3話『ホブにキングのゴブリンズ』
ちょっと内容と誤字を直しました。簡単に説明するんですが、切れ味は攻撃時に基準値(STR/5。実質パンチと同じ値)にプラスでダメージが入るというものです。ですが、これは世界観どうこうの話なので、いちいち考えないから、考えなくてもいいです。
時は進み、俺たちは《時遡の森》に入り、ゴブリンと戦っていた。
『討伐 ゴブリンLv4』
『〈ゴブリンの右耳〉を入手しました』
『〈ゴブリンアーチャーの右耳〉を入手しました』
『〈ゴブリンの手斧〉を入手しました』
『Level up Lv2→Lv3』
『HPが80になりました。STRが90になりました。DEXが80になりました』
『〈ゴブリン族の首飾り〉の効果でSTRが135になりました』
「これで15体目だな」
「一時間で15体は良いペースじゃないか?」
「いや、ちょっと時間がかかってる気がする」
「まじか。てか、今更だが。その双剣は買ったやつか?」
「あぁこれか。これは〈鎢鋼之短釼〉って言って、普通に店で買えるやつよ」
「へ〜」
どうやら鉄は鐡、剣は釼になってるらしい。じゃあ俺の場合鋼鐡之片手釼か?文字だけ見ると強そうだな。てことは小国時代のサイエンレンジか⋯?
「おい、おいディグニ」
「なn…」
俺が声を出そうとするとノーシュが俺の口を押さえる。そして俺の後ろを指さしたので、恐る恐る振り返る。
そこには、30体のゴブリンと5体のホブゴブリン、先頭には巨躯なゴブリンがいた。
「なにあれ?」
俺は小声でノーシュに問う。
「あれはゴブリンキングだな。3mの巨体を持ち、20匹以上のゴブリンと5匹以上のホブゴブリンを連れているゴブリンの王だ。正確に言うとそのグループの長ってだけで王ではないんだがな」
「へー」
なるほどな、クエストに必要なゴブリンもいるし時間短縮になるから戦いたいところだが。ノーシュはどうかな。
「戦う?」
「俺はいいぜ。けどお前はちときついんじゃないか?」
「確かにまだNOWは解放されてないし武器はゴブリンの短剣しかないからな。
でもSTRは67.5⋯足して202.5だ、ある程度戦えるだろ」
因みにいちばん高い人は今、5000超えらしい。さて、誰のことやら。イカれてるぜ。
「まぁまぁだな」
「ノーシュはどうなんだよ」
「125」
10レベル前後ならそのくらいか。
「さて、行くか」
ノーシュは武器を変える。
「これは〈鎢鋼之対刄釼〉という、キャラ設定時に買える中で3番目に強い剣だ」
対刃剣とは二つ合わさった時に効力を発揮する剣。一応他の武器と合わせることが出来るが、2つの刃が揃うことでセット効果というのが使えるようになる。
「鎢鋼之対刃剣自体の能力は1/10の確率で耐久値が減る。しかもこれ毎回判定してるから連続100行くこともある。そして、セット効果は叩くたび相手の重さが増えていく。倍率は1.2と高くはないが。これは双剣だから倍率の低さなど関係ない。ひたすら叩けばいいからな」
言い終えるとノーシュはゴブリンキングに向かって、その辺に落ちてた石ころを投げつける。
「じゃあスタートだ」
「グゴォォ」
