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第二話 何をおっぱじめようとしているのですか、ご隠居(笑)
なし
先週、木曜日の夕方。
たろうは、いつも携帯を持っているのだが
ご隠居の着信に気がつかなかった。
17:16の着信。
すぐにおりかえす。
「ご隠居、どうした」
あいかわらずのため口、
ご隠居もそうやって聞くので
モノマネ感もある(笑)
「いやー、たろう」
なんだかいつものご隠居の歯切れがない
いやな予感がする。
「たろう、土曜の秋山、だめだわ。
行けないわ」
ショックで何も言えず。
この日のために調整したことを思い出す。
楽しみにしていたのだ。
そして、何をいまさらという思い。
わけを聞けば
こないだ、ご隠居に取り次いだ電話が
大きく関係していた
その週の火曜日に
親分の息子
たきさんから連絡があって
こちらも着信に気づかず
あわてて電話をする。
なんでも、ご隠居が探していたものが
見つかったそうで
ご隠居に、見つかったと
たろうから知らせてほしいとのこと。
うーん、たきさんは探偵ですか(笑)
そして、
何を探していたかと思えば
4トンの保冷車
いったい全体、あなたは
何をおっぱじめようとしているのですか(笑)
なし