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3 ランバートとの訓練1

「よう、にぎやかだな」


 ランバートが入ってきた。


『希望の盾』のメンバーの一人であり、魔法師団のエース格でもある男。

 どうやら複雑な過去があるらしく、以前にその一端を垣間見たことがあった。


 ゼルスのように、過去に魔術結社とのいざこざがあったようだが――。

にかかわっているようだが――。


「ちょっと付き合ってくれないか」

「えっ」

「訓練だよ、訓練。前にもやったろ」


 ランバートがニヤリと笑う。


 そう、以前に彼と一度手合わせをしたことがあった。

 いちおう俺が優勢だったものの、ランバートの魔法戦闘の上手さには舌を巻いたものだ。


 単純に魔法の威力が強いのもあるが、何よりも戦慣れしていて手ごわかったことが強く印象に残っていた。


「俺、魔術師じゃないし……ゼルスにも一緒に来てもらいたいな」

「僕か?」

「だって、俺じゃアドバイスとかできないし」

「確かにな」


 俺の言葉にうなずくゼルス。


「分かった。僕も行くよ」


 その態度はいつも通りクールではあるけど、先日のラシッドとのやり取りのときのように暗く殺伐とした雰囲気はなかった。


 よかった、と思う。


 きっとゼルスにとっては、今の方が自然な姿なんだろう。




 城に隣接した魔法戦闘訓練場。


 そこは魔法研究や魔道具製作など、様々な魔法関連の作業を行う総合施設の中にある。


 場所は一階だ。

 俺たちは受付で所属を名乗り、そのまま訓練場に入った。


 ちょうど俺たち以外には誰もいないようだ。


 普段は魔法師団の人たちが使っていることもあるけれど、今は俺たち以外に誰もいないようだ。


「じゃあ、さっそく始めようか。構えてくれ」

「えっ」

「ほら、早く早く」

「妙に急かすな……」


 俺は苦笑した。


「待ちきれないのさ」


 言いながら、ランバートがニヤリと笑う。


 その笑みにゾクッと背筋が粟立つような感覚を覚えた。


 なんだろう――?

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乙女ゲーの没落貴族に転生 ~原作知識で領地改革&有能な人材をかき集めて、破滅フラグはまとめて叩き折る。気付けば領地は繁栄し、俺はハーレム生活を堪能していた~


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