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7 ランバートとの戦い1

「人類は、終わる」


 そう告げたランバートは淡々としていたけれど――。


 一瞬、彼の表情に苦しげなものが浮かんだ……気がした。


 いや、それは俺が『そうあってほしい』と望んだために錯覚しただけなのか?


 分からない。

 この期に及んでも、ランバートが使徒というのが信じられない。


「さあ、試させてもらうぜ。いや――命をもらいうける」


 ランバートが右手を突き出した。


 そこから放たれる無数の光弾。


 先ほどの魔槍ジュライゼルは厄介な攻撃だったが、幸いというか、別の攻撃方法をとったようだ。


 魔槍の方は連続使用ができないのか、それとも――。


 いや、今は目の前の攻撃に集中だ。

 俺は防御スキルでそれらを防ぎきってみせた。


「使徒である俺の攻撃を完封する、か」


 ランバートがつぶやいた。


「お前なら……あるいは『災厄の王』に勝てるかもしれんな」

「えっ」

「……なんでもねーよ! そら、続きだ!」


 なおも光弾を連発するランバート。


「くっ……」


 俺は防御スキルでそれを防ぎつつ、反撃のチャンスをうかがった。


 ――いや、反撃するだけなら本当は難しくない。


 確かにランバートは強いけど、この光弾の威力は魔槍ほどじゃない。

 全力で立ち向かえば、おそらく勝てるだろう。


 ただ――俺はまだ彼の意図を測りかねていた。


 本当にランバートは『敵』なんだろうか?

 どうにも違和感がある。


 そう、今まで何度か話し、ときにはともに戦ったこともあるけど、そのひいき目だけじゃない。


 やっぱりランバートが人類の敵の一人だなんて、違和感が大きい。


 彼には――何か別の意図がないだろうか?

 それは俺の希望的観測に過ぎないんだろうか?


「どうした? 棒立ちだぞ!」


 ランバートが右手を掲げた。


 そこに赤い魔槍が出現する。


 ここで魔槍を出してきたか!


「次で終わりにする――」


 ランバートが静かに宣告した。

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乙女ゲーの没落貴族に転生 ~原作知識で領地改革&有能な人材をかき集めて、破滅フラグはまとめて叩き折る。気付けば領地は繁栄し、俺はハーレム生活を堪能していた~


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