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「ああっ、もうだるい!」


 ユリは家の自分の部屋に閉じこもり机に向かっていた。携帯で友達とやりとりしながら数学の問題を解いていた。


「もうこんなの解けない! どこかへ行きたい」


 唯一の男友達のケイタとクラスでまぁまぁの女子のグループに入っている。女友達はさかんにケイタの悪口を言って盛り上がっていた。

 携帯でやりとりをする。


――この間のケイタの模試みた? 偏差値三十五だって(笑)


――だっせぇ~。


――どこも入れねえだろ


 そんな会話が繰り広げられていた。

 数学の公式はいくら覚えても頭に入ってこない。


――聞いてよ。この間英語の山下に太もも触られたんだけど


――うわ、やばくね!?


――ひっどーい! 


 ユリは机に辛抱強く座っていた。心なしからケイタから連絡がこないかなんて少し期待していた。


「ユリ! お風呂入りなさい」


 下の階から母親の声が聴こえた。


「わかったよ!」

 

 ユリは教科書を床にたたきつけて解けない問題をどうにか解こうと頭の中で考えながら風呂場へ行った。

 服を脱ぎ、体を洗う。湯船の中は白い湯気に満ちていた。

 

「生まれ変わったら別の世界に行きたい」


 そうつぶやいた瞬間に目の前が真っ白な煙に覆われた。

 ゆらゆらとあたりが揺れる。

 ユリは一瞬頭を打ったのかと思い込んだ。


「助けて!」


 そう叫んだ瞬間ユリは気を失うのを感じた。





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