1 エルメダ王都防衛戦1(追放者視点)
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エルメダ王都に使徒が迫っている――。
対『災厄の王』部隊の責任者である伯爵は、さっそくこれの迎撃に向かうよう、王からの勅命を受けた。
(そうだ、グランツの奴を最前線に出してしまえば――)
伯爵はニヤリと笑った。
さっそく彼に命じて、使徒討伐に向かわせた。
伯爵は最後方で部隊の戦いぶりを見ている。
愛する妻を寝取った憎い男が、使徒にやられる様を――見てみたかった。
王都の外苑部で、伯爵が率いる部隊と使徒との交戦になった。
敵の姿は六本腕を備えた巨人といった感じだ。
その身長は10メートルを超え、六本の腕それぞれから衝撃波を放ち、さらに全身に魔力の防壁を三重にまとっている。
攻守ともに能力が高い強敵だった。
「うぁぁぁぁっ……」
実際、部隊は押されていた。
悲鳴とともに、次々と騎士が倒れていく。
「むう……」
伯爵はうなった。
グランツにはひどい目に遭ってほしい。
だが、部隊が敗北するということは、伯爵自身の責任問題になってくる。
グランツが使徒に傷つけられ、場合によっては殺されても、それはそれで構わない。
ただし、部隊そのものが負けるのは避けたい。
微妙なバランスでの勝利が求められる、難しい問題だった。
やがて――均衡が崩れていく
るおおおおおおおおむ。
六本腕を持った巨人――使徒が最前列にいる騎士たちをまとめて吹き飛ばし、こちらの陣形を崩しにかかる。
前衛が崩壊し、後ろで構える魔術師たちも一人、また一人と打ち倒されていく。
「ひ、ひいいっ!?」
「駄目だ、強すぎるぅぅぅぅっ!」
部隊はあっという間に総崩れになった。
「ぐっ、甘くて見ていたか――」
伯爵は歯ぎしりした。
使徒の強さは信じられないほどのものだった。
耐久力も攻撃力も異常だ。
単なるモンスターとは、まったく戦闘レベルが違う。
「まさか、ここまでとは……!」
伯爵がうめく。
逃げ遅れた彼の前に使徒が近づいてきた。
気が付けば、部下たちは誰もいない。
全員、一目散に逃げてしまったのだ。
「だ、誰か……くっ」
伯爵は周囲を見回したが、誰も助けてくれる気配はない。
全員、逃げることに精一杯だ。
「こうなったら、俺が――」
と、攻撃スキルを片っ端から撃ちこんだが、使徒はうるさそうに巨体を揺すっただけ。
ダメージらしいダメージをまったく与えられない。
るおおおおおおおおおおおおむ!
六本腕の使徒が伯爵に向かって衝撃波を放つ――。
(まずい、殺される……!)
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