婚約者?
お久しぶりです。
また、不定期になりますので、ご了承ください
金色に輝く瞳
金髪の短髪の少年。
その腰には、伝説の聖剣、纏う鎧は銀色に輝き、その歩みは勇ましく、力強かった。
その少年、アレスは、玉座の前に優雅に跪いた。
その後ろには、三人の仲間たち。
聖女エリナ
その存在は居るだけで魔を切り裂き、全ての者に癒しを与える。
賢者エルネス
その者は世界の全てを知り、世の理に変革をもたらす万能者
教徒セリア卿
女神の代弁者にして神の導ききを与える者
四名の勇者パーティー一行であった。
「勇者アレス、並びにその仲間たちよ、よくぞ魔王を打ち滅ぼしてくれた。この世界の人々を代表して、感謝する」
「はっ、身に余る評価、まことにありがとうございます 」
「うむ。今回の諸君らの多大なる功績を評して、我が帝国から、勇者殿等に褒美を用意したいと思う。何か、望むものがあれば、できうる限り、用意しよう」
「ありがとうございます」
そんな感じで話が流れていき、ようやく式が終わった時、クロードは、エリスのもとへ向かった。
城の中でも指折りの部屋があてがわれている勇者一行。
その中で、聖女エリナが泊まる部屋へと足を運んだ。
「エリナ、起きてる?」
扉の前で部屋に話しかける。
「ええ、今開けるわ」
やがて開いた扉の先には、五年前より大人びたエリナがいた。
「やあ、久しぶり、五年ぶりかな?」
「ええ、そうね。元気にしてた?」
他愛もない話をして、いよいよ本題に入る。
「なあ、戻ってきたんだし、そろそろいいんじゃないか?」
それは二人の仲をワンステップ先に行くこと。
結婚である。
エリナが、気まずそうな顔をして、止める。
「ごめんなさい。結婚は出来そうには。だって、私、新しい恋に落ちちゃったから」
一瞬、何を言っているのか分からなかった。
と言うことはなかった。
何せ、俺は会転生者だ。
こういう、失恋系が定番であることはよく知っている。
「相手は、勇者?」
「ええ、そうなのよ」
う~む。
なるほど。これは困った。