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ティモフリィア③

風邪を引いてるなか書いたので誤字が多発してるかも知れませんが許してください。

 「はぁ、何で僕が牢屋の監視係なんてやらなきゃいけないん

だ」


 二人の若い兵士が光が差し込まず、蝋燭しか灯ってない薄暗い牢獄で椅子に座っていた。


 「どうせ誰も逃げ出すわけ無いってのにな」

 「全くだ、檻はダイヤモンドで作られてんだからまず人間の手じゃ壊せないだろ」

 「ダイヤモンドは金槌で壊れるけど、あんなに贅沢に使ってれば壊れはしないだろ」

 「あぁ、全くだ」


 兵士達は見張る気が無いのか喋ってるだけであった。そのうち隠し持っていた酒を二人で飲みだし始めた。


 「あぁ~……眠てぇ」

 「流石に寝るのは不味いぜ、ほらほらもう一杯」

 「あぁ、ありがとさん」


 兵士が酒を飲もうとしたとき、二人の兵士の頭が吹き飛んだ。吹き飛んだ頭の断面から血が吹き出て辺りに飛び散り、辺りを真っ赤に染め上げていく。その光景を見ていた一人の少女は大きな声で叫んだ。


 「血飛沫、さいっこ~!!」


 エリは風魔法で見張りを切り刻んだ。何か血以外にも色々と出てて気持ち悪いが……残念なことに馴れてしまった。


 「エリ、大きな声出すなバレるだろ」

 

 俺はダイヤモンドの鉄格子に触れ槍に作り替えた。俺の前では檻の強度なんて全く関係ないからな。


 「俺達的にはバレて敵が来てくれた方が食う肉と血飛沫が増えて良いけどな」


 クールは早速兵士の死体を解体していた、タッパーはクールが兵士を説得と言うなの脅迫をして何とか死守していた。あんなに必死になるとはタッパーを作った俺も嬉しくなるな。


 「さて、ローブ男から城の見取り図は描いてもらってるから、さっさと行こう」


 早速近くにある階段を駆け足で登っていく。


 「なぁ、所で思ったことがあるんだけどよ、エリはあのローブ男みたいに何かブツブツ言わないでも魔法を発動できてるじゃないか? 何でだ」


 クールは魔法についてエリに聞いてきた。そういえば魔法については俺もそんなに知らないな。


 「それはね、人間は魔力が少ないから、空間に存在するそれぞれの属性の精霊にやってほしいことを精霊の言葉で伝えて発動させてるの。私達も苦手な魔法、さっきまで使ってた「イトデン」とかはそれでやるときもあるけど、大体は自分の持ってる魔力で発動できるから唱えなくても良いってこと」

 「ほぉ~ん、そんな感じなんだな」


 それは俺も知らなかった、第一勇の大陸は魔法なんて王家の者しか使えないからな。そんなことを思ってたら階段の上の方から足音が聞こえた。


 「二人位か、見張りの交代にでもきたか」

 「どうするの? 殺っちゃう?」

 「はぁ……流石にこれは避けようがないな」

 俺はクールに槍を渡した。


 「俺は右、リアは左でいいな」

 「オッケー」


 徐々に足音が近くなってくる。


 「でさぁ、娘と妻が俺の取り合いっこになってさぁ」

 「幸せそうだな、まぁ俺も最近お袋が病気治ってきてよ、明日お見舞いにいくんだ」

 「なぁ、やっぱり話し合いで」


 クールは槍を投げ兵士の頭を貫き、エリは風魔法で体を縦にまっぷたつにした。


 「ん? どうかしたか?」

 「いや、何でもない」

 「なら早くいこ、バレたくないんでしょ?」


 名も知らぬ兵士よ、どうか安らかに……後俺は恨まないでくれ。

 


