5 エルミファの実力
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新作『仲間に裏切られた俺は魔王に転生する。俺だけの最強国家を魔界に築き上げ、最強魔族の軍団を編成したので、地上にいる仲間の領土に侵攻する。さあ、待ってろよ裏切り者ども。』を始めました!
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「いでよ、風の竜ディートラッハ!」
エルミファの呼びかけとともに、上空から巨大な竜が現れる。
「くくく、我らが森の守護神だ。貴様らに勝てる相手ではないぞ」
言って、ラムに嘲笑を向ける。
「【ライトニングシールド・極】!」
風の竜のドラゴンブレスを、俺は防御系の魔法で防いだ。
相手が竜とはいえ、俺のスキルは『極』ランクだ。
そう易々と貫けはしない。
「今度はこっちから――【ファイアアロー】!」
数百本の炎の矢を打ち出す。
が、風の竜はうるさそうに全身を揺すっただけだった。
炎の矢はいずれも竜の外皮に触れたとたん、吹き飛んでしまう。
「無駄だ。人間ごときの貧弱な魔法など……」
エルミファが淡々と告げた。
俺たち人間を見下す、という感じじゃない。
あれはもっと――。
俺たちのことを虫か何かだと思っているような、冷淡な瞳――。
俺とエルミファの攻防は一進一退だった。
「さすがに、強い……っ」
「くっ、意外にやる……っ」
俺たちは同時にうめく。
攻撃の威力だけなら、おそらく俺の方が強い。
けれど、エルミファは俺が一回スキルを発動する間に、自身と竜の攻撃をそれぞれ繰り出してくる。
交互に放たれる攻撃の前に、俺は手こずっていた。
「人間相手にこの戦法は取りたくなかったが……そうも言っていられないか」
ボウッ……!
エルミファの全身から炎が湧き上がった。
「次は竜と私の同時攻撃だ。耐えられるかな?」
「くっ……」
思わず顔をこわばらせる俺。
竜の攻撃もエルミファの攻撃も、俺の『極』ランクのスキルなら防ぐことはできる。
だけど、二か所同時ならどうなるか――。
スキルは基本的に一つずつしか発動できない。
一方を防いでいる隙を突かれて、もう一方のスキルが来ると……きついか。
「……なんとかタイミングを見切って防ぐしかない」
俺は闘志を奮い立たせた。
この戦いはラムの進退がかかってるんだ。
だから――。
「……良い目だ。人間ごときと侮っていたが」
エルミファがつぶやく。
「一点の曇りもなく澄み渡っている。我らエルフにも、そこまで純粋な瞳を持つ者がいるかどうか……」
「俺はただ、ラムの居場所を守りたいだけだ」
剣を構え、告げる。
だから――相手がエルフの姫でも、負けてたまるか。
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