祭壇
《ねぇ~、リーフ祭壇の祭具ってどんなのかな…。私とっても楽しみだよ~》
《もう…フラル、これはとっても大事なお役目なんだよ。お母様が祭具はとても大切な物で、無かったらフラワーガーデンは出来ないって言ってたもん》
《うん、分かってるよ…でも大丈夫だよ、今まで祭壇に行って帰って来なかったエルフは居ないよ》
《そうだけど気をつけてねフラル》
2人は祭壇までの道のりを警戒しながら進んだ。
祭壇についた時すっかり日は暮れていて、フラルとリーフは魔法で結界を張り眠りについた。
その夜フラルはリーフに叩き起こされた。
《ねぇ…フラル。何か祭壇の奥の方で音がするんだけど…》
《ふぁ…リーフまだ眠いよ…。ぐーぐー》
《ちょっと…フラル見に行ってみようよ。このままじゃ私眠れないよ~》
《う~しょうがないなぁ…》
フラルはリーフに言われ祭壇の奥に近寄った。
すると祭壇は真っ暗だったが何かが動く気配がした。
《あっ!!リーフあそこに何かいる》
《えっ!!何!?きゃ~》
慌てたリーフに引っ張られたように、フラルは前のめりに倒れ込んだ。
何かにぶつかったようだが、この時のフラルとリーフには気づけなかった。
暗闇の中、物音のする方に見ると、動物の鳴き声がして祭壇から走り去った。
《リーフ、大丈夫?動物が迷い込んだだけ見たい。今日はもう遅いし、明日又見に来よう》
《うん、怖かった~早く戻ろう》
2人は翌日改めて祭壇に来る事にして、その夜は不安を感じながら眠りについた。
翌朝2人は改めて祭壇を訪れた。
祭壇はフラル達のせいで驚いた何かの動物がいたのだろう、動物の足跡が残っていた。