57話 『準決勝第二試合・下』.65
戦闘シーン増やしたかったんですけど思いつかなくて諦めました。
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本編には関係ない話。
鳥人について
生物が進化する上で急に進化することはなく、わざわざ生存に不利な形になることはない。
キリンを例にすれば、たまたま産まれた首が長い個体が他の動物が食べることのできない上の方の葉を食べることができ有利であるから首が長くなっていった。このような変化である。
そして、人間が羽を持つことはその過程で有利なことはないためほぼ不可能である。つまり、鳥人とは、生きる過程で翼が必要じゃなくなった鳥が人型に近づいた個体である。
ちなみに手とよべるものはない。その構造は羽についているから。
アルカードが『百獣王の咆哮』と『沖神の咆哮』を放つも、『あ』×20の嵐龍によって阻まれる。
(『百獣王の咆哮』と『沖神の咆哮』じゃ、あの龍に弾かれる。が、それもそのはず。『百獣王の咆哮』と『沖神の咆哮』って言ってるだけでただ弾を飛ばしてるだけだ。ただ、この試合に勝てたら決勝戦がある。なるべく手札は見せたくない⋯⋯仕方ない。今の状況を気に抜けることができて、知られても対策がむずかしいアレにするか)
アルカードは心の中でそう呟き、二丁の銃を嵐の龍の向ける。
「【咆哮の二重螺旋】」
アルカードが撃った二発の弾は螺旋を描きながら嵐の龍へと向かい。嵐の龍の体を抉る。
「やるじゃなぁか。じゃけど、まだコレがある」
嵐の龍を討たれた『あ』×20が腕を振る。すると、無数の剣がアルカードとキルへと降り注ぐ。キルは二振りの剣でそれを受け流し、アルカードは跳躍空気板を使い、上空へ逃げる。
さらに、逃げた先で銃を変更。また別のスナイパーを取り出し、『あ』×20に対して撃つ。
「あかん、ヴェンティ。ガードや」
その弾の違和感⋯⋯スナイパーにしては遅すぎることに気付いた堕威吹が、『あ』×20にガードしろと促す。『あ』×20はすぐさま攻撃の手を止め、自らの前に剣の壁を作り出す。
「【金牛突】」
堕威吹の銃は型はアサルト、故に射程はスナイパーと同等、弾速はレールガンに匹敵、連射力はサブマシンガン相当、威力は対物ライフルに匹敵する。そして、反動は無し、弾薬はMP消費により、MPが尽きるまで打ち続けられる。なお、弾薬に使用するMPは膨大である。
堕威吹がそんな銃でアルカードが撃った弾を狙う。
金牛突はアルカードの弾を狙う。そして、金牛突がその弾に当たり、爆発する。
その爆発は、堕威吹のものの倍以上の威力を持っており、爆発による爆炎と爆煙、爆風は一時的な視界を奪うのには十分であった。
(やっぱりな。おかしい思ったわ。ワイの真似ってわけやなさそうやな。元々持ってる戦法の一つってとこか)
そんなことを堕威吹が考えていると、爆煙の下から人影が現れる。
「【身速上昇】」
「なっ」
爆炎と爆煙に紛れて走ってきたキルが、屈んだ状態から体を起こすと同時に腕を伸ばし、堕威吹の顎を貫く。それにより、堕威吹が死亡となる。
直後、横目にそれを見ていた『あ』×20がガードを外し、その剣をキルへと飛ばす。さらに、キルの四方も出現させ全方位から潰しにかかる。
「【枯吸】」
直後、キルの周りを飛んでいる『あ』×20の無限剣の全てが崩れ落ちる。
「木でできているのなら枯らし、石でできているのなら崩す。鋼でできた剣ならば崩れることはないがな」
「何よーるんかようわからんのじゃけど、NOW使えばえぇってことじゃろ?」
『あ』×20は持っている剣を変更する。その剣は黒く輝く。
「今はまだ冬眠中。じゃけど、それで十分。【無限剣】」
またも無数の剣を出した『あ』×20は、キル⋯⋯ではなく、アルカードへと剣を飛ばす。そして、キルの方へと駆けてくる。
一気に肉薄した『あ』×20はキルの二本の剣をたった一本の剣で圧倒する。
「その能力。まだチャージ中じゃろ?なら、叩くんは今じゃな」
『あ』×20の一方的な攻撃により、キルは一気に押される。
「うわ」
その攻防のうちにもアルカードへと目線を向けるため、『あ』×20は片目をアルカードの方へと向ける。そんな半分ホラーじみた光景に、キルは思わず恐怖の音をこぼす。
「失礼だな。このくらい誰にもできるじゃろ」
「できんわ、あっ」
思わず、剣を大振りしてしまった左肩付近がガラ空きになる。『あ』×20はそこに目掛けて剣を振り下ろす。それに対し、キルは右の剣で対応する。
(残念じゃな)
直後、キルの腹部から剣が飛び出る。
「誰も、こっち側には打線とは言ってないじゃろ?」
その剣が真上へとキルの体を切り上げるようにいき、キルの体が丹田から真っ二つに割れる。
「さて、後は⋯⋯?!」
その時、『あ』×20は違和感を感じる。
(左手が妙にパサつく⋯⋯まさか!)
何度もいうが、この世界ではスキルを発さずとも念じれば使える。スキル名を発しながら念じることをトリガーに発動させるのは誤爆するのを防ぐため。故に口など必要ない。例えアバターが切られようとも、考える脳は残っている。ならば、その身が滅びるまで、スキルは使える。
(【枯吸】⋯⋯)
そして、キルの体はポリゴンへと置き換わる。
「嘘じゃろ⋯⋯まさかこんなんで負けるたぁ」
その瞬間も、『あ』×20の体はチリとなっていく。
「剣の腕前は確かだ。が、うちのキルを舐めすぎたな」
「そうみたいじゃの。そうじゃ、いいこと教えちゃる。──────────」
「え?」
「後はお前ら次第じゃ」
準決勝第二試合。ネイル-win
試合前の魔滅堕威吹と『あ』×20
「ヴェンティ、入場口ってどっちやったっけ」
「どんつき行って右じゃ」
「せやせや」




