随筆/もう一度妻をおとすレシピ 『南国のリゾット』
いやあ、すっかり山は色づき、山海の食材が巷に溢れていますねえ。でも私は旬な食材なんかだしませんよ。というのは、先日、中古CDショップで、TUEBの「シーズン・イン・ザ・サン」を買ったからです(古い!)。けれどぜひ買うべきですよ、あなた。――そういうわけで、本日の『妻レピ』は、情熱的な夏をイメージした、フランス料理「豚肉のインドシナ風」リゾットをご用意しました。
BGMにTUBEの奏でるぎらぎら夏の曲を流したら、たとえ月末で懐が寒くなったとしても、あなたの奥方はもういちころ。
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用意するものは、豚胸肉(カレー用の角切り豚肉、私は鳥胸肉を代用している)、玉葱1個、米。バターまたはオリーブオイル等の油脂、塩胡椒。
調理方法は、薄切りにした玉葱と、角切り豚肉を炒めてから塩・胡椒でしたごしらえ。具材が隠れるまで水を注ぎ、とろ火で1時間煮込む。そして、といだ米を20分前に、鍋に加える。
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さあランチタイム。テーブルに皿を並べたら、奥方を呼びましょう。そして、泡のふいたビールグラスを片手に、あの日の夏を想い浮かべて、奥方の耳元でスイーツにこうささやくのです。――どんなに季節がかわっても僕たちの夏は終わらない(う~む、セシボーン……)。
了
ノート20091027/20160506
引用参考文献
猪本典子 『修道院のレシピ』 朝日出版社 2002年




