2 エルフの姫
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新作『仲間に裏切られた俺は魔王に転生する。俺だけの最強国家を魔界に築き上げ、最強魔族の軍団を編成したので、地上にいる仲間の領土に侵攻する。さあ、待ってろよ裏切り者ども。』を始めました!
序盤の伸びがとても大切なので、応援いただけたら嬉しいです。
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銀色の髪を高く結い上げた、気品のある美人――。
そのエルフはラムの元にゆっくりと歩み寄る。
「久しぶりだな、ラムルファ。人間界に随分と馴染んでいるようではないか」
言って、彼女の表情が急に険しくなった。
「私に何も言わずに勝手に出て行きおって」
「い、いやぁ、言ったら怒られるかと思ったんでーす……にらまないでください、エルミファ様ぁ……」
「心配したんだからな」
彼女――エルミファはそう言って、いきなりラムを抱きしめる。
「ひあぁぁぁ……」
「ああ、よかった。無事でいてくれて……」
険しい表情とは裏腹に、その態度は優しげだった。
きっとラムのことを本気で心配していたんだろう。
「……って、痛い痛い痛い痛いっ!?」
「ぎゅうううう」
言いながら、エルミファは思いっきりラムを抱きしめている。
「エルミファ様、ギブアップでーす! ぎぶぎぶぎぶ~」
「ふん、私を散々心配させた罰だ」
なおも彼女をぎゅううううっ、と抱きしめた後、エルミファはようやくラムを離した。
「では、帰ろうか」
「へっ?」
「エルフがこんな場所にいてどうする? ましてお前は魔術師として底辺もいいところだろう。エルフの森に帰って修行だ、修行」
と、エルミファが彼女の手を引く。
「い、いえ、あたし魔法は無理です……才能ないです」
俺は、以前に彼女の事情を聞いたことがある。
もともと魔法が苦手だったラムは、それを苦に感じて故郷を抜け出したのだという。
故郷には無断で脱出してきたとかで、『見つかったら連れ戻される』って言ってたな……。
まさにその通りのことが、今起きようとしているわけか。
「あ、あたしは……」
「さあ、帰るぞ」
「いやでーす」
ラムは震えながらも、きっぱりと言い放った。
「あたしの居場所は、ここです……!」
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