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コロシヤ-あなたの自殺手伝います-  作者: asit
普通革命-低体温自殺-
33/74

第3話

根暗な男性が初めて“コロシヤ”に来て1週間


「おん。来たか」


「来たよ」


根暗な男性は不思議なほどにすっきりした様子だった

それは自殺する前によく見られるものだが根暗な男性のそれはどこか違ったような気がした


「お前。何かあったのか?」


「特には無いけど」


「そうか。ならいい」


少年はどこか腑に落ちない感じだったが根暗な男性のあまりにもすっきりした様子に何かを感じこれ以上話すことはしなかった


「で、俺はどうやって自殺するの?」


根暗な男性は根暗な雰囲気はどこにもなく明るい好青年のようだった

そんな根暗な男性は笑顔で自分の自殺方法を少年に聞く


「低体温自殺だ」


「低体温自殺?」


「簡単に言っちゃえば凍死な」


「凍死ですか」


それから暫くの間、少年と根暗な男性は黙っていた

ただただ静かな時間だけが流れていた

今日は女性もいなく前回と同じように2人きりの空間


「おっくれましたーーー!!」


体感にして1時間、リアルな時間だと20分程度がたった時

運び屋が大声とともに豪快に入ってきた


「お?やけに静かだな」


「お前はやけにうるさいな」


「だってよあの作業から解放されたんだぞ。あとは依頼人を運ぶだけ」


「こっちは今からが本番だよ」


運び屋が普段から高いテンションをさらに高くして仕事に臨んでいる


「じゃ、運び屋が来たことだし行くか」


「ど、どこにですか?」


「どこってお前の死に場所だよ」


そう言ってソファーから立ち上がった少年は背伸びをして爽やかに言う


「はい。わかりました」


根暗な男性は少年に続くようにソファーから立ち上がり外に出る

下には運び屋が大事にしている愛車が止めてあった

そしてその車の中には商人が乗っていた


「あれ?アイツは」


「あ、逃げたよ」


「はい?」


実は少年たちが来る前までは商人と女性が車に乗っていたが女性はとことん根暗な男性が苦手で嫌いらしく直前になって逃げた

それを天使のような可愛い笑顔ですらすらと言う商人

その様子に少年は呆れるしかなかった


「どうする?」


「別にいいや。このまま行こう」


「了解」


「ほら。お前も乗れよ」


「は、はい」


根暗な男性が乗り終わると同時に車のエンジンがかかり車が動き出すと根暗な男性がビクッとなる


「こんにちわ」


「ど、どうも」


「君が今回の依頼人かぁ。確かに引きこもりニート風社会不適合キモオタ野郎か。確かにそんな雰囲気が出てるね」


移動中に商人が根暗な男性をとてつもなくかわいい笑顔でディスる

一部の人にはきっとご褒美とか言って喜ばれるアレだ


「やべぇ。それ俺に言ってくれない?踏みながら」


それに反応したのは運び屋だった


「キモいぞ運び屋」


「仕方ねぇだろ。勃っちまったんだからよ」


「やめろ聞きたくねぇ!」


「臨戦状態なんだよ。もうコレおさまんねぇ」


「おい。お前ヤメろよ。いいか落ち着け」


「商人。ド変態汚物って言ってくれない?」


「いいよ。ド変態汚物!」


「いいねぇ!!」


「やめろ―!!」


それから暫くして車は根暗な男性の死に場所に着いた


「なんでこんなに気分が悪いんだ」


「すっきりだな」


「ボクは普通だよ」


「あはは」


同じ車に乗っていたはずの4人がなぜか全員違う反応をしていた


「・・・よし。早速行くか」


「はい」


根暗な男性の死に場所はとある山の一部

“コロシヤ”がある場所から3時間程度のところだった

そしてそのやあを上っていき途中ルートから外れて山奥へ進んでいくとなぜか気温が寒くなってきて雪が成人男性の身長分積もっていた


「ここでぇす」


「すっげー」


「だろ?これ作るのにそこの運び屋と2人で1週間はかかったんだぜ」


少年と運び屋はコレ以上にないドヤ顔をした

そんな2人を無視して根暗な男性は積もった雪を登って行く


「ここで死ぬのか俺は」


「おい。勝手に」


「なぁ!早く自殺したい」


根暗な男性は笑ってただ一言そう言った

そんな根暗な男性を見て少年は


「おん。わかった」


そう言うしかなかった

そういって少年は積もった雪に上り持ってきたスコップで穴を掘る


「よし。そこに寝っころがれ」


「はい」


根暗な男性は少年に言われるがままに穴に寝っころがる


「今から穴を埋める。もしかしたら凍死じゃなくて窒息死になるかもしれない」


「死ねるんだったらなんでもいいよ」


「おん。わかった」


そう言って少年は穴を埋め始めた

そして根暗な男性の顔を見えなくなる直前に小さく一言


「おやすみ」


「おやすみ」


そう言って根暗な男性は少年に返事して雪の中に消えて行った



「なんか今回は自殺って感じじゃなかったよな」


「だな。人殺しをした気分」


「でも依頼人が満足だったらいいんじゃないの?」


「そうだな」


帰り道3人は車に乗りながらそう話していた

後日根暗な男性は綺麗な死に体となって発見された

それは自殺結構日から1週間たった日のことだった

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