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11 使徒を討つ者


『スキルによる撃破スコアが一定値に達しました』

『撃破ボーナスとしてスキルポイント145000を付与します』

『「災厄の王」の「使徒」を一体撃破したため、エリアル・ウィンドに【使徒を討つ者】の称号を授けます』




 使徒を倒すと、そんなメッセージが現れた。


 これで俺が手に入れた称号は四つ。


 最初の三つが敵の炎属性攻撃に干渉する能力を付与してくれたように、今回の称号もなんらかの能力や効果を俺に与えてくれるんだろうか?


 ともあれ、この称号を集めていけば、俺はもっと強くなれそうだ。


【スキル鑑定・極】――こいつには、まだまだ俺を強くしてくれる要素が潜んでいるのかもしれない。


「す、すごいです、お兄様!」


 と、フレアが駆け寄ってきた。


 そのまま俺に抱き着き、


「素敵すぎます! すりすりすり」


 すごい勢いで頬ずりされた。


「あ、ありがとう、フレア……でも、ちょっと落ち着こう」

「えへへ、嬉しすぎたのと感動したので、つい」


 フレアは照れたように離れる。


「使徒をあっさり倒すなんて――」


 ミレットは俺を呆然と見つめていた。


「信じられない……ここまで強かったんだね、エリアルって」

「色々と新しい力に目覚めることができたからな」


 俺はにっこりと笑った。


「すごすぎるのでーす。あたし、何もできなかった……」

「あたしも全然役に立ってないよ。とにかくエリアルがすごすぎた……」


 ため息をつくラムに、ミレットがぽんと肩を叩いた。




「陛下は、モンスターを見事に撃破した記念にパーティを開くそうです。そこで、王都を救った英雄エリアル殿をぜひご招待したいと」


 翌日、俺の元に国王からの使者が来ていた。


「し、招待って王様からですか?」

「もちろんです。直接会ってお話したいとのこと。また、その場で褒賞もお渡しする予定です」

「うう、なんか緊張するんですが」

「陛下自らがエリアル殿を賞賛するための場です。ぜひご出席いただきたい」


 まあ、断るっていうのもまずいだろうな……。


「分かりました」


 俺は素直にうなずいた。


 で、日程は三日後の夜ということだ。


 王城まで行けば、担当の人が案内してくれるんだとか。


 ちなみに家族などの近しい人も招待していいということだ。

 フレアは行きたがるだろうか?


「お兄様、すごいです!」


 使者が去ると、入れ替わりでそのフレアがやって来た。


「素敵です! 最高です! すりすりすり~!」


 また頬ずりされた。


「あ、そうだ。フレアも来ていいみたいなんだけど……来るか?」

「えっ、お城にですか?」

「ああ、使徒撃破記念のパーティらしい。王様が褒賞もくれるって」

「ふふ、家計が助かりますね」

「まったくだ」


 俺たちは顔を見合わせ、自然と二人でホクホク顔になった。




 そして三日後の夜、俺たちは王城までやって来た。


「あれ、エリアルとフレア?」


 ミレットだ。

 その隣にはラムもいた。


 二人ともドレス姿で、すごくきれいだった。


 ちなみに俺は正装で、フレアもドレス姿である。


「どうも~!」

「どうして二人がいるんだ?」

「あ、ひどい! あたしたちだって使徒との戦いに貢献……はあんまりできなかったけど、いちおうパーティに招待されてるんだからね」

「同じくでーす!」


 ミレットとラムが言った。


 知っている顔がいると心強い。


「じゃあ、四人で行こう」

「さんせーい!」


 というわけで、俺たち四人は王城内に進む――。

メモ エリアルの残りスキルポイント:207000

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乙女ゲーの没落貴族に転生 ~原作知識で領地改革&有能な人材をかき集めて、破滅フラグはまとめて叩き折る。気付けば領地は繁栄し、俺はハーレム生活を堪能していた~


― 新着の感想 ―
[一言] >『「災厄の王」の「使徒」を一体撃破したため、エリアル・ウィンドに【使徒を討つ者】の称号を授けます』 まるでこの世界の魔王倒すのためのスキル、流石このような展開はないだろう。
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