Episode 1 突然隣に来るんだが?
連載開始します。よろしくお願いします。
「三山、ちょっと、隣いいかって聞いてるんだけど。」
学食でエビフライ定食を食べている俺に、手にお弁当箱とは思えない重箱を持って再度問いかけてくる彼女。ここまで言われて、返答しないわけにもいかない。
「ごめん、無理だわ。」
その返答は予想外なのか、それとも向かいの席にいる唯一の友人がこちらの様子は無視して、とんかつにタルタルソースをかけている猟奇的な光景にショックを受けているのか、口を精一杯広げて驚いている。
「…うまっ。」
突然静寂が訪れた学食に、味音痴な友人の独り言が響き渡る。目の前の彼女は少し手を震わせながら、震えた声で喋りだす。
「あ、あの~?隣いいかしら?」
「喋り方で俺が判断したとでも?さっき言ったとおり、無理だから。」
そんな会話を聞いていた周囲の人間たちは、少しずつざわめき出す。目の前のコイツは魂が抜けている気がするが、俺は無視して飯を食べる。後々面倒なことになりそうな問題も無視して。
学年、いや学校一の美少女で、ツンデレな新瀬 葵は、『何故か絡んでくる変な奴』というレッテルを貼られ、三山一途との(昼食を一緒に食べる!)という夢を断念しかけそうになっていた。
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最初なので、短くてすいません。あと、不定期更新です。