10 災厄の王と使徒たち
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そこは……人間の世界とはわずかにズレた場所に存在する異空間――。
『災厄の王』の本拠地である『宮殿』がそこにあった。
「そろったな、使徒たち」
謁見の前に九体の使徒が集まっていた。
『災厄の王』にとって自らの分身であり、最強の側近たち。
使徒の中でももっとも古く、もっとも強力な力を持つ者たちだ。
「人間の中にも強者はいる……」
「強者? しょせん人間でしょ?」
「プチっと潰しちゃおうよ、プチっと」
「さんせーい」
「簡単に言うな。甘く見ると痛い目を見るぞ」
「ちっ、どいつもこいつも……俺が行けば人間なんて即絶滅なのによ」
「王の御前だ、無駄口は慎め」
皆、思い思いの言葉を口にしている。
「対策会議だ。少し私語を慎んでくれ」
王が彼らをなだめるように言った。
まったく、毎度毎度……私語が多くてかなわん。
王は内心でボヤいた。
「彼らの中には『使徒を討つ者』の称号を持つ者がいるようだ」
王が言うと、使徒たちの表情が引き締まった。
「使徒を討つ……」
「それって千年くらい前に現れた、伝説の――あの」
「人間どもなんてゴミばかりだけど『使徒を討つ者』だけはヤバいんじゃない……?」
使徒たちがざわめく。
「確かに『称号持ち』は侮れぬ。お前たち九人といえども、油断はするなよ」
王が言い聞かせた。
「その者はまだ称号を最後まで進化させてはいない。だが、もし進化させたなら――手に負えなくなるほどの強さを得るかもしれん」
側近たちは、もはや余裕を見せていなかった。
王から直々に、はっきりと告げられたのと同じだ。
称号持ちを今のうちに殺せ、と――。
『災厄の王』とその軍が地上に侵攻する妨げになるのであれば。
九人の使徒たちの目に、強烈な殺意が宿っていた。
「称号持ちがいるのは――ここだ」
王が空中に地図を作り出し、その一点を指さす。
「小国ティルト。その王都に、普段は住んでいるようだ――」
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