最終話
楽しい日々はすぐに終わった。隣国との戦争がはじまりユリエッタは戦争に駆り出された。
ユリエッタは若くして手に入れた力で敵を魔法で殲滅させた。
杖を振るだけで岩が砕け散り敵兵は無残にも煙となった。
「さぁ行きなさい。どんな敵も皆殺しにしてしまえ。私が背後で援護する限り誰も殺させはしない」
戦争での活躍からみるみる昇進したユリエッタは戦争が終わると英雄扱いされ、そして王女の称号を手にする。
「私が統治する限りこの国に戦争は起こさせない。国民の皆さんどうか私の声を聴いてください」
ユリエッタはラジオで二時間にわたる演説を行った。
「ユリエッタ閣下!」
「何だい?」
「敵兵の捕虜がどうしても面会をと」
「連れてこい」
目の前に現れたのは高校の友達のケイタだった。
「ユリ……」
「どうした?」
ユリエッタは立場上あれこれと考えていたのだった。
ケイタは黙っていた。ユリエッタの理性が働く。
「こいつの首をはねてしまえ」
ケイタは涙を流した。ユリエッタは寂しさを抱えたがすぐに打ち消す。
ケイタは処刑場へ連れていかれた。彼は恐怖で震えていた。
大きな太陽の真下にギロチンの歯が輝く。
時計台の針が真上を向いた正午にギロチンの歯が振り落とされた。
首はごろんと地面に落ち、観客は絶叫した。
「私に逆らうものはこうなるのです!」
ユリエッタはそう言った。