ゴブリンキングがゴブリンやホブゴブリンに指示を出す。ゴブリン達はそれに応じて形を変える。
一番前にホブゴブリン一匹。その後ろにゴブリン。さらに後ろに残りのホブゴブリン。そして、一番後ろにゴブリンキング。
「こいつら戦い慣れてるな」
「おそらくだが、一番前のホブゴブリンは指揮官だ。ある程度戦えると思うが基本的に攻撃してこないはずだ。さらにいうと、あいつが指揮官ならあいつを倒せばおそらく陣形諸々が崩れる。真っ先に落とすべきなのはあいつだ」
まあ、そう簡単には倒されてくれないだろうが。
「ちょいちょいちょい。お前なんか詳しくないか?」
「いや、まぁいろんなゲームしてきたからな。ある程度行動パターンは見出せ」
ていうか、一匹だけ前に出てる時点で指揮だろ。明らかに一人だけ棒のジャンルが違うし、他の奴らは棍棒なのに対して杖だぞ。
「とりあえず、指揮ホブリンを頼めるか?ノーシュ」
「あぁ、別にいいが。お前はどうするんだ?」
「後ろのゴブリン達のヘイトを集めて、あわよくば数を減らす」
「30体だぞ?大丈夫なのか」
「神樹軽盾があるからな、ある程度は大丈夫だろ、ゴブリンだし」
「そうか?まぁお前に任せるよ。じゃあやるか」
ノーシュは俺よりワンテンポ早く、さらに今の俺の二倍以上の速さでゴブリン達に近づいていく。そして、指揮ホブリンが前に出した二、三体のゴブリンを蹴り飛ばし・・・
「【限界加速】」
スキルによりさらに早くなったノーシュが指揮ホブリンの後ろに回り込み。
「【跳躍空気板】」
ノーシュが自分の前に呼び出された緑色の板に体重を乗せると、ノーシュの体は跳躍空気板により走ってきた勢いを殺さず、さらなる勢いで指揮ゴブリンへと射出され・・・
「【脚筋力増強】」
バフスキルにより強化された足で指揮ホブリンを蹴ろうとする⋯さっきからクソスキル使うじゃん。てか、スキル名言ってるだけだから本来の字わからないけど、基本普通に英語読みにしただけだよね、もうちょっと使わないの?ドイツ語とか。
その脚は突如飛び込んできたゴブリンに当たり、ゴブリンはピクセルに変わる。されども、ノーシュの蹴りは勢いを止める事なく指揮ゴブリンに突き刺さる。
「グゴォッ」
ゴブリンキングには勝らずとも日本人からすれば大きい体は己より小さく弱いはずのノーシュによって吹き飛ばされる。そしてその体は俺の体の横を通り、10メタル先に飛ばされる。
メタルとはこの世界の距離の単位で、メートルと同じ大きさの単位である。
「まじかよ⋯」
いやぁ、分かってはいたけど流石に。やっぱ強いな、スキルって。ホブゴブリンが思ったより弱かったのかもしれないが。
「俺は指揮ホブリンをチャチャっと殺ってくるから。そっちは頼んだぞ」
ノーシュが俺の横を通り過ぎながらそう言う。
「了解」
視線をノーシュからゴブリン達に直すと、早速統率の取れなくなったゴブリン達の内9体が跳んでくる。
「「「「「「「「「キィギャァァァ!」」」」」」」」」
「重なって鳴かれるとうるせぇよ!弾け
【空圧防盾】」
レベルが3になったことで手に入れたスキル、空圧防盾でゴブリン達をカチ上げる。因みに弾けと言う掛け声はいらない!!なんならスキル詠唱もいらない!
