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繋ぎ人  作者: 音坂波
2/4

桃はどこだ?

「こちらC。配置につきました。」

「了解。任務を遂行せよ。」

俺は今、桃太郎の両親の家にいる。何故かって?理由は簡単だ。物語通りに桃太郎を拾ってもらうためだ。おや?家で何か変化があったようだ。

「こちらF。ただいま入った情報によると、おじいさんが川へ洗濯へ行くようです。」

「こちらC。どうしてそうなった?普通芝刈りは男が行くでしょ。」

「何やらおじいさん、膝が少し痛いようで…」

「いや、少しならいけよ!」

はぁ、おじいさんに対する好感度が下がっていく中、これも仕事だと割り切り、気持ちを切り替える。

「わかった。Cが対応する。」

「あぁ。頼んだ。」

対応するとは言ったものの、なにも良い策が思いつかない。仕方ない。強引に行こうか!


「あ、いたいた。」

俺はそんなこんなで、おじいさんを尾行している。

(にしても、あのじいさん、歩くの早いな…)

俺は少しずつ小走りになっていた。

(この辺でいいかな。)

スゥっと息を吸い、おじいさんめがけて声を放った。

《女性を危ない場所へ行かせるな!》

「!!」

少々強引だが、仕方ない。おじいさんはおばあさんの元に向かって行った。これで元のストーリーだろう。

「ふぅ、これで任務完りょ…」

「こちらB。緊急連絡、緊急連絡。桃太郎が入るサイズの桃がありません!」

「んだと!」

「どうするんだよ、桃ないと、始まんないじゃん…」

B、C、Fの順に言葉を口にする。

「俺は向かったほうがいいか?」

「うぅ、どうしよう…」

焦りが現れ出した俺たちに、ある少年が入ってきた。

「落ち着け!まだ、おばあさんが来るまで時間がある。私が言ってどうにかする。現場はC、お前に任せた。」

「その声…Aか!久しいな。あぁ。こっちは任せろ!」

「頼もしい限りだ…」

AのつぶやきはCには届かなかった。


「よし、あっちはAがいるから大丈夫だろう。こっちも順調……?」

僕の目には、火花が出そうなぐらいで洗濯しているおばあさんが映った。

(いや、早すぎるでしょ、白い服が大根おろしに見えてきた。)

やばい…このペースだと、あと数秒で洗濯が終わる…

繋ぎ人二話、楽しんでいただけたでしょうか。次回もお楽しみに!

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