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第三十五幕 変化する戦場

色々と視点が変わるので、わかりにくいかもしれません

 アイツ舐めてとるな

 全然本気やあらへん

 ……カマかけてみるか


「大分節約しとるけど……なんやアンタビビっとるんか?」

「こっちにも事情ってものがあるのよ」

「なるほどな──っと危な」


 足元にある自分の影から伸びて来る黒い腕を避ける


 話とる最中に奇襲しかけてくるとか……

「常識ってもんがあらへんなぁ!!」


 おら、爆撃っと避けられるか

 てか種ぶん投げて根ぇ伸ばしてくる攻撃には慣れてきたけどやっかいやな

 避けることに夢中になっとったら影のガキが奇襲しかけて来るし


「ホンマ面倒やな多対一っちゅうんは」


 気ぃ付けるべきはガキの奇襲と不規則な根の攻撃やな


「ちょっとパクッてやんよ」


 ちょっとコツを掴んだら行けるやろがい


二又の爆咲(ツイン・プロメウス)


 見くびって喰らってくれたらありがたいんだがな

 加速のためだけに火力をつぎ込んだ膜で本命を包む二重構造


 加速しながら向かっていく火の玉を、樹木の壁で押しつぶす

 複数個の爆弾は樹木の壁を破壊し、ソラへ向かって加速する


「案外器用なんだね、貴方」


 二本の根が爆弾が着弾する前に打ち落とされる


「でもこっちも負けてないよ。錯綜の根合樹(デラ・グラネビュラ)


 樹の種子が空中に出現し、ヒバナに向かい根を伸ばす


 さっきのと何も変わってない種子の攻撃やんけ、大層な名前やがはったりか?

 こんなの避けて終いや


「咲け」


 成長した根は火花を避け、家屋に突き刺さる


 俺の事を狙ってない……何のために?


「……うおっ!?」


 突き刺さった根を利用し、立体的な行動をし始める

 能力で作った蔓の縄で専用のフィールドを創り出す


 壁に刺さった根を使い縦横無尽な行動をしとるな

 攻撃だけじゃない……発想の差だな、やっぱやっかいだな


「でも当たらないし問題ないな。って考えてるなら甘いわよ」


 死角から二本の影が伸びてくる


 あかん、避けきれへん

 根はガキ用の隠れ蓑やったんか……


「ッッ白熱の雷光弾(スタン・グレネード)ォォォォ!!」


「「うわっ!!」」


 二種の爆炎により作り出された光が、瞼を貫通し、二人の目にダメージを与える


 危機一髪やった、視野がせまなっとったわ

 立て直すために一遍隠れるか



 

「光だけの爆発……ね」


 まだ目が痛い

 このままじゃ戦いに支障が出るわね

 虎の子、使うか


 目に直接手を当て、液体を創り出す


 よし、良く見える

 ついでにこの子も治しといてあげるか


「ありがとうっス。にしてもとことん相性悪いっス。ていうかなんとなく一緒に戦ってたっスけどアンタ誰っスか?」

「マサミチ君の友人のソラよ。で、アナタは?」

「チョーはチョーっス。マサミチさんはチョーの命の恩人っス。そういう事なんで戦ってるっス」

「……まぁいいや。ちょっと複雑にするから好きなタイミングで仕掛けていいよ」

「うっス。チョー頑張るっス」


 さぁこっからは私のターンよ

 控え目な印象はだいぶ刷り込めたでしょ

 実際私の魔力が上にバレたら嫌なだけなんだけど……


偉大なる聖樹の根(バル・オルドス)


 地面を抉り、鋭利な根が大質量でヒバナを襲う

 不規則に枝分かれした根は、安全な隙間を一切作らないほど濃密

 多大な魔力の消費に見合った規模の大きな技


 世界樹から直に魔力を吸い上げて能力に転用してるから消費は気にしなくていいしね

 アイゾメ達のアジトを攻めた時の天を貫く巨木の根(ユグ・ドロイヤ)と同じスケールの攻撃、ちゃちな爆発程度で凌げると思わないでよね


天元突破の直爆(パイル・ボンバー)


 下から根が来ていると分かるや否や、すさまじい爆風を伴う爆発で天高く飛び上がる

 その高さは優に偉大なる聖樹の根(バル・オルドス)の効果範囲から抜けていた


 眩しいわね、それに結構高く跳べるのね

 まぁでも頑なに一つの能力しか使わないところをみるに一個しかないっぽいね


綱樹の天(ペラ・プラウドーラ)


 偉大なる聖樹の根(バル・オルドス)の根を流用し、ヒバナを巻き込む大きな樹木のドームが造られる


 チョー?って子の能力は暗ければ暗いほど強くなるっぽいし、行動抑制の意も込めて閉じ込めてあげるよ

 バンバン五月蠅く跳ね回る蟲にはそれ相応の広さで囲ってあげる

 さらに飛ぼうとしてるけど間に合わないでしょ?