 「やっとついたか」


 何とかリアの部屋に着いた、何度かばれそうになったから心臓がばくばくしている。


 「玉座の間に行っても誰もいやしなかったしな」

 「まぁ、王さまがずっとそこにいるわけでもないからな」


 俺はそういうことを考えられないからな、だから馬鹿なんだよな。 


 「案内してくれてありがとうございます、メイドさん」

 「ヒィ~!!」


 メイドは全速力で逃げ出した。俺達は玉座の間にリアがいなくてどうしようかと思ってたときに現れたメイドを捕らえ、部屋の場所まで案内させたんだ。まさか二階あるとは思わなかったけどな、足がもうきついよ。 


 「よし行くぞ」


 俺が扉をゆっくりと開けて中に入った。部屋のなかは大量の金貨の山で埋め尽くされていて窓から差し込む日の光が反射してとても眩しくなっていた。


 「悪趣味だな、金は使ってなんぼだろ」

 「あなただけにはいわれたくないですよ」


 扉の方からリアが出てきた。そしてリアの手には先程逃げたメイドの死体があった。


 「人を食べるだなんてそれこそ悪趣味にも程があります」

 「「殺す!」」


 エリとクールはリアの話を聞かずに槍と風の刃をリアに飛ばした。


 「会話する気はないようですね、「ウェポン」」


 リアが呪文を唱えると一瞬の内にリアは鎧を身に纏い、剣と盾を装備していた。そして飛んでくる槍は持っていた死体を投げつけ防ぎ、風の刃は盾で防いだ。


 「護の大陸で産まれた者しか使えない魔法、武装召喚です」

 「それで!!」


 エリはカチューシャについている赤血球をリアに投げつけた。リアはそれを難なく盾で防ぐが、盾に当たった衝撃で赤血球が破裂し中に詰まっていた赤い液体が盾にこびりついた。リアは少し舌打ちをした後に剣で斬りかかった。エリはそれを回避し土魔法で床を槍状に変化させ、リアに突き刺そうとした。しかしリアはそれを紙一重で回避し、距離をとるためにバックステップをした。


 「よく先程の攻撃を回避しました、ね!?」


 突然リアは盾を落とす、エリはそれを見てすかさず風の刃を立て続けに3回飛ばした。リアはそれを回避するものの少し掠めたのか鎧の脇腹辺りの装甲が綺麗に切れていた。


 「さっき投げた玉は中身に重力水が入っていて水がかかった物や人を重たくするの、土と水の妖精の力を借りて作り出すんだ、どうだった? 重たかったでしょ?」

 「やってくれましたね、あの盾は結構高いんですよ!!」


 リアはエリに突撃し斬りかかる、エリはそれを横に回避したのだがリアはそれを予測してたのか直ぐ様横に薙ぎ払った。剣はエリの胴体を的確に斬り、エリは余りの痛みに立てずに座り込んでしまった。斬られた部分からは血がどんどん溢れてきている。


 「確か好きでしたよね血を見るの、いくらでも見てください」

 「ぐっ、ハァッ、ハァッ」

 「あなたは生け捕りにしても殺してもさして値段は変わらないので殺させてもらいますね、それではさようなら」


 リアは剣を振り上げ、エリの頭めがけて降り下ろした。



 「なぁ佐藤! 俺達は見てるだけでいいのか!?」

 「駄目なんのは分かってるけど、あんな戦闘に参加出来るわけないだろ」


 今俺の目の前では素早い戦闘が起こっている。正直何かしてあげたいのだが戦闘をしたことない俺はまず何も出来ないし、クールは戦闘初心者だからレベルが違いすぎて参加することが出来なかった。


 「槍も死体にがっつし刺さっちゃって取れないし最悪だぜ」


 今の状態は不味い。相手は魔王を倒した中の一人だから当然強い、そんなやつには数の有利を生かして戦わないといけない。しかし俺達は何も出来ない。何か、何かないのか、俺に出来そうなこと、何か、何か!


