13 決断
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新作『仲間に裏切られた俺は魔王に転生する。俺だけの最強国家を魔界に築き上げ、最強魔族の軍団を編成したので、地上にいる仲間の領土に侵攻する。さあ、待ってろよ裏切り者ども。』を始めました!
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『エリアル、お前を我が家から追放する』
父から追放されたときのことを思い出す。
一度目は、無能だと追放され。
二度目は、【スキル鑑定・極】という力を得たにもかかわらず、冷たくあしらわれた。
父にとって俺はどうでもいい存在だったんだ。
息子だなんて思われてなかった。
世間体のために、ただ最低限のことをしていただけだった。
それでも――。
「育ててもらった恩は、忘れてない」
父が俺を息子だと思っていなくても。
子どものころから虐待同然の目に遭っていても。
俺の中で、まだ捨てきれない思いがあった。
父や母、実家の安否が気になる――。
もし困っているなら、力になりたい。
今の俺には、その『力』があるのだから。
「俺、行ってくる」
「ち、ちょっと待ってください、エリアル!」
ラムが慌てたように俺を止める。
けど、俺は、
「ごめん、待たない」
首を左右に振った。
「使徒が方向を変えてこっちに来る可能性だってあるんだ。なら、憂いは絶っておくべきだろう? これはティルトの利に適う行為だ」
「それはちょっと強引というか、そもそも他国に干渉すべきじゃない」
今度はゼルスが俺を引き留めようとする。
「通りがかりの一冒険者として戦うよ。それならいいだろ?」
「勝手な行動をするな、って言ってるんだ」
「その辺の報告は上手くやっておいてくれよ」
俺は背を向け、走り出した。
【身体強化】で一気に加速する。
「……ごめん」
心の中でみんなに謝った。
それから、さらにスピードアップ。
俺は一路エルメダを目指す――。
※
SIDE ウィンド伯爵
「くっ、今こそ我々の出番だ。いいな、お前たち!」
ウィンド伯爵は自らが編成した部隊に呼びかけた。
突然の『使徒』の襲来――。
王都の危機ではあるが、逆に好機でもある。
ここで使徒を見事に撃退すれば、伯爵の評価は一気に上がるだろう。
「必ず使徒を打ち倒せ。いいな?」
我が出世のために――。
伯爵はニヤリと笑った。
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