7話『イレギュラー』
変更
オルトロス→ディルクルム
そこそこ近くに居たな。ノーシュと別れてから数分。俺は探し物を見つける。
「オマエがいれば、奴に勝てる」
◆◇◆◇
来た道を戻り、ノーシュとゴブリンウォーリアと合流する。戻ってきた時、ゴブリンウォーリアが倒れていたのでディグニは何があったのかとノーシュに問う。
「アインスって人がやったよ。倒れてるだけで死んでない」
「そうか」
「ユルサナイ。ジゴクヲミセテヤル」
ゴブリンウォーリアが立ち上がり、進化した時と同じ血肉がその周りを飛ぶ。
『グゴォォォ』
そして、ゴブリンウォーリアが咆哮を上げると、その血肉が周囲へ吹き飛ぶ。
「あっ⋯暴走状態に入ったわ」
「そんなのあるんだね。ゴブリンごときに」
「確かに。で、やれそうか?」
「あぁ、今の俺ならな」
━━〔ディグニファイドブラック〕━━
Lv:5
HP(体力):87/120
MP(魔力):60/60
STR(筋力):146
DEX(器用):50
AGI(敏捷):68
VIT(防御):56
STM(持久):50
所持金:0G
武器・右:ゴブリンの手斧
武器・左:神樹軽盾
頭:---
胴:---
腕:---
拳:---
腰:---
脚:---
足:---
アクセサリー:ゴブリン族の首飾り
所持品:
・回復ポーション×7
・ゴブリンの右耳×7
・ゴブリンアーチャーの右耳×5
・ゴブリンタンクの右耳×2
・ゴブリンの牙×8
・ゴブリンの手斧
・ゴブリンの手斧
ーーー(開く)
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「じゃあやろうぜ。俺も本気出すからよ」
ゴブリンの斧を納め、天使を想像させる、中心に赤い宝石が入った白く輝く剣を握る。
「これが俺のNOW、オポジット。今は、オポジット・ルシファー。俺のMPを糧に飛ぶ斬撃や攻撃を肥大させることができる」
「いいね」
マナで筋力を上げたせいかこんな武器になったが、戦えるならなんでもいい。MP使うことになったのはだるいが。
「オマエに勝てるならそのくらい許容の範囲内だ」
『ゴォォ』
ゴブリンウォーリアが話の途中で突進してくる。
「理性を失ったら冷静な相手には勝てないぞ。【天使の裁き】」
刃先から光る斬撃が放たれる。それは咄嗟にガードを入れたゴブリンウォーリアの腕を斬り、顔に切り傷を入れる。が、ゴブリンウォーリアは勢いを止めずに走ってくる。
「グギュルグルゴアグゴギャルルルルラゴガルゲルギャゴグルゲグルゴルギャゴラルグルギャル」
まともな発音ができていないが、スキルは口に出さずとも使える。
「【天使の十字架】」
剣を縦横ことで十字に斬撃を飛ばし。
「【天使の刺突】」
その十字の真ん中を剣で突く。それは強化されたゴブリンウォーリアの腹を貫く。それでも勢いが止まらないゴブリンウォーリアがディグニにぶつかる。しかし、縦によって防がれ、さらにディグニがゴブリンウォーリアを斬リ上げる。
「これからすることがいくつもあるんだよ。大人しく死んでくれや【堕天】」
剣に埋まっている宝石が黄色に変わり、それを中心として剣が黒色に変わる。
「オポジット・サタン。能力はHPを削ることでMPを使うより数倍も多くダメージを与えることができる。さらに必殺スキルで片をつけてやるよ」
ディグニの手から剣へと光が出て吸い込まれていく。
「【堕天使の烈火の灯火】」
体力の半分以上を費やし、最後の一閃をゴブリンウォーリアに当てる。
ゴブリンウォーリアの体が左右に分かれピクセルに変わっていく。
「ゴブリンウォーリア。お前は確かに強い。それに、お前は俺らを観察して対策を考えていた。あのままならどちらが勝つかわからなかった。だが、だからこそディグニのNOWというイレギュラーに対策できなかった。もし、次があるなら今ある情報だけで考えずに常にイレギュラーに対応できるようにしとくんだな」
ノーシュは明らかに防ぎ用のないイレギュラーがあったけどな、と思いながら消えゆくゴブリンウォーリアにそう言う。その言葉を言い終わった後、ゴブリンウォーリアは完全にピクセルへと変わる。
『討伐 ゴブリンウォーリアLv48』
『Level up LV5→Lv12』
『ステータスポイントを60手に入れました』
『〈ゴブリンキングの王冠〉を入手しました』
『〈ゴブリンウォーリアの右耳〉を入手しました』
『〈ゴブリンウォーリアの犬歯〉×2を入手しました』
戦うのに苦労させられたのに報酬これだけかよ。もう一生戦わねぇ。
「うーん、なんか⋯ディグニのNOWさ、俺のと違いすぎね?」
「まぁ、何かを糧にしてるし。サタンに関してはHPを削ってるからな、火力が出るのはわかるだろ。あいつもあいつで、体力なかったみたいだし。さっきまでの回復はおそらく、命の前借りみたいなもんだったんじゃないか?」
「確かに、体が魔力でできてるとかじゃない限り無条件に回復っていうのはおかしいからな」
「思ったよりあっさり終わったな」
「まぁ削りに削ってたし。第一、ゴブリンウォーリアは攻撃全ブッパ形態だから、俺みたいに避けたりディグニみたいに防げば必然と勝つのはこちらになるな。相性が悪かった」
ディグニは心で確かにと思いながら頷く。
「どうする。奥に進むか?」
「帰り道で会える気がしないし、奥進むか」
二人は奥へ向かう。その二人を羽織の男が見ながら、誰かと会話をしている。
『どうだった?』
「いやぁ、ディグニファイドくんのNOW⋯いいねぇ。いつか手合わせ願いたいよ」
『あいつがゲームできなかった理由知ってんだろ?』
「あぁ、もちろん知ってるし。けど、今のうちなら勝てるだろうね」
『舐めてもらったら困るな』
「舐めてなんかないよ。ただ事実を言っただけ」
『まぁ、武器が武器だからな。もう少し手数を増えれば?』
「彼は運と相性の良さもあっただろう?多分僕が"負ける"ことはないよ」
『まぁそうだろうな』
「じゃあ僕はこれでいいかな?」
『おう、ありがとな。今度なんでも一つ頼んでもいいぞ』
「じゃあ手合わせを願おうかな」
『お前とすると闘技場が壊れるからやめよう』
「それもそうだね」
『ありがとなアインス』
「全然。暇だったからいいよ」
『じゃあまた』
「うん。またね、ディルクルム」
ゴブリンウォーリアの「」が『』になったのは理性を失い、奇声として判定されてるからです。
オルトロスの『』は電話を通していることを意味しています。
オポジットがルシファーからサタンになる時は【堕天】ですが、サタンからルシファーになる時は【昇天】です
よく分からない敵との戦闘が面倒くさくなったので、主人公補正で切り上げました。