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D-side 01

/D-Side.



 目覚めると、そこには荒野が広がっていた。

 目覚めると言う表現が正しいかどうか解らない。何故なら俺は直立不動で、要は立ち尽くしていたからだ。立ったまま寝ていたのか、それとも起きてすぐ寝ぼけた頭で立ち上がったから覚えていないのか、それは解らない。

 ただ、目覚めた俺の目の前には、何もない荒野が広がっていたんだ……

「ああ」

 声を出してみる。その声が低かったから、どうやら俺が男である事が解った。

「ああ、そうか」

 その時に気付く、

「俺は誰なんだろうな?」

 俺は、記憶を失っていると言う事に。

 目の前の荒野には何もない。しかし何故だろう、俺の足は真っ直ぐに踏み出していた。何もない荒野へ。

「この先に何があるんだろうな?」

 誰に宛てたでもない、言葉。答えは当然期待していなかったのに、

「何処にも繋がらない。何処までも荒野が続くだけ」

 その言葉に答える声があった。それは背後からの声。そして多分女性の声。

「そうかい」

「それでも行くの?」

 俺は振り向かないで、そう答える。歩む足は止めずに。

 俺の言葉に少女は少しだけ困った様な声を出した。……気がした。振り向いていないから、本当は少女かどうかも困っているかどうかも解らないけど、

「ああ、この先に行かなきゃいけない……そんな気がするんだ」

「……そう」

 その少女はそれっきり何も言わず、でも、俺の後ろを付いて来て、

「それじゃあ、また、『明日』」

「え?」

 その言葉に驚き、何故か俺は振り向いた。

 その時、世界が暗転した。


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