゃ満足なんだよ。


 クソが。


 クソが。


 クソが。


 クソが。


 クソが。


 クソが!











後日



 世を震撼(しんかん)させた心霊スポット連続殺人事件の犯人が逮捕されました。


 犯人は各地の心霊スポットに遊びで入ってくる若者を狙い、殺害を繰り返していました。


 殺害方法に法則は無く、恐らくその時に持っていた物や周りにあった物で殺害していたとの見解を、警察がしていました。


 被害者の中にはまだ幼い小学生の男の子もおり、その残虐性から警察も全力で犯人を捜索していました。


 犯人は△△□□(32)現場作業員の男で、動機は危険な心霊スポットに興味本位で入ってくる人への怒りによるものと語っており――――

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― 新着の感想 ―
[良い点] 危ないとこ行っちゃだめだよってね~。 因果応報? [気になる点] 一応、この殺人鬼は警告(良心として?)してるってことですか~。 まあそれであの世へ逝ってしまうの自業自得と言うかしら。 […
[良い点] 視点人物の行動は褒められた事ではありませんが、心霊スポットに突入しようとしていた子供に対して展開した持論に関しては正論ですね。 考えてみますと、人気のない心霊スポットに安易に立ち入る行為は…
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