読書/宮部みゆき 『返事はいらない』
注文していた書籍を本屋さんで受け取ってきましたよ。受け取ったのは『巨石文化の謎』というタイトルですけれど、話題は、たまたま目にはいった宮部みゆきの作品にシフトしちゃいます。興味がないので、なるべく薄い本を買いました。興味もないのになぜ買ったか? はい理由だけはあります。
仮想都市サイト『ニコッとタウン』に登録した8月、マイページをながめておりましたところ、26歳だという女性ブロガーの〝お客様〟が入室してこられました。そこでチャットになります。
「ブログは何かいてるの?」
「自作小説をやってます」
「へえ、すごいなあ。どんなのやってるの?」
「ミステリーなどを――。〝本店ブログ〟では『伯爵令嬢シナモン』というのをやってるんです。〝営業所〟としているこちらではまだあまり作品をだしてませんけどね」
「〝本店〟? 〝営業所〟? もしかして勧誘。やだなあ。そういうのって……」
先方の打ち込み速度はやたらと遅いです。否定的なご発言でもあり、正直、快適ではありません。確かに誤解を受ける表記ですわなあ。けど、かってに入室しておいて、なんたるいいぐさ。――気を取り直しましてお話を続けます。
「……もちろんタダだよ。趣味だからね」
「あ、ごめんなさい、私、てっきり……」
――ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ。爺には何もいわぬでも判っておりますぞ。
退室際に〝お客様〟は、「私、宮部みゆきを読んでるんだ。参考になるよ」とアドバイスしてくださいましたけれど、その後、二度とご訪問してくださらなくなったのでありました。……というわけで、宮部みゆき『返事はいらない』を買いました。
内容は……。
忘れました(←おいっ!)。
宮部みゆきといえば、大昔に、『龍は眠る』が発表されたときの書評にこんなことが書かれてありました。――推理ものにSFをまぜるのはタブーである。だが宮部は両者を違和感なく融合し、超能力は存在しうるというテーマを盛り込んだ点で斬新だ、みたいな。
へえ~。
本屋というところは、名著であろうとも売れなければ処分され、結果的に世相を如実に反映した著書のみが残りうる。ゆえに本屋をぶらつけば〝風〟を体感できるのだそうで……。宮部みゆき作品が生き残っているのも理由があると思いますよ。
(一人のときの休日は、文明開化なスイーツマンだぜ。お出かけしてもイエイ)
了
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ノート20091223/校正20160507