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Numerous Divided Life ニュマラスディビデッドライフ  作者: 靄然 翠
〈第1章 水面に映りし月の影〉
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54話 『準決勝第二試合・中』.62

「チームネイル!ここに来てコンビプレイぃ!!盛り上がって来ましたぁ!」


 さて、どうなるかな。この試合。


◇◇◇◇


「ああ言うのなら俺らでもできそうだよな」


 試合を見ていたノーシュがそういう。


「あぁ、そうだな」


(確かに、あれなら俺たちでもできる。けど、今欲しいのはそう言うのじゃあない。これから見れそうな雰囲気ではあるが、使ってる武器が違うけど、得れるかどうか⋯⋯)


◆◆◆◆


 堕威吹とキルは両者吹き飛武。


 『あ』×20には、今もなお弾が降り注ぎ⋯⋯その弾が『あ』×20の周りで渦を巻く。


「【暴風嵐渦(ザ・テンペスト)】」


 そして、多数の銃弾が風といっしょに舞い、


【暴風(ストーム・ア)嵐龍】(ス・ドラッヘ)


 風の龍がアルカードに突っ込む。


「マジか⋯⋯吼えろ『百獣王(レオレギス)の咆哮』(・ルギトゥス)唸れ『沖神の(レプンカムイ・)咆哮』(ルギトゥス)


 アルカードの手に握られた、金銀の拳銃と黒白の拳銃が、嵐の龍を貫く。

「これが俺のNOW。パンテラとオルキヌス。出せよお前らの、N(ニュマラス)O(オンリー)W(ウェポン)を」


 自らのNOWを出したアルカードが、『あ』×20と堕威吹を煽る。


「だとよ、堕威吹」


 『あ』×20が風系統の魔法で堕威吹の体を持ち上げ、近くに連れてくる。


「ええやんええやん。ワイは好きやで、こういうん」


「じゃあそうするか」


 『あ』×20はそういうの剣を強く握りしめる。すると、『あ』×20の剣が持っているところから段々と光の塵となる。そして、全てが塵になり、八の字を描き出す。


(つるぎ)を贄に、無限となれ〈無限増殖剣(インフィニティソード)〉」


 『あ』×20が唱えた瞬間。塵が四方に飛び、それが形を帯びていく。それは、先ほどまで『あ』×20が持っていた剣であり、その剣が『あ』×20を中心に無数に現れる。文字通りの無限の剣。

 そして、


「ワイの番やな」


 堕威吹が銃を入れ替える。その銃は金色に輝く。


金牛銃(トーラス)。ワイのNOWの名や」


 自らのNOWを出す。

 それは、『あ』×20よりかは地味な出し方であった。が、輝く金色の銃身の存在感はこの場の何よりも大きかった。


「敵を煽るなよ」


 吹き飛ばされて、一応はアルカードの近くで転がっていたキルが起き上がる。


「お前も、本気出せよ」


「しゃぁねぇなぁ。〈瀧流剣(カスケード)〉〈魃渇剣(ドラウト)〉これが俺のNOWだ」


  キルの両手に中心に謎のゲージがついた剣が握られる。


「ほな、やろうか」


「我が命じ、我に応じろ。(あお)き風は青ではなく(みどり)となりて身奪(みどり)となる。御霊、此処に嵐を起こしたまえ。身を取る風は嵐牙をもつ龍となる【翠龍嵐牙(テンペストタスク)】」


 『あ』×20が詠唱込みの通常魔法と精霊魔法を、二重詠唱で使用。二つの魔法が重なり一つとなる、一つとなった嵐牙を持つそれは、先ほどまでの名ばかりの風の龍じゃなく、その姿が本当にあるかのように錯覚するほど濃い緑の風で作られた嵐の龍である。


「【無限重奏(インフィニット)】」


 さらに、嵐の龍と一緒に無限の剣をアルカードとキルに向かって飛ばす。


「【闘牛貫弾(ブルチャージ)】」


 『あ』×20の嵐の龍と無限の剣による攻撃に合わせて、堕威吹が地面を抉るほどの威力を持った弾丸を飛ばす。嵐の龍に無限の剣、そして地を削りながら進んでくる弾丸がネイルの二人を狙う。


(俺一人なら舜歩と、あんまり使い慣れてないが跳躍空気板を使えば余裕で避けることができるが⋯⋯キルが避けれないよな。かといって、あの嵐の龍を止める能力はキルのNOWには無い。なら)


「キル」


「何?」


「剣での攻撃は自分で防げよ『百獣王の咆哮』『沖神の咆哮』」


 アルカードが二つの弾丸を堕威吹に向かって放つ。その弾丸は堕威吹が撃った闘牛貫弾を破壊し、堕威吹に向かって一直線に飛んで行く。その弾は堕威吹のかなり前で風の壁に阻まれる。


(なるほどな。これは厄介)


 そう。『百獣王の咆哮』と『沖神の咆哮』は軽く見積もってもシュティーアの1/4の威力はある。戦車一台ならギリ打ち抜ける威力である。それを弾くことができる嵐の龍がいかほどのものか⋯⋯

碧き風は〜起こしたまえが精霊魔法、それ以外が通常魔法。

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