随筆/貞子さんがキター♪
先日(2009年12月)、遺跡のゴミ穴を重機で掘削していたところ墓がでてきました。人力で、掘り進めたら骨が沢山出てきました。さらに掘り進めたら墓ではなく井戸だと判りました。
えっ、これってもしかして----。
翌日、古墳の発掘調査に転属がきまりました。(ラッキー)
私の担当遺跡と交換です。井戸をみた同僚の嫌そうな顔ったらないですね。墓の調査はけっこうやるけれど、大概にして遺体は土に解けてしまうので生々しいのはありません。完全に白骨化しているから、不潔感はないですね。けれど胸を抉るこの感覚は何?
古墳は地上から30メートル上にある絶壁の上、バブル以前に地元業者が古墳の化粧砂ほしさに深く抉って、古墳の1/4を抉り、噴頂はほとんど木の根っこで頂が支えられている状態。安全衛生もへったくれもない様子でした。
調査開始時点でのお話。前任者によると、教育委員会の方が、「うちじゃこんな作業あたりまえっすよ」というそばから調査範囲の一部が地割れて崖下へ。
みしっ、どどどどど……。
経験豊富な作業員さんのとっさの判断で、そこで休んでいた五人は助かったとのこと。
大昔、ある教育委員会に派遣されて前任者と引継しました。その人の話によると、調査したとき、ビニールにくるまった白骨化死体が出て、近くからは運転免許証もでてきました。教育委員会側担当者が、調査とあとにつづく工事がストップするから、警察にはとどけずに調査しましょう。ということになり、そのまま近くの寺で無縁仏になったのだとか。
困ったものだ。
了
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ノート20091215/校正20160506