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生徒会室で相談②

生駒「わたしはAの正体を暴きたい。そう思ってます。これ以上Aに何もさせたくない。皆を守りたいんです」


星野「なるほどね」


成川「あっ、ぺんちゃん、あの5人ってことはさ⋯⋯」


星野「るうちゃん、わたした達はあんまり絡みなかったよね。その5人とはさ」


成川「うん、そうだけど⋯⋯」


星野「るうちゃん、後でみくちゃんとかにも聞いてみよっか。なんか思い当たることないか。生駒さん、なんか思い出したらまた言うね」


生駒「お願いします」


成川「⋯⋯」


星野「なるほどね、なんとなく生駒さんの言ってることが分かってきたよ。でもさ、生駒さんは■■さんの事件はフェイクだって知ってるのにさ、なんでわざわざそれを意識させるようなイベントをするの?それが余計に分かんないよ」


生駒「はい。それは、■■さんの事件を意識させることで、Aの存在には気づいてないフリをするためです。あとはできるだけ多くの生徒にアイスバケツチャレンジをやらせるためですね」


星野「なんでアイスバケツ?」


生駒「うちの学校、変な校則あるの知ってますよね」


星野「うん。それがなにか関係あるの?」


生駒「ええ。第210条からいくつかは、明らかに怪異を想定した校則になってるんですよ。例えば、第212条『校舎内でイタチ及びそれに類する動物を見かけた場合、視線を合わせてはならない』とか、第213条『校舎内でイタチ及びそれに類する動物を使役してはならない』とかです」


星野「なんでそんな校則があるのよ」


生駒「ちょっと過去の経緯を調べたのですが、この校則が作られた当時、憑き物関係でかなり学校が荒れたみたいなんです。信じ難いことですが。狐憑きとか聞いたことあるでしょう?狐とかイタチとか。ああいう動物関係の憑き物で学校中が大変なことになったらしいです」


成川「なにそれ」


生駒「それで、去年病院送りになった5人や、突然不登校になった生徒はいずれもイタチを見たとか、そういうことを言ってるんですよ。これは校則が出来た当時の状況に非常に酷似しています。おそらくAも憑き物を使って、何かしたんだと思います」


星野「それで、アイスバケツはなんでなの?」


生駒「校則を読む限り、憑き物に狙われないためには、とにかく嫉妬の対象にならないようにしないといけないみたいです。第217条『自らの振る舞いにより、他人からの嫉妬や反感を買った場合は、速やかに真摯に謝罪すること。水垢離を行うとなお良い』」


星野「あー、水垢離ね。だからアイスバケツか」


生駒「そうです。水垢離で体を清めるのが、けっこう効果があるようなのです。Aに気付かれないように、できるだけ多くの生徒に水垢離をさせて、憑き物のターゲットの対象から外すのが目的です」


星野「なるほど。そういうことか」


成川「あのさ生駒ちゃん、キツネじゃないからね。コンちゃんはそんな悪いことしないから。キツネじゃなくて、イヌだよ。犬神だよ」


生駒「ああ、イヌなんですね。イタチでもなく。そうでしたか」


成川「うん。犬神ってイタチみたいに見えるらしいよ。人によって見え方は違うと思うけど。花壇で犬の骨が見つかったのあったでしょ?首から下の骨。きっとAは、ああやって犬神を作ったんだね」


生駒「そうか。成川さんって、もしかして、あの成川神社の成川さんですか?」


成川「そうだよ。たぶんだけどさ、うちのお父さんだと思う。その変な校則作ったの」


星野「えっ、るうちゃんのパパって、昔うちの高校で生徒会長やってたんだ!すごいね!頭いいもんね〜、るうちゃんも。パパ譲りか」


成川「そんなことないよw」


生駒「おお、これは心強いですね!じゃあもしかして、犬神の対処方法もわかったりします?」


成川「ダメなんだよ。犬神はガチでダメなんだって。お父さんが言ってた。うちの神社でもお祓いの対象外なの、犬神関係は。お祓いとかって、基本プラセボだからね。ガチのには効かないらしい」


生駒「そうですか⋯」


成川「てか、校則にも対処法は載ってないでしょ?せいぜい嫉妬されないようにとか、謝れとか、水垢離でしょ?」


生駒「ですね⋯。でも水垢離っていうか、アイスバケツはターゲットを外す効果はあるみたいなんですよ。経験則ですが」


成川「お花のこと?」


生駒「そうです。あれ、お花をお供えしているのですよね。意味的には。犬神に対して、悪意のないことを示してるっていうか。それが、どうやっても逆さまになるってことは、拒否されてるってことなんだと思います。たぶんですが、犬神に敵意を向けられてるってことです」


星野「でも、わたしアイスバケツやったよ」


生駒「はい。本来なら、アイスバケツで体を清めると、犬神のターゲットから外れるみたいです。他の人はたいていそれで大丈夫でしたから。でも例外があるみたいですね。ペンギンさんは、Aから相当強い嫉妬かなにかの感情を向けられてますね」


星野「なんだろなwわたし何もしてないんだけどな」


生駒「なので、逆にというか、Aの正体を暴くチャンスでもあるのですよ。ペンギンさんに悪意を向けている人が怪しいということなので」


星野「仮にさ、Aが誰だかわかったとするじゃない?生駒さんはどうするの?」


生駒「はい。もう、それは物理でいきます」


成川「えっ!?」


星野「殴るってこと?」


生駒「まあそうですね。だって、対処法ないんでしょ?じゃあ物理でいくしかない」


星野「え〜wなにそれ」


成川「あぶないよwちょっと何かやりようないか、お父さんに聞いとくよw」


星野「生駒さん危ないな〜w意外に脳筋だねw」


生駒「まあ半分冗談で半分本気です。いきなり殴りはしませんよ。話し合いをしてからです。とにかくペンギンさん、誰か心当たりがあったら教えてください。何かされる前に、決着をつけた方がいい」


星野「わかったよ。何か思い出したらすぐ言うね」


生駒「それから、『生徒会からの挑戦状』の企画は続けます。もうだいたい目的は達成しているのですが、Aに怪しまれないためにですね」


星野「そうなんだw漫才がんばってねw」


生駒「はい。ペンギンさんと成川さんも、ぜひエントリーして下さいねw」


星野「ふふふ。るうちゃんやりなよw」


成川「え〜、どうしよっかなwじゃあうちが勝ったら、生駒ちゃんがデートしてくれるなら、漫才出てもいいよ。なんてねw」


生駒「いいですよ」


成川「えっ?w」


星野「ほんとに?」


生駒「はい。わたしのコンビに勝ったら全然いいですよ。デートくらい」


成川「まじでwうち本気でがんばるわ」

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