 「仕方ない! この死体つきのまま持ち上げて戦闘に参加してくる!」


 クールが槍を無理矢理持ち上げ戦闘に参加しようとする。


 「いや、いやまて! そんな槍よりもっといい槍が作れるかもしれない!」

 「まじか! 早く作りやがれ佐藤!」

 「あぁ、任せろ!」


 俺はこの部屋の空間の大半を占めている物、金貨の山に近づいた。そして金貨に触れて能力を使うと、大量の金貨が集まり、金色に輝く槍に姿を変えた。エリの方を見ると、座り込みリアに止めを刺されそうになっていた。


 「クール!!」


 俺は急いでクールに槍を手渡した。クールは槍を貰うと直ぐ様それをリアに投げつけた。リアはエリに夢中になっていた為槍の接近に気づかず、槍は鎧の切れている場所目掛けて飛んでいき鎧もろともリアの胴体を貫いた。


 「かはっ、なん、ですか……これは……」


 リアの手から剣が落ち口から血を吐き出した。鎧からはエリのとは比べものにならないほどの血が溢れだしていた。


 「そん、な……まさか、この金色の槍は……」

 「お前が集めた金貨で出来た槍だよ、金貨で死ねるんだしハッピーだろ?」


 クールはゆっくりとリアに近づく、その歩く姿はまるで死神のように恐ろしく見えた


 「いや……まだ、まだ死にたくない、やっと王様になれたのに……」

 「あっそ、で?」


 クールは勢いよくリアの胴体から槍を抜き取り、頭に突き刺した。頭の無くなったリアだった物は床に倒れこんだ。その光景を放心状態のまま見ていた俺は、直ぐに気を取り戻しエリの状態を急いで確認しに行った。


 「エリ、大丈夫か?」

 「すこし、危ないかも……」


 これほどの血を見れば興奮して口調まで変わるエリがとても弱っていた。斬られた部分もまだ血は止まってないようだ。


 「クール! その死体食べないなら俺にくれ!」

 「まぁ食わないから良いけどよ、まさかあれやるのか、見てらんないぜ」


 クールはそんなことを言いながらも俺にリアの死体を渡した。そして俺はエリの服を傷口の部分だけ少し破り、クールがリアの死体から引きちぎった肉をその部分につけ体の肉と皮膚を能力で作り始めた。


 「~~!!?? まっ、痛い! 痛いよ! 止めて!」


 エリの悲鳴が響いてるのかクールも耳を塞いでいた。確かに痛いがこれ以上に治りが早いけど痛い方法もあるから我慢して欲しいところだ。


 「後少しだ、これで……よし!」


 俺がエリの傷口から手を離す、その頃には先程の引きちぎった肉も無くなっており、エリの傷口もすっかり治っていた。


 「ぐすっ、うぅ、痛かったよ~」

 「クール、エリを担いで直ぐ様ここから逃げるぞ、そろそろ城の兵士達も来る」


 扉の外から沢山の兵士の声がする、捕まれば命はないだろう。


 「はいはい、で? どうやって逃げるの?」

 「こうやって逃げる!」


 俺は窓付近の大量の金貨の山を使い、窓から地面までの螺旋滑り台を作った。


 「おお!こんなこと出来んのか、やるな」

 「こんだけ素材があればな、大体は素材不足でこんなこと出来ないさ」


 俺達は螺旋滑り台で二階から外に逃げ出した。そしてこの事件は直ぐ様全大陸に知れ渡り、俺達は史上初の全大陸規模の指名手配犯となってしまったのだった。

リア・ティモールド

性別 女

種族 人間

性癖 金

 

魔王を倒した勇者御一行の一人でメイン盾。過酷な旅の最中はお金の管理は彼女がしていた、その時余りの環境の悪さにお金を集めることにどんどん楽しみを見いだしてしまい今に至る。如何なる時でも瞬時に武具を身に付けられる武具召喚「ウォー」という魔法を持っていて、これは護の大陸産まれでしか使えない。

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