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第十二話 強風吹き荒れる雨空に、ささやぶ(笑)
なし
まあ、山にはよくある話だが
ここまで
ぐいぐい下るとは。
傍目に、急こう配で下ってます。
登りをちゃらにして、マイナスになりそうな勢い(笑)
10分の1の登りを、あっという間に下る。
まあ、山ではこんなものだが・・・
下りきって稜線に出る。
すこし登る。
登り始めたところで
愕然とする。
登山道が隠れている。
完全にささやぶ。
しばらく、藪漕ぎをする。
しかしながら、いけども行けども
ささやぶ。
うーん、山頭火の俳句に
あったような、この情景。
分け入ってもなんとやら。
しかしながら、危機的なこの状況では
まさに、野垂れ死に。
泣きそうになりながらも
ご隠居には、マイナスの言葉はいわずに
ひたすらささやぶを分け入って登る(笑)
なし