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少女の願い
私は願っていた。
この世界が変わってほしいと。
この混沌とした世界が元に戻って欲しいと。
もうどれだけ願ったのだろう。
どれだけ願えばいいのだろう。
この世界にもう希望はないのか。
何度もそう思った。
何度も諦めようとした。
でもだめだ。
この願いは先祖代々の唯一の願いだから。
たった数%、いいやゼロに等しいほどの希望だとしても。
この願いを叶えるまでは。
先祖たちが果たせなかったことを成し遂げるまでは。
絶対に諦めない。
『和合の境地』を作りあげるまでは。