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最強とは?それは特に重要では無い。  作者: くぅ
第1章 世界が変わる時
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決戦の結末

すいません。タイトルをコロコロ変えてます。

その場は、眩い暖かな光に覆われ、先程までの生死を伴う壮絶な戦いを、忘れさせる様なほどであった。

いつの間にか、上空のフェニックスは消え去り、暖かなサーンがこの場を照らしている。


メアリーは、意識を失いアキトに抱かれた状態でぐったりとしている。


「くっ!くそ野郎が!!」

「待って!雷帝!!彼は総帝に神級回復魔法を使ったわ!」

「そ、その様ですね。しかし、な、何故彼が?」


雷帝、光帝、水帝は、困惑した様子でその状況を見ていた。同じくその他の帝達も息を飲んでいる。



「3代目魔王、ジェイソン・ビルザード。見ていたか?」


アキトは、メアリーをお姫様抱っこした状態で、現魔王に向き直る。


「み、み、見ておりました。。。」


現魔王ジェイソンは、顔を青くしているが、ハッキリとアキトを見て答えた。

先程までと違い、威厳のあるアキトを見て敬語を使っている。

次元が違う。強さも。器も。


「力で抑えようとしても、抑えられないものがある。その証拠が先程の総帝のとった行動だ。それと、帝達もな。どうだ?納得してくれたか?」


「。。。は、はい。」


現魔王ジェイソンは、アキトに片膝を付き頭を下げた。

身体が精神が、アキトに逆立ちしたって適わないと告げている。

自然と言葉も行動もアキト従うように動く。


異様な光景。

現魔王が1人の人間に頭を下げている。


初代魔王の血を継ぎ、2代目魔王の息子と名乗る人物。見た目は、人族。

この決戦を止めた人間。

これが、本当の真実なら大変な事になる。

世界の常識が崩れる事になる。


「グワッハッハッハッハッ!さすが、アキトじゃ!!!ワシの愛する孫!!!世界最強はアキト!!!お前以外におらん!!!」


どでかい声は、初代魔王ゼノ。

世界連合軍と魔王軍にまたしても、緊張が走る。


「良いか!よく聞け!!!世界連合軍と魔王軍どもよ!!!ワシは初代魔王ゼノストラ・グラデウスなり!!!閻魔王と恐れられた者よ!!!これより、ワシの孫であるアキト・グラデウスがこの場を仕切る!!!二言のある者はおらぬか!!!?」


「じーちゃん。。。声がデカすぎるし、大袈裟だ。。。それに、言葉の圧力だ。。。」


先程までの『力だけでは人を従わせる事は出来ない』と言う演出が台無しである。

アキトは、うなだれた。


「「「。。。」」」


当然、初代魔王ゼノに意見するものなど、この場にはいない。


世界連合軍での常識では、初代魔王ゼノストラ・グラデウスは、初代勇者と共に死んだとの説が有力であったし、歴史の書にはそう記載されている。

その人物が生きてこの場にいる。

マカウターを付けている者は、その実力がハッキリと数字で見えているのだ。

疑う余地はない。

3mを超える巨体。魔族特有の角。覆う筋肉の鎧は、歴史の書に記載されてある通りのもの。

間違いない。初代魔王ゼノストラ・グラデウス。閻魔王その人である。


「それにしても、母さんもシルフィードもやり過ぎだ。総帝が死ぬ所だった。」


「あら、アキト。嫁候補の選別試験ってこんなものよ。命を掛けれるかどうか?それが、条件よ。」


シルフィードは、当たり前よって顔をしている。

ミユキに至っては「ふんっ!」と鼻で笑う始末。


「嫁候補?選別試験ってなんだよ?決戦を止める手助けをしてくれって、俺は言ったよな?」


「良いじゃないの。結果的に試験も合格したし、アキトの思いどうりに決戦も止められたから。」


「ちぇっ。シルフィード達の手の上で転がされてる気分だ。」


「アキト。それも、経験よ。世の中はいつの時代も女が強いのよ。ねー?ゼノ。」


「ガッハッハッ!!!そうだぞ。アキト!!女は強し!!!その女狐も、なかなかのもんだったぞ!!!アキトが惚れた女だけはある!!!」


「声がデカすぎるじーちゃん。皆、理解出来なくて困ってるだろ。どうしよう。。。何から説明したらいいんだ。。。」


先程の威厳は何処へ行ったのか?

この場を仕切る事になったアキトは、コミュ障のスキルのせいで不安にかられた。


「いいわ。先ずは私が話をするわ。混乱を避けるために仲介役になりましょう。」


シルフィードは、風魔法を駆使し空へ舞い上がり、巨大なダークドラゴンの頭の上に降り立った。

神々しい女神と見間違うほどの姿。

陽の光がそれを更に後押しする様である。


世界連合軍も魔王軍もシルフィードに注目した。


「世界連合軍、魔王軍の皆様。お初にお目にかかる方もいると思いますので、紹介させて頂きますわ。私、シルフィード・グラデウス。初代魔王ゼノストラ・グラデウスの妻であり、元、エルフ族の女王でもあります。そして、この場にいる2代目魔王ジルフォード・グラデウスの母であり、その息子、アキト・グラデウスの祖母でもあります。」


「「「お、お、おおお。。。」」」

「あ、あ、あの方が。初めて見た。。」

「お、俺も。。」

「う、美しい。」

「め、女神。女神に間違いない。」


世界連合軍、魔王軍から色々な声が聞こえてくる。


「この決戦は一旦中止、先程も初代魔王ゼノが言ったようにアキト・グラデウスが仕切ります。その前に、私から皆様にご説明をさせて頂きます。良いかしら?」


「「「「「は、はい。」」」」」

「「「「「は、はい。」」」」」


「よろしい。良い返事ね。ここに居るものの中で、私の実妹にあたる者が世界連合軍にいるはずです。出てきなさい。ミルフィーユ・フォレスト。」


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