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憂鬱探偵  作者: 文月一星
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第九話 恋するアイドル part9

さて、そろそろ調査か

時刻は午後五時を過ぎていた。会議室では、休憩を挟みながらも引き続き、夕方とまでは言えないが、日は確実に傾いていた。

「仲上さん、少しいいですか?」

そういった長谷川の表情は少し歪んでいた。「至急調べてほしいのですが、溝口の大学関係をお願いします」

「わかった」

了解はしているものの、仲上は一切動こうとしない。

「仲上さん、今すぐ行ってほしいのですが」

仲上はその言葉を聞いた瞬間、長谷川の方にゆっくりと顔を向け、寂しそうな目を向けてきた。考えてみれば簡単なことだ。いや、仲上の頭の中が簡単なのだ。結論からすると、せっかく戻って来れたのにまた行かなくてはならない。それも今回はなかなか時間がかかる。そして長谷川の言うことだ。無茶ぶりもしくは彼自身にはできないこと。どちらにせよ仲上にとっては面倒なことになる。仲上がそこまで考えているわけはないが、本能で感じ取ったのだろう。そしてもう一つ忘れてはいけないのが、それをわかっていても止めないのが長谷川であるということだ。

「仲上さん、溝口という方の情報を調べてください。もしかしたら依頼主の依頼が一気に解決するやもしれません」

思っていた通りだ。しかし言い方が少し気になった。

「マモル。解決するかもってどういうことなんだ?」

「言葉の通りです。わかったら早く行ってください」

「しかし・・・」

「いいから早く」

妙に冷たい。しかしこういうときのマモルは正しい

「わかったよ。けど、約束しろ。姫のドラマ風景及びメイキングの話をしっかり撮影すると」

そう言って長谷川の返事を聞く前に行った。

「はい」

調査とはいえ、明らかな職権乱用だと彼は気づいているのだろうか。

続く

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