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6話 アイテムと決闘

 




「で、オレに何の用だ?」


「君たちにはボクの配下になって欲しくてね」



 さすが盗賊か山賊のボスなだけあって喧嘩腰だ。美人なのにもったいない。いや、これはこれでありかも。


「乗ると思ってんのか?」


「まさか。そこで提案なんだけど、ボクと君で決闘して勝った方が言う事を何でも聞くってのはどう?」


「……へぇ、いいぜ。但し約束を破らないように【契約】してもらうぜ」


「? 契約?」


「お互いにその約束が破れなくなるなるスキルだ」


 便利そうなスキルだ、欲しい。


「オレが勝ったら、お前にはオレ専属の奴隷になってもらう。そっちも言いな」


 ふぁっ!? それはご褒美では? いや、惑わされるな。これはきっと罠だ!


「ま、待て。な、何故そんな要求を?」


「あ? お前みたいな世間をなめてるようなガキを痛めつけるのが大好きだからだよ」


「ッ!?」


 確かになめてるかもしれんが、ガキは酷いだろ、もう17ちゃいだぞ。


 でもこれで負ける気はしなくなった。俺にMの気はないからな! 俺はノーマルだ!


「ふぅ、こっちの要求は君を頭として、この組織をそのままボクの手下にすること。今後ボクが組織を作った時は君たちはその下部組織になってもらう」


「いいぜ、じゃあそれでいいな。【契約】確認して了承と言えばいい」



 すると目と前に半透明な契約書のようなものが現れた。さっきの内容が間違いなく記されている。


「了承」


「んじゃ、早速するぜ」


「ちょっと準備したいから10分貰えるかな?」


「あ? まあ、それくらいならいいぜ」




 さすがに隠れたら逃げると思われそうだし、相手の見えるところでしよう。


 ぶっちゃけ勝ち目が薄そうなんだよなー。プレイヤーの成長速度がいくら早くてもまだ2日しか過ごしてないから、いかにも戦闘民族って感じのヤツに勝てる方が少ないだろ。


 昨日ログアウトする前に買ったアイテムを使って撹乱するぐらいしか思いつかん。


 まずは折り紙。とりあえず鶴を折ってみよう。……できた。そして、なんか動きだした。これなら目くらましには使えそうだ。


 次は赤く点滅してるぶどう1粒ぐらいの大きさの実。食べて大丈夫かな?

 毒ありそう。目をつぶって食べよう。


「いただきまs」

「おい! その実何処で手に入れた!?」


 お?オレっ娘さんがなにか知ってる模様。


「これが何か知ってるのかい?」


「当たり前だろ! 赤く点滅してる実なんてゲルビュダットの実しかないだろ!」


「はじめて聞いた」


「数多の英雄がその実を食い、強力なスキルを手に入れたっていう伝説の実だぞ!」


 いいことを聞いた!

 ハムッ シャリシャリ


 味はしないな。


「あ、おい! どこで手に入れたって聞いてんだ!」


「へっほーへほふひはへははほひへへはへふ(決闘でボクに勝てたら教えてあげる)」


「あ? なんて?」



『ユニークスキル:【スリップ】を獲得しました』『ゲルビュダットの権限を確認。ユニークスキル:【スリップ】が特殊解放されました』


 ユニーク!? しかも解放されたし。確認せねば。

「ステータスオープン」


 プレイヤーネーム:クロ

 種族:人間?

 レベル:14

 特性:変人・狂人

 HP:1960

 MP:280

 スキル:□□・隠密4・歩術3・成長促進2・スリップ



 スキル

【スリップ】ランク:ユニーク

  その力の前では、神からスライム、山から砂粒まで万物が等しく転ぶ。

 CT:30秒





 つよそう(小並感(小学生並みの感想))

 CTもあるからアーツみたいなスキルだな。決闘で使う分にはかなり効果的。いつでも不意をつける。



 最後は黒いナイフ。これは左手で持って、右手は両手剣を使おう。システム的な制限がないから重いだけで一応片手でも使えるみたいだし。


「いや、無視すんなよ」


 オレっ娘さんが何か言ってるが今から鶴を折るので忙しいくなるのだ。




 ……よし。とりあえず10羽できた。あと何枚あるかはわからんが、決闘だけで全部使うのももったいないし、十分だろう。



「準備できたよ」

「じゃあ、やるぞ」


 ……両者見つめ合って膠着状態。あ、照れて逸らした。今だ!


 ――ブン

 右手で振り下ろしたが避けられた。あ、カウンター来そう。


「【紅炎拳】!」

「【バックステップ】」


 危なっ、横から殴ってきたからバックステップで対応できたけど正面からだったら死んでたぞ。木が数本へし折られてる。

 それに、炎のエフェクトがあったけど、火は広がってない。ただの火じゃないっぽい。


「【罪の足枷】!」


 ガシャン


「なっ!?」


 地面と左足で鎖が繋がってる。バックステップの最大回避で距離稼いだのに詰められる。

 鎖切らなきゃ。


 両手剣ダメ。


 スパッ


「馬鹿なっ!」


 ダメ元でやったナイフが通った。オレっ娘さんが驚いてる。やったぜ。


 一旦距離を取ろう。至近距離で足止められたら終わる。


「【バックステップ】」





 このままじゃ負ける。向こうのスキルは食らったら終わりなものばかりでこっちはまともな攻撃スキルがない。


 一気にケリをつけよう。幸いバックステップしか見せてないし。


 初見殺しでも勝てば良かろうなのだ。




主人公くんの口調


脳内&家族:今どきの若者風 (おちゃらけ)

一般人を装う時:ですます (へりくだる)

黒幕RP:なんか強そうな丁寧な感じ (まあまあ上から目線)

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