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セカンド・リアル 1

「なぁ、今ランキングどうだ」

昇降口のすぐ近くで声が聞こえる。

「二十六万位。お前は」

「俺まだ三十万位だ。今度一緒にレベル上げしようぜ」

この会話の内容でゲームの話だという事がわかる。そして、何のゲームかさえも。

「お、雄也じゃん」

声をかけられ、雄也は振り向く。そこにいたのは同じくクラスの男子友達二人だった。

「買ったか、『セカンド・リアル』」

セカンド・リアル。二千二十年一月十日に世界同時発売されたMMORPGゲームである。専用のゲーム機が存在し、現実と並ぶ程のリアリティを持つゲームなので、大人から子供、男性から女性までかなり人気で、ユーザーは一億を最近超える勢いらしい。

「買ってねぇよ。つうかそんな金ないし」

「なんだよ、さっさと金貯めて、さっさと買えよ。ボッコボコにしてやるから」

「おいおい可哀想だろ」

そう言って二人は高らかに笑う。

「そんじゃ俺、用事あるから」

雄也はため息をついてその場を走って離れる。

「早くかえよ!」

後ろから友達の声に、雄也は答えなかった。


「ただいま」

家の玄関を開ける。

応答無し。

親はまだ仕事で、妹は友達と遊びに行ったのだろう。

雄也は靴を脱いでさっさと階段を駆け上がる。

階段を上がってすぐ左にある扉を開ける。ここが雄也の部屋だ。

部屋に入って制服から部屋着に着替える。着替え終えたと共にベットへダイブ。

枕の下に手を忍ばせ、硬いものを取り出す。

ゲーム機だ。それも、先程の友達の言っていたゲーム。

ゲーム機に電源を入れて、画面を覗き込む。

画面にゲームのタイトルが表示される。

セカンド・リアル

すぐにログインする。すると、ゲームのセーブデータ選択画面に出る。

タスク

雄也のアバターネームだ。職業はアタッカー。

すぐに選択してゲームを始める。

loading

画面に文字が表示される。ロード中だ。

ロード画面が消える。それと同時にプレイヤーが広場に着地する。

アストライン 広場

今アバターが立っている場所が画面に表示され、消える。ほかのアバターもうじゃうじゃいる。

ここはアストラインという大きな街だ。ゲームの初めも、ここからはじまる。

すぐにアバターを動かす。目指す場所は闘技場。

闘技場の扉を開けてロード画面に入る。

すぐにロード画面を抜けて闘技場に入る。

この中にもたくさんのプレイヤーが立っている。

雄也はプレイヤーを押しのけてカウンターへ向かう。

カウンターにいるNPCに話しかける。

『今日はどうしました?』

NPCのメッセージタグが出現し、その上に選択肢が表示される。

対戦プレイ

バトル・ロワイヤル

モンスター討伐

雄也は迷わず対戦プレイにカーソルを合わせて決定ボタンを押す。

『分かりました。準備が出来るまでお待ちください』

NPCのメッセージを見て、画面を覗き込む。

数秒後、アバターが光をまとって消滅する。

再びロード画面に入る。

すぐにロード画面を抜けて、闘技場に足をつける。

画面の中央に、対戦プレイヤーの情報が表示される。

職業 魔導士 ランキング 16位

画面の情報が消える。それと同時にカウントダウンが始まる。

3、2、1

FIGHT

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