プロローグ 第二の産業革命
まず始めに、この作品は特定の人物、団体、企業等とは一切関係ありません。
例え似ていたとしても架空のものであって、つまるところただのそっくりさんです。
実在する国もありますが、物語の中におけるそれら、もしくはそれらの中で起きた出来事とは一切関係ありません。
2XXX年。
日本からライフメタルという新種の鉱石が発見された!
それは、金属として優秀なだけではなく、生物の性質を持っているという非常に特殊なものであった!
日本はそのライフメタルを利用した機械や素材を作り出すことに成功し、そして遂に人間や生物にライフメタルから作ったパーツを組み込み生物と機械の性質を持った最新型のサイボーグを生み出すことに成功した!
第二の産業革命と呼ばれる程目まぐるしく発展した日本はあのアメリカをも超えた世界一の経済大国となった!
だが、物事には光と影があるのが世の理!
実質全世界を支配するような存在となった日本はいつしか傲慢になった!
技術を欲している発展途上国やライフメタル製品の開発に乗り遅れた国の企業を買収し、土地を暴力といっていいほどの他の国が出せない莫大な金額で買い叩き、古くからあった伝統的な町並みや豊かな自然のある国立公園は潰されて工場や会社のビル、キャバレーやギャンブル場、高級ホテルが並ぶ歓楽街に代わり、これらの歓楽街にある広告は日本や日本製品をひいきするようなものが並んでいる!
国内では凄まじい力をつけた企業が労働基準法などクソ食らえと言わんばわかりに従業員をコキ使うようになった!
「お前の代わりなど幾らでもいる」
人口減少が進む日本で企業がそんな事を言って、人材をとっかえひっかえしようものなら、「代わり」が居なくなってしまい結局泣きを見る。
だがしかし!そんなことなどもう古い!もはや過去の話なのである!
ライフメタルのおかげで超がつくほど裕福になった日本は、昔から問題となっていた少子高齢化対策と新たな政策である人口増加政策に力を入れ、人口、特に若年人口を膨大に増やすことに成功した!
これによって、「代わり」の補充がいくらでも利くようになってしまったのだ!
企業が使える奴隷を失って泣きを見るなど過去の話!使い捨ての労働力をそんじょそこらから幾らでも調達できるようになってしまう悪夢の時代になってしまったのである!
権力を得た企業や政治家の一族が横暴を働き、労働者はただ搾取され虐げられる。
こんな現状に人々の不満は爆発寸前、というよりもう既に爆発していたのだが、その規模は余りにも小さく、政府や企業にはちっとも響いておらず、見せしめとして絶大な力によって捻り潰されるだけであった!
そんな光景を何度も目にしてきた人々はいつしかこう思ようになった。
「自分達を救い、この絶望の世界を変えてくれる救世主が現れて欲しい。」と。
はてさてこの先どうなるかな~、日本。(棒読み)