「さらに、食らえ。盾で押し返しながら戦った時に手に入れたスキル!【衝突盾壁】!!加えて、
【加重力】」
なぜかよくわからないけど手にいれた自身に重力を加算するスキルで俺自信の体重を無理やり上げる。そして、元の二倍近くなった体重で飛ばされていない残りの20匹のゴブリン達にスキルにより加速され威力も上がったタックルを行う。
ドゴォォォォォォォン
強化されたタックルが直に当たった正面の5体はピクセルとなる。直撃は免れたものの奥の15体も衝撃波を食らい後ろにのけぞる。そして、空圧防盾により空に打ち上がったゴブリンの9体の内2体に前の戦闘で余分に手に入れていたゴブリンの手斧を投げつける。
「ゴブリン程度、5・6体倒した時点でほとんどの攻撃パターン分かり切ってんだよ。ましてや、ただのゴブリンに負けるわけねーだろぉ!」
斧が当たった2体はすでにピクセルへと変換されている。
『Level up Lv3→Lv4』
『詳細は後ほど確認できます』
なるほど、戦闘中にレベルアップすると簡略化されんのね。それは置いといて。
「スキルオープン」
この世界はステータス等は音声&思考認識で出る様になってる。本人が出そうと思ってないのに戦闘中にタブレットが出たら困るからだ。
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【空圧防盾】−Recast−
【衝突盾壁】−Recast−
【加重力】 −Recast−
【点中重】
【投擲 Lv1】New
【衝翔波】 New
【飛翔盾弾】 New
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これ使えるぞ。リキャストはまだだからアレ使うか。
俺はインベントリから〈再技の魔晶〉を取り出し衝突盾壁のリキャストを強制的に───
───終了させる。
22体のゴブリンに衝突盾壁と飛翔盾弾を同時に使い弾丸のように突っ込む。
直撃した8体のゴブリンはピクセルに変わる。衝突盾壁と飛翔盾弾を使ったことによる衝撃波で残りのゴブリンも後方へ飛ばされる。それに合わせ俺自身も後方へ下がる。
「どうだ?」
そこでノーシュが戻ってくる。
「ちと数が多いな。ゴブリンの何体か相手してくれないか?」
「別にいいが。ディグニはどうするんだ?」
「ホブゴブリンにちょっかいかけようかなって」
「了解」
これでヘイトが分散されるな。
俺は神樹軽盾の装備を解除しゴブリンの手斧を両手に装備する。
「ディグニ。お前片手剣スタイルじゃないのか?」
「普段ならな。けど、斧じゃちょっと攻めがむずかしい。もうちょっといい感じの長さの剣を入手するまでおさらばかな」
「なるほどね。とりあえず道開ければいいんだろ?」
「話が早くて助かるぜ。何体か残しててもいいぞ。同時に相手するから」
「了解」
ノーシュはそういうとゴブリンを速攻で蹴散らし道を開ける。蹴散らすと言っても、少々後方に飛ばすくらいなのでゴブリン達はすでに攻撃モーションに入っている。
その間にホブゴブリンの元へ向かう。途中ヘイトを買ったのか、ゴブリンの何体かはこちらを向いていた。
両手に持った手斧を握り締めホブゴブリンと睨み合う。そして、俺が足を踏み込んだ瞬間ホブゴブリンが持っていた棍棒を振り下ろす。左上から右下へと振り下ろされるそれをバックステップで避け、そのまま時計回りに回転して真後ろにいたゴブリンを切る。
胴を切られたゴブリンは少し後退する。そこにすかさず蹴りを入れる。それでゴブリンはピクセルとなる。
そして、後ろを振り向こうとしたその時。横腹への違和感とともに、俺の体は左後方へと吹き飛ばされていた。
俺が立っていたところにはホブゴブリンが立っていた。どうやらゴブリンに意を向けたうちに背後を取られていたみたいだ。
「それはさておき、麻痺で体が動かせねぇ⋯」
状態異常を見てみると、【麻痺】【出血】【骨折】が付いていた。
このままじゃしばらく動けないな。仕方ねぇ、一か八か⋯
そんなことを考えている間に周りにいたゴブリンに俺は囲まれていた。そして、ゴブリンの一体が斧を振り上げ俺に向かって振り下ろす。
ディグニファイドはそこそこ熱い男です(戦闘時)。しかし、ここまでおしゃべりじゃないです。いちいち口に出して説明なんてしません。書くつもりはないんですが、一応色々用事を済ませて少しヘトヘトな状態でやっています。深夜テンションみたいなものです。ノーシュはあんまり熱くはないです。
普段はノーシュの方がチャラい(?)感じです。
普段
ディグニ「よし、やるか」
ノーシュ「よし、やろうぜ」
戦闘時
ディグニ「おいおい、こんなもんかぁ?」
ノーシュ「まっ、こんなもんか」
みたいな感じですね。
タイトル誤字ってました……