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2021年9月21日放送 フラワーラジオ ポストメディデアン火曜日 八巻和行の七転び八巻 妄想【愛の劇場】#2ドライブ


 サクソフォン奏者八巻和行(やまきかずゆき)さんのラジオ番組

 こうのすFM フラワーラジオ

 フラワーラジオ ポストメリディアン火曜日(午後4時~午後6時)

   八巻和行の七転び八巻

 

 というラジオ番組の投稿コーナー

  妄想【愛の劇場】

 毎週パーソナリティ八巻さんから出題される【作品のテーマ】を小説風に書いた作品を投稿するコーナー。


 小説の書き方を知らないシロウトが投稿コーナーに参加。

 そのコーナーに投稿した作品をこちらに投稿しています。


 妄想【愛の劇場】のコーナーで、絶賛!妄想仲間を募集中!! 

 こんな感じで大丈夫なので、コーナー投稿に興味がある人がいてくれると嬉しいです! 

 《番組への参加方法》

 ①フラワーラジオが聴けるように、ListenRadioリスラジのアプリをダウンロード

 フラワーラジオを選局して、お気に入り登録

 ②パーソナリティ八巻さんのTwitterをフォロー

 ③毎週日曜日の夜に、八巻さんのTwitterから【作品のテーマ】が発表

 ④八巻さんのTwitterのダイレクトメールから投稿

 ※番組放送当日の火曜日午後6時頃までに投稿できれば、コーナーの時間に間に合います。

 ※何故か八巻さんが初見で読むルールのようなので、漢字には「ふりがな」をふって下さい。


 小説の書き方を意識しながら文字おこしをしています。

 文章はできるだけ、投稿当時のままにしています。

 言葉が二重になるのが気になるところは、手直しをしています。


 サイト投稿回数 第3回目の今回は………

 2021年9月21日放送。

 妄想【愛の劇場】#2 ドライブ

 かなでと八巻シリーズの第二回目


 八巻(やまき)の恋人(かなで)は、父親である(ひろし)を車の助手席に乗せて、八巻と会う約束の場所となるフレンチレストランへと向かっていた。

 博の心は、(なまり)のように重かった。

「パパ、今日こそちゃんと八巻くんに会ってちょうだいね!」

 蝶よ花よと育てた娘が選んだ男。一体どんな男なのか。

 自分で言うのもなんだが、仕事に忙しく、奏とはなかなか時間を共にすることが難しかった。私の知らない時間も娘が歳を重ねる度に多くなり、娘を案じる事も少なくはなかったが、私の心配とは裏腹(うらはら)に、とても真っ直ぐに育ってくれた事を妻には大変感謝している。

 奏は、私達の自慢のひとり娘なのだ。

 そんな娘が、愛する男に会えという。

 (なか)ば無理やり車の助手席に乗せられた博は、気が晴れない。

 なんとなく面白くないのだ。

「八巻くんがね、パパとゆっくり話がしたいんだって。何回もパパにお願いしたのに、忙しいとか言って逃げるんだもの。今日は逃さないわよ」

 奏は博の心根(こころね)を分かっているかのように、ケラケラと愛らしく笑う。

「私は何も話す事はないぞ」

「パパにはなくても、八巻くんにはあるのよ」


 約束のレストランに到着したのは、それからすぐの事だった。

 八巻はまだ来ていない。

「話があるなら、待ってるくらいの気概(きがい)があると思っていたがな」

 へそを曲げた様子の博の言葉に「忙しいのよ、八巻くんは」と、何も気にしてはいないという風に話す奏。

 取り敢えず店で待つ事にしたが、いくら時間が過ぎてもいっこうに八巻が訪れる気配がない。

「奏、本当に約束は今日なのかい?」

 博は奏を案じるように聞いた。

「そうよ。今日なら時間がつくれるからって、八巻くんが言ったんだから!(げん)にレストランの予約は八巻くんがしたんだもの……」

 少し戸惑いの顔色になりながら、奏はスマホに目を落とす。八巻からの連絡がないかと確認しているようだ。

「別に、来ないなら来ないで構わないのだがな」

 博は(ひと)()ちた。

 その時、スマホが鳴った。

 戸惑いの色をしていた奏の表情が、花が咲くように明るくなった。

「八巻くん!どうしたの?」

 その言葉と同時に奏の表情が暗くなる。

 八巻に何かあったのだろうか。博にも少し不安がよぎった。

 八巻と静かに会話をしたあと、寂しく笑いながら奏はスマホを置いた。

 どうやら、博の不安とは別の事で連絡があったらしい。

「急なお仕事で、ダメになったんですって。パパにはごめんなさいって……。せっかく時間をつくってくれたのに、ゴメンね。パパ……」

 奏は博に申し訳なさそうに謝った。

「なんで奏が謝るんだ?気にする事はないよ。むしろ、八巻くんには感謝しないとな」

 奏は不思議そうに博を見ている。

「こうして奏とデートができたんだから」

「ありがとう。パパ」

 今にも泣きそうな表情の奏の心を、博は優しい笑顔で包み込んだ。

 

 しかし八巻という男は、自分の娘をこんなにも簡単に悲しませる男なのか。

 博は、八巻に怒りを感じていた。

 そして、次にまたこの様な話があっても、簡単に会ってなどやるものか!

 心の中でかたく誓った。



 ありがとうございました。

 次回もラジオ番組の投稿コーナー

 妄想【愛の劇場】へ投稿した作品の投稿になります。


 妄想【愛の劇場】#3 公園

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