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Numerous Divided Life ニュマラスディビデッドライフ  作者: 靄然 翠
〈第1章 水面に映りし月の影〉
63/74

48話 『エフメリアvsリベルラ・下』.56

今更だが、自分がいつもしている、


「言葉」


 思考


 説明等の文章


 思考


「言葉」


 思考


「言葉」


 説明の文章


〜〜~~~~~〜


という書き方は見やすいのだろうか。


 思考部分は()をつけた方がいいのだろうか

「ここでリベルラがエフメリアの視界を封じたぁ。今まで防の姿勢だった彼がついに攻に出る。どうなるこの試合ぃ」


「これ意味あるのか?」


「というと?」


「エフは間合内に入れば気付くし、どこからきても対応できる速度を持っている。けど、リベルラは目で見て対応しているから砂煙の中じゃ不利なのはリベルラの方だ。視界が悪くなるのはリベルラも同じなんだから」


「ここは待つしかないですね」


 数分間にわたる砂煙の中の攻防。聞こえるのは刀と刀がぶつかり合う音だけで、戦況がどうなっているのかはわからない。みなが固唾を呑んで見守る中、砂煙が散り始め、人影が見える。


「おぉ、砂埃が消え始めました。最初に姿を現すのは⋯⋯リベルラだぁ!腹部に大きなダメージを負っている様子はありますが、四肢は健全です。しかし、エフメリア選手が見えませんね」


「いや、いるよ。奥の方に」


「奥の方⋯⋯?本当だぁ、砂煙の中にエフメリア選手の姿が見えます!」


 奥の方に立っているエフメリア。砂煙が完全に晴れると同時に、姿を現す。


「今、砂煙が晴れて⋯⋯おぉっと、これはどう言うことだぁ?!召喚者最強格と謳われるエフメリア選手の日取り腕がなくなっているぅ?一体煙の中で何があったんだぁ?!」


◇◆◇◆


 数分前、リベルラが砂埃を上げた時。


 なるほどね。でも、見えないのは彼も同じ。透明化とかしても、砂埃にぶつかるから来ているのはわかる。なら、こちらから攻めるのは無謀だね。


 砂煙に包まれたエフメリアは動かないことを決める。それは判断としては正しいことである。

 砂煙の中で相手のことを捉えることができないのは、エフメリアもリベルラも同じ。エフメリアは知らないが、リベルラは自分の姿を消したり、相手の姿を捉えたりするスキルを所持していない。


 さて、どこからくる?


 エフメリアは警戒体制をとる。どこから来ても防げるように、どこから来ても斬れるように。


汐枯(しおから)


 警戒するエフメリアの真後ろから、リベルラの声が聞こえる。エフメリアは振り返ると同時に、刀を横に薙ぐ。


「弧避流柄」


 そこにはリベルラが居り、エフメリアの刀を流しながら踏み込んでくる。


 リベルラはエフメリアが砂煙の中でどこに居るのか見えてはいなかった。だから信じたのだ。エフメリアが砂煙の中で動くのは意味のないことだと思い、動かずに自分を待つことを。そして、その予想は的中し、今エフメリアの前に現れる。


 厄介だな。その流すやつ。


 エフメリアはこれまでの全ての技を流され、その技の凄さとそれを行う技術に感心しながら、自分の技が当たらないことに腹を立てる。


大汐枯(おおしおから)


 そんなエフメリアの心情なんて知る由もないリベルラは続けて攻撃を放つ。その攻撃は首元を狙う突きによる攻撃。この世界の生き物を切った時にでるピクセルは、本来は血液である。斬った際にピクセルが噴き出すのは血液が噴き出しているのと同じである。つまり、召喚者にもしっかり血液が通っているということ、つまり首を斬られるというのは、大量出血による判定死亡になる可能性があるということだ。


「⋯⋯っ!」


 その攻撃が首元を狙う突きだと気付いたエフメリアは、咄嗟に左腕を首の前に持っていき、首元を守る。それにより、首への攻撃は防ぐことができたが、左腕に刀が刺さる。


紅緋奴(ベニヒメ)


 リベルラは、刺さった刀を無理やろ振り下ろそうとする。


 それに対し、危険を感じたエフメリアは、自分の腕を斬り落とすと同時にリベルラを蹴り飛ばす。


狩戯螂(カゲロウ)


 蹴り飛ばされたリベルラは、刀を地面に刺して勢いを殺し、また迫ってくる。


 エフメリアはそれに対し、大きく踏み込みリベルラの刀よりも下になるように体を屈め、逆袈裟を腹部に向けて放つ。それにより、リベルラの腹部に傷が入り、リベルラが下がっていく。


◇◆◇◆


「それにしても、まずいね」


「腕を斬られていますからね、これからのエフメリア選手に」


「違う」


「え、違うとはどういう?」


「まずいのはリベルラだよ。この試合、もう終わりだね」


「片腕を失っているのに?」


「まぁ、見てればわかる」


◆◆◆◆


 砂煙の中から姿を現した二人は、互いに睨みあう。お互いに気を伺う。5体満足で立っているリベルラと片腕を失ったエフメリア。故に、先に動き出したのは状態的有利にあるリベルラだ。

