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Numerous Divided Life ニュマラスディビデッドライフ  作者: 靄然 翠
<第0章 遡りし時間に住まう者・上>
3/5

『違和感、それはフラグの予感』

あれから数分たったあと、俺はベルの花を見つけ。依頼に必要な数を採った。


因みに、ベルの形をした花だった。特に鳴りはしない。


「とりあえず依頼終わったし帰るか」


俺は《逆光の森》を後にし、ギルドに向かう。


◆◇◆◇

    《逆光の森ー最深部ー》


「俺ハ待ッテイル。イツマデモ、イツマデモ」


◆◇◆◇


初心者用簡易ギルド《worker》


「依頼完了手続きですね。今回の以来はベルの花の採取。はい、確かに5つあります。報酬の1000Gでございます」



俺は1000G入れられた袋を持ち、この場を去る。


「ありがとうございました」


◆◇◆◇


冒険者ギルド《シャスール》


「冒険者登録ですね、500Gと稼いだことの証明をお願いします」


500Gの使い道はここだ、正式なギルドに入る為には500G払わなければならない。その為には500Gと自分がそのお金を稼いだことの証明が必要だ。


「《worker》に《時遡の森》受注者名“ディグニファイド”でお願いします」


俺はそう言いながら500Gを出す


「少々お待ちください」


数分して


「Gランクの依頼で間違えないですか」


「はい」


「了解しました。手続きが終わるまで少々お待ちください」


俺は席に座る。


さて、これからどうするかな。


「おい」


まずは、俺のNOWがまだ使えないから、レベルアップか。となるとクエストだな。


「おい」


戦闘系クエストは、Eランクからか、兄に手伝ってもらうかそれとも。


「おいって言ってんだろ」


あれ、呼ばれてる。


「ん?って、うわっ」


顔を上げた先には、美形な男の顔があった。それにビビった俺は椅子から落ち、頭を打った。


「いってて」


「なんだ、聞こえてなかったのか、悪ぃな」


「いや、大丈夫。で、なんか俺にようか?」


「いや、お前って初心者だよな。だったら、俺と仲間になってくれねーか?」


「え」


突然何を言ってるんだこいつは。


「丁度仲間を探してたんだ。レベル的にいいのがお前だけだったし。ダメか?」


なるほど、そういう事か。それなら、全然いいが。


「いいけど、お前がクエストで受けれるランクは」


「Eだ」


「ほんとか!?」


「ほら、ブロンズの証明書」


本当っぽいな、この世界では冒険者の証明として証明書を貰う。それは、F,Gがウッド、Eがブロンズ、D,Cがアイアン、Bがシルバー、Aがゴールド、Sがプラチナとなっている。こいつ持っているのはブロンズなのでEのクエストが受けられる。


「じゃあ早速組もうぜ、丁度欲しかったんだEランク以上のクエスト受けれるやつ」


「そうか、俺はノーブル・シュタークだ。ノーシュって呼んでくれ」


「わかった、よろしくなノーシュ。俺はディグニファイド・ブラック。ディグニとでも呼んでくれ」


『ノーブル・シュタークからフレンド申請を受け取りました。受諾しますか?』


『YES』


『ノーブル・シュタークからパーティ申請を受け取りました。受諾しますか?』


『YES』


『ノーブル・シュタークとパーティになりました』


さてと、とりあえずはいいな


「ディグニファイド様。作成出来ました」


おっ丁度いいな。


「はーい」


「ディグニ、登録もまだだったのか?」


「あぁ、ちょっと待っててな」


俺は受付へ向かう。


「これが“証明証”です」


そう言われながら、ウッドの“証明証”を渡される。俺はそれを受け取り『インベントリ』に入れる


「ディグニファイド様、証明証のランクについてはご存知ですか?」


「はい、知っています」


「そうですか。では大丈夫そうですね。これからも貴方の貢献を期待しております」


「はい」


俺はそう言ってノーシュの元に戻る。


「で、どんなクエストがいいんだ」


どんなクエストか……。


「正直、お金が欲しいな。素材とか取れるのなら万々歳って感じかな」


「となるとやっぱ《時遡の森》か」


「内容の割には報酬がでかいあの森な、俺も最初はあそこに行った」


「なるほどな、じゃあこれはどうだ」


「どれだ」


「これ」


━━━━━━━━━━━━━━━━━━


『《時遡の森》E 3000G』


━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「いいんじゃない」


「オーケー、じゃあ早速受注するわ」


◆◇◆◇


「受注してきたぞ」


「おー、じゃあクエスト内容の確認としますか」


『《時遡の森》ゴブリン退治 E』━━━━


討伐依頼:ゴブリンの討伐 

クエスト進行度:0/40


討伐報酬:3000G

━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「ゴブリン如きならいけそうだな」


「あぁ」


「じゃあ早速行くか」


◆◇◆◇


俺たちが《時遡の森》に続く歩いている時に、俺はあるものに目がいく。


「どうしたんだディグニ」


「いや、あの売店。俺がさっき通った時にはなかったから、なんなのかなって」


「あれ…って……あぁあいつか。アイツは『古妖商人』だな、まぁプレイヤー達にそう呼ばれてるだけだが。なんかランダムエンカで色んなものを売ってる商人よ」


「へー」


この世界にランダムエンカとかいう概念ないだろ


「寄ってみるか?」


「あぁ」


俺たちはその『古妖商人』と呼ばれる男の露店にいく


古妖商人の露店は所謂アンティーク物を売っており、刺さる人には刺さるような店である。


俺はその中にある一つのものに目がいく。


それは、一言で言えば蓋のない懐中時計であるが針は動いてなく、他とは違う雰囲気を放っていた。


「おや、お客さん。その懐中時計がお気に召しましたか。それは《時遡の森》に落ちてた代物です。あまり人気がないんでね。500Gでどうです?」


いや声低、しかもめっちゃイケボやし。まぁそれはいいとして、500Gなら…


「買った」


「え?まじ」


「まじ」


「有難う御座います。こちら〈歪時開路(わいじかいろ)〉に御座います。それと、お使いになさる際は、もう少し強くなられてからがよろしいかと」


ん、強くなってから?…って、なんで冷たい目でこっち見てくるんだノーシュ。いいだろ別に、何買っても。


◆◇◆◇


そんなことはさておき、俺たちは再び門に向かう


「その懐中時計どうするんだ?」


「特にどうするってことはないが、なんかある気がするんだ」


「と言うと?」


「なんか、こう、何かシナリオに繋がっていると言うか。この懐中時計に関係するクエストがあると言うか」


そう。確信はないが、さっき何かフラグを踏んだ気がする。この懐中時計に関する重大なフラグを。


「なるほどな、まぁお前の好きにすればいいか。んじゃ改めて、《時遡の森》に行くか」

2話(『初めての街、クエスト、戦闘』)で〈ゴブリンの短剣〉となっていましたが正確には〈ゴブリンの手斧〉です。変更しましたので、一応知っておいて下さい

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