7 二人のエルフ
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新作『仲間に裏切られた俺は魔王に転生する。俺だけの最強国家を魔界に築き上げ、最強魔族の軍団を編成したので、地上にいる仲間の領土に侵攻する。さあ、待ってろよ裏切り者ども。』を始めました!
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「ま、負けた……」
エルミファはがくりと崩れ落ちた。
「じゃあ、これからもラムは俺たちの元で過ごしていいんですね?」
「ああ。エルフの誇りにかけて約束は守ろう」
と、エルミファ。
「うう、でもやっぱり帰ってきてほしい……」
「エルミファ様……」
「だめ?」
「だめでーす」
すがるようなエルミファに、ラムはきっぱり言った。
「だって森に帰ったら、魔法の勉強漬けでしょう? 魔法がさっぱりできないのに、ずっとそんな生活が続くなんて無理でーす」
「じゃあ、帰ってくるつもりはないんだ?」
「ないです」
「そんな~」
エルミファがさらに落胆した様子を見せる。
って、泣いてる!?
「ううううううっ、私はラムがいないと寂しいだけなのにぃぃぃぃっ!」
「えっ、そうだったんですか!?」
「寂しいよう寂しいよう」
「いきなりキャラ変わったな、この人……」
俺は苦笑交じりにつぶやいた。
「しょうがないなー……」
ラムも苦笑してエルミファの側にしゃがみこみ、
「じゃあ、ときどきエルフの森の近くまで行きますから。そこで会いましょう」
「本当!? やったーっ!」
エルミファの顔がパッと輝いた。
「それにしても……まさかお前が私に一太刀入れるとは」
感慨深げに言うエルミファ。
「強くなったな……魔法も使えないというのに」
「えへへ、あたしはあたしのやり方でがんばるんでーす」
ラムは晴れ晴れとした顔で言った。
『最上位エルフに勝利したため、エリアル・ウィンドに【妖精を征する者】の称号を授けます』
そのとき、突然メッセージが現れた。
ん、また新しい称号か……?
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