 先ほども使った狩戯螂を使用し、連続でエフメリアへと攻撃を入れていく。しかし、それは全て避けられ弾かれる。エフメリアは左からくる攻撃を避け、右からくる攻撃を刀で弾く。剣術でもなんでもない、エフメリアがただ攻撃に合わせて刀を出し、体を捻っているだけ。それだけでリベルラの攻撃は一切当たらない。


 刀を振るい、避けられ。

 また刀を振るい、弾かれ。


 無言で、無表情で、淡々とやってのけるその様子は、まるで『全ての攻撃を流しているが、その程度のこと片手間でできる』と言ってるように錯覚させる。

 しかし、どんどん追い詰められ壁際までくる。


 そして、数秒間の拮抗の上、リベルラは気付く。リベルラから見てエフメリアの右側、エフメリアから見て左首あたりに隙があることを。そこをつけば、避けることも弾かれることもなく斬れるだろう。


「大汐枯」


 故にリベルラはそこを狙う。攻撃が入るだろうその隙をつく。普段のリベルラならそこは狙わないだろう。それが罠だとわかるから。しかし、エフメリアが左腕を無くし、壁側に追いやられ不利的状況にいるのと、攻撃を弾かれ、避けられることへの焦りで、攻撃してしまう。

 放ったすぐに、愚策だったと気付く。


「ありがとう」


 エフメリアが刀を投げ上げ、自分の左腰についてある鞘を手に取る。腰を回し、時計回りに回転し、迫り来る突きの攻撃の直線上に鞘を進め、リベルラの刀を鞘へ収める。

 リベルラの刀とエフメリアの刀が同じ人物に作られた全く同じ刀だからこそできる技。


「っな?!」


 それに対し、リベルラも声を思わず出してしまう。


 そして、エフメリアは刀を強く握り、回転の勢いのまま左足をリベルラの腹部へぶち込む。さきほどから学び、少し浮かぶくらいの角度で突き上げる蹴りにより、リベルラの体は低飛空をしながら後方へと吹き飛ぶ。


「エフがなぜDPS最高を持っているのか。それを行えるAGIとはどういうものか。目に焼き付けとくんだね」


 エフメリアは部位回復のポーションをのみ、腕を再生させる。リベルラも、回復ポーションと肉体の強度を上げるポーションをのみ、攻撃に備える。


 エフメリアが、体を屈め、足に力を入れる。足からは青白い光がでている。そして、次の瞬間。


 エフメリアの姿が消え、


(ばつ)


 気づけば、反対側の壁に背を向けながら立っている。持っている刀はさっき奪ったリベルラの刀を使っており、納刀の体勢に入っている。そして、ゆっくりと納刀していき、


ッカチン


 その音と同時にリベルラの体が上下に分かれる。


「何が起きたんだぁ!気付けば、劣勢だったエフメリア選手がリベルラ選手を斬っているぅ」


 そう、砂煙が晴れてからの攻防。その間約10秒。最後の一振りに関しては約200メートルの距離を大体1.44秒で切り抜けている。


「目で終えるなら速度特化の剣士だろうね。疾剣士とか駆覇者のジョブ持ってる人なら見えるんじゃないかな。俺は目で終えたが」


「何があったんでしょうか」


「エフがリベルラが突きをした際に鞘を持ってきて半強制的に納刀させて斬れないようにし、そのままリベルラを蹴り飛ばして回復。そして、リベルラの刀を使って長距離&超速度の居合で腹を斬ってフィニッシュだよ」


「なるほど。何はともあれ、今回の試合。エフメリア選手の勝利です!次の試合は十分後に行います」


 アーノルドの合図によって何が起こったか理解できていなかった観客たちも状況を理解し、歓声をあげる。


◇◇◇◇


 後半、何が起こったか一切理解できなかった。


「靄然さんは見えました?」


「いや、見えてないよ。そんなにAGI高くないし。ノーシュか怜悧なら見えたんじゃないか?」


「ギリっすね。最後の抜刀はほとんど」


「僕もだよ。まぁ流石上位勢と言ったところだねぇ」


「そうか。とりあえず休憩するぞ。それと、ディグ二。蜻蛉流剣術についてはこっちで調べとく」


「よろしくお願いします」

・汐枯

手首足首の血管を狙う技

・大汐枯

首の血管を狙う技

・紅緋奴

相手に刀が刺さった際に、体重を乗せてそのまま斬り裂く技

・狩戯螂

大振りの連続の振り技

───────────────

・ピクセル

ピクセルとありますが、本当はポリゴンです。


ポリゴンは二種類あり、血液ポリゴンと構成ポリゴンがある。


構成ポリゴン→モンスターや転生者の死亡時に出るアレ。俗にポリゴンと呼ばれる。


血液ポリゴン→出血時に代わりに出るやつ。俗にピクセルと呼ばれる。


NDLには画質・画風を変えることができる機能があり、モ◯ハンのようなリアルよりの画風と、完全にリアルな画風。さらに、出血時の表現を補正ありか補正なしを選ぶことができる。

 デフォルトは補正ありでポリゴンが噴出している演出になる。補正なしにすると結構リアルに血が吹き出す。R−18Gなので、警告画面もでるし、年齢が届いてなかったら操作できません。


───────────────

ディグ二、ノーシュ、エフメリアは同じ大学です。

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