7 魔法師団長リーファ
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「今回の怪物退治において、あなたの功績が大きかったことは認める。だが、少し調子に乗りすぎよ」
リーファが勝ち気さをむき出しにして詰め寄る。
「調子に乗ったわけではありません。ただティルトを過度に見下すような発言を見過ごせなかっただけです」
「ティルト風情がエルメダに対等の口を利くこと自体が調子に乗ってるっていうのよ」
リーファが鼻を鳴らす。
「……まあ、使徒を倒して調子に乗る気持ちは分からないでもないわ」
リーファが俺にだけ聞こえるような小さな声で言った。
どうやら彼女は使徒の存在を知っているらしい。
「これは一部の者にのみ知らされている情報だけど」
小声で、さらに続けるリーファ。
「もう一体、別の使徒がまもなく出現するという予測があるの。それをどちらの部隊が先に狩るか――勝負と行きましょうか」
リーファが俺をにらむ。
「勝負って……」
「大口を叩いたんだから、受けるわよね? それともティルトの連中っていうのは口先だけなのかしら?」
さっきから随分と挑発してくるなぁ。
「出現予測地点は幸いにも国境付近。どちらの国がこれを狩っても大きな問題にはならない」
「……使徒の出現が『幸い』なのですか?」
「この因縁に決着をつけるちょうどよい機会です。ゆえに『幸い』と表現したまで。何か問題でもありますか?」
「――分かりました」
俺はうなずいた。
別に挑発を受けるわけじゃない。
ただ、彼女の部隊も出向くなら、結果的には二国での合同作戦に近い形になるかもしれない。
使徒は強敵だ。
ティルトの『希望の盾』だけで戦うより、エルメダも一緒に戦えるなら、それに越したことはない――。
「せいぜい見せてもらうわよ。ティルトの力を」
リーファが鼻を鳴らし、去った後、
「リーファ団長がすまなかったね」
と、中年の魔術師が声をかけてきた。
「ああ、私は副団長のトマスという。うちの団長はプライドが高いのと、エルメダという国に誇りを持っていることもあって、他国に対して厳しいんだ。不快な思いをさせて悪かった」
「い、いえ、私の方こそ感情的になってしまって――」
「故国を悪く言われたんだ。君の反論はまっとうなものだと思うよ」
トマスさんが言った。
「で、どうだろう? さっきのリーファ団長の話とは別に、国王陛下に会っていただくのは?」
「エルメダの国王陛下がお望みなら、もちろんうかがわせていただきます。ただ、先にティルトに戻って報告を済ませたいのですが……よろしいでしょうか?」
「もちろんだ。君たちには君たちの都合がある。その都合がつき次第、エルメダに来ていただきたい」
トマスさんは丁寧に一礼した。
「連絡をもらえれば、迎えの者を出そう」
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