 驚異的な速度で隙間を埋めていく根の間を通り抜けようとするヒバナ


「遅っそいわ! ギリ間に合うで!!」


 再び爆音を響かせ空に向かい加速する


 僅かな隙間だけどギリギリ抜けるな、アレ

 分かりやすすぎたかな、囲い消すかぁ


 完成間近の綱樹の天(ペラ・プラウドーラ)への魔力の供給を斬り、新しい技を放とうとする

 だがその行動をすぐに取り止め、急ピッチで完成させる

 二本の影が、見えたから


「残念賞を上げるっスよ!! 漆喰の影爪(ヴァンタ・ノワール)っス!!」


 日を遮った部分から二本の影が伸び、ヒバナの行く手を阻む


「くっそがぁ!! 余計な事しよって!」


 やるじゃんあの子、最高だよ

 辺りも暗いし技名無しのモノでも有効打になりえる

 傷を付けることに力を使う必要はない、消費させることに力を尽くそうか


 能力で創り出され、幾重にも分かれた葉がヒバナを取り囲む

 その葉から出ようとしているのだろう

 何度も爆発が起き、その度に壁が薄れていく


「ソラさんあとは任せて欲しいっス。これだけ暗いと巻き込まない方がムズイんで離れてくれるとありがたいっス」


 後ろの方の影からぬるっと出てきたチョー


「わかったよ任せるね。私は先にマサミチ君の方に行っておくから」


 精霊は私の特性的に私に憑くことはないし、ちょっと気になってたんだよね

 遠目から感染としゃれこもう

 ポテンシャルは高そうだし、負けることはないでしょ


 それよりも結構能力使っちゃったけど……バレてないよね?


「ギルとガッシュ、辺りは闇で満ちてるっスよ。たーんと喰らって存分に暴れるっス」


 久々に全力で魔力を使うし、マサミチさんとソラさんの事ぶっ飛ばさないか心配っス


 ヒバナを囲っていた全ての葉っぱが焦げ落ちる


「あー痛ったいなぁ。お前ら強いし出し惜しみしてる場合とちゃうもんな。本気でやったらぁ!」


 今までより気配の雰囲気が変わったっスね

 まだ満腹まで喰えてないっスけど早めに仕掛けることにするっス

虚闇の大爪(ヴォイド・リーパー)


 ギルが追い込んでガッシュで詰みに掛かって挟み込むっス

 町の被害もちょっと多いことになりそうっスけど足りない分の餌にして強化に使わせて貰うっス

 夜闇に目が慣れる前に……


 異様な雰囲気のヒバナにギルが当たりそうになった瞬間

 

 世界は音を忘れる


「──拡脈爆砕・仁吐呂(ニトロ)


 技名がポツリと呟かれ、樹木で断たれた無光の牢が光で包まれる


 爆炎がすべてを飲み込み、樹木の牢に風穴が空く


「う……ぐぅ。何が?」


 攻撃を察知したギルとガッシュが守ってくれたっスけど二人とも損傷が激しくて引っ込んだっス

 あれだけ食べてた二人が引っ込むレベルなんて……


「もうちょっと温存するつもりやったけど、せっかくの計画がパアやんけ」


 吐き捨てながら倒れているチョーの顎を蹴りで打ち抜く


「この状態は消費も激しすぎんねん。今日中に国半壊させる予定やったのに、なァ!」


 何度も何度も踏みつけ恨み言を吐く

 周りに薄っすらとした血の池が浮かんでいく


「さっきのボケ女どこ行ったんや?とっととボコさな魔力切れんねん」

「ならお望み通りボコボコにしてあげるよ」


 完全に吹き飛ばされちゃったけど、綱樹の天(ペラ・プラウドーラ)のお陰でマサミチ君も私も無傷で済んでたけど、あの感じさっきまでの爆発より火力が三……いや五割増しくらいに跳ね上がってる

 いかにも力押しっぽいし、全力でいなしながら弱った所をって感じでやってみよう


「ぶっ飛ばされるんはてめぇ方だ!! 爆轟(デトネーション)!!」


 は?

 ……今、手を出してなかったら首から上が吹っ飛ぶ所だった

 それに咄嗟に壁を出してなかったらもっと遠くまで吹き飛ばされる所だった


爆轟連弾(コンボデトネーション)!!」


 反応を許さない爆発がソラの目の前を埋め尽くしていく

 爆炎と吹き飛ばされた瓦礫が容赦なく皮膚を貫いていく

 そのうちの一つが太腿を貫通する


「ッ痛ぅ」


 移動に支障が出るレベルの傷だ、治さなきゃ


 魔力を込め、傷に集中して──


「そうは問屋が卸さへんで?」

「うっ……」


 首を掴まれ宙吊りにされる


「詰みや」


 見る見るうちに手の平に光が集まっていく


「じゃあな……あ?お前の顔どっかで見た事──」


 まばゆい光が炎になる寸前

 熱を忘れた水の亡骸がヒバナの腕を通り抜け宙に舞う


「があぁぁ!? なっ何が……?」


 鮮血をまき散らし、つい先ほどまで掴まれていたソラは地面に落ちる


 自らの腕を飛ばした異物の出所を確認するように睨む

 そこにはヒバナが意識していなかった一人の少年が佇んでいた

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