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問題点

 あれから一層まで戻り昼下がりまでダンジョンに潜りダンジョンを出る事にした。ご飯を食べると同時に光る石こと魔力が溜まった魔石を売るために冒険者協会に向かっていた。換金にはセルフの場所もありそこで魔石を鑑定してもらう。今回はネズミ10体に蟻4体をいれると


 ビックラット×10 100 

 ソイルアント×4   60


 と画面に出てききて合計の金額が160ゼルと出て来た。この世界の通貨の単位であり大体一日の食事が三食で100ゼルであるのと宿代が50なので今回の儲けは10ゼルということになる。


 「・・・まあ最初だしこんなもんだよな」


 お金を受け取って都市を見て回る事にして良さそうな店に入って食事をとる事にした。食事が出るまでの間に今回の事を振り返ってみる。圧倒的な俺の弱さにもはや頭を抱えるしかなかった。昼下がりまで粘って色々分かったのは剣の使い方が分からないので自分の力だけで相手を倒そうとしたのだが全く切れなかった。一体倒すのに時間を使いへとへとになってしまった。体力もなく立ち回りなども含めて分かったのは


 戦い方を知らないド素人


 それが今回の戦いでよくわかった。これを何とかしない限り自分はダンジョンを上る事さえできない。それならどうするかを考えてみる


 一つ、自分と同じ初心者を誘ってパーティーを組む

 一つ、誰かに弟子入りでもして戦い方を教わる


 この二つが思いついた案なのだがどっちもあんまりいい案ではなかった。一つ目の仲間を集めるっていう考えは俺の様なド素人を迎えてくれそうな強い人なんて相手にもてくれそうにないから同じような人ならば短期間なら組んでくれそうなのだが自分の目的は最上階であり最後まで付き合ってくれるかは分からないしこの力の事も聞かれた時に答えずらいからだ。

 二つ目の教えてくれそうな人を探すなんてのも自分が持っている力の事もあるので余程信頼できる人ではない限りあんまり力の事は明かしたくない


 う~んそれじゃあ、どうすればいいんだと言われてもっと考えていると食事が来た。冒険者としての駆け出しにすら届いていないことに頭を悩ませながら色々考えながら食事をとっているのだが全くいい案が思いつかず結局あの方に頼る事にした。


 

 そのまま宿に帰りペットに横になり目を閉じる。少しして目お開けるとそこは白い空間にちゃぶ台と座布団がある場所に立っていた。


 「やはり来たのソウマ君」

 「こんばんは、ゼロス様」


 ゼロス様にあった日の帰りに話せる場所用意すると言っていたので今日来てみたのだがここは多分ゼロス様と会った場所だと思われる。その空間にちゃぶ台と座布団が増えていた。


 「いつまでたっておるのじゃささ駆けなさい」

 「ありがとうございます。これどうぞ都市で買ってきたんです」


 そう言って空間収納からお菓子の包を取り出す。神様と会うのだからお供え物が必要なのではないかと思い買って来た。


 「おーこれはありがたい。甘味は好きななんじゃ。さて、昨日の今日出来たと言う事はダンジョンで何かあったのかな」

 「はい、手痛くやられました」

 

 何でも見通しているのだろうその眼に自分がどんな目に合ったのか想像できているのだろう。自分が今日何があったのかを詳しく話す。話を聞きながらお菓子を食べるゼロス様、一通り自分の話が終わり全て聞いたゼロス様の第一声は自分も思った通りの言葉だった。


 「ま、当然の結果じゃな」

 「当然ですね」

 「そもそもソウマ君は元の世界で武芸をやっていたわけでもない。狂暴な動物なんかと戦ったこともあるまい。戦いを知らない子がいきなり前線で戦うとなってもうまくいかんのは当然じゃ」


 ゼロス様も同じ考えてあったらしい。


 「それで、ソウマ君はどうしたいんじゃ?」

 「そのどうしたいを考えていたのですが全く思いつかないんです」


 色々考えても思いつかない事を伝えるとゼロス様は首を横に振って自分に言う


 「思いつかないのではなく、自身にとって都合がよすぎるから「そんな都合のいい人なんているわけないな」と選択肢から外してしまっているだけじゃぞ」

 「え」

 「ここは、ソウマ君は生きてきた世界ではない。ならば考え方もこの世界に合わせるべきじゃ。そしたら意外と簡単に答えが出るかもしれんぞ」


 この世界の考え方。確かに自分はいつの間にか自分の世界の考え方で考えていた。まだこの世界で日が浅いからそんな考え方さえもわかなかった。


 「それを踏まえてどんな人が自身に必要なのかゆってみるとよい。具体的に示してくれるなら助言も出来るかもしれんぞ」

 「・・・そうですね。まず、最上階まで向かうことが出来ることが出来る可能性がある強い人が第一でしょうか。これから長く戦ってくれるなら強さは大事だと思います。それに加えてこちらの秘密を守ってくれることでしょうか俺の能力やゼロス様の事も含めて最初の条件と同じぐらい重要です。最後に自分に戦い方を教えてくれたらいいですね」


 言葉にしてみてもこんな都合のいい人がいるとはとても思えないのだが一通り言って全てを聞いたゼロス様はお菓子を食べ終わり話す。


 「それらを丁度いい選択肢があるぞ」

 「え、本当ですか」

 

 即答するゼロス様に少し不安になるが言葉を続けて思いがけないことを言った。


 「奴隷を使えばすべて解決するの」

 「・・・え、この世界奴隷いるんですか」


 ゼロス様の事はまだ深く知っているわけではないがこの気のいい神様が奴隷という物を許していると言う事に驚きを隠せなかった。


 「世界を管理しているからと言って世界を都合よく干渉などしておらんぞ。世界の主役はその世界で生きている者達であり我々の仕事は本当に救いを求めている人にほんの少し力を貸すことぐらいなのだカラの」


 それがゼロス様の考え方なのだろう。少しだけゼロス様の事が分かり少しうれしくなった。


 「・・・そうじゃ、昨日の件なのだがやはりあれらの品はザックの物で間違いなかった。ソウマ君のおかげで余計な手間がなくなりらくになった感謝じゃな」

 「え、あーそうなんですか。っていきなりなんで話が変わっているんですか今は奴隷についての話なのでは?」

 「どんな物にも金は掛かる物じゃ。あの山の中はな盗難品も結構あってなそれら全てを含めるとソウマ君には相当な量に謝礼が必要じゃろ」


 ひげを撫でながら笑顔でゼロス様は告げる。


 「この際じゃ前払いと言う事で褒美をくれてやるのもありだと思わんか」


 笑っているのは笑っているのだがそれは不敵にそしていたづらぽく悪い顔で笑っていた。ゼロス様この状況楽しんでませんかね。

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