武具屋バンダダ バンダ&ダン
そんなことがあった店の中でこちらに更に話しかけてくる人物が一人こちらにやって来た。
「いや~凄い慧眼だお嬢さん。あの老いぼれに一言言ってくれてこっちとしてはスカッとしたよ」
話してきたのは白人の男性であり金髪の髪型のイケメンがそこにいた。
「えっと貴方は?」
「僕かい、僕の名前はダン。ただのダンだ。これでも冒険者をやっている君達と同じ同業さ。そして武具屋バンダダという所の店員でもある」
武具屋の店員と冒険者の二つをやっているという男性に自分は凄い人もいるんだなと思っていたがそれを聞いていたエリカが疑問を言った。
「エルフの貴方が鍛冶をやると?あまり聞いたことありませんね」
「え?鍛冶ってなりたい人がなる物じゃないのか?」
「エルフは近代的な文化を嫌う種族なんですよ。なので鍛冶などの発展を拒んで大自然の摂理で生きている種族です」
近代文化が嫌いな種族とかいるんだとダンの方を見て観ると彼は笑って答えてくれた。
「彼女の言っている事は本当さ。そのせいで僕は国を追い出されてしまったしね。ちなみに鍛冶の方は僕だけじゃなくて黒人の相方と一緒に運営しているんだ」
「え、ドワーフとですか。古代主義のエルフと発展主義のドワーフが店を開くなんて聞いたことないですよ」
笑うダンにエリカは驚いている。アロン先生にこの世界には色んな種族がいるのを教えてもらっているが種族間で何があるかまでは聞いていないんだよな。反応からしてエルフとドワーフは仲が悪いのかもしれない。
「確かに古代国のエルフと発展国のドワーフは何かと因縁をつけ合っている中の悪さだけれども別段全てがそうだと言うわけじゃあないからね仲良くなれるなら仲良くなれるものさ」
「そうなんですね。それでダンさんは自分達に何か要があるんですか?」
「ああ、デート中だったら申し訳なかったのだが君達はどうもお嬢さんの武器を探しているように見えてね。商売になるのではと思ったのさ」
自分達の行動からエリカが武器を探してここに来たことを察し商売を仕掛けに来たとダンは正直に言ってきた。
「そうですけど。あ、自分はクウマです。こっちがエリカで彼女にあった武器を探していたんです」
「やはりそうだったか。エリカ嬢は武芸に長けていると見える。ここの品では物足りないと感じてしまうんじゃあないかな」
確かにエリカの基準を満たしている武器って案外ない物だと思うしダンの言っている事は正しいように感じる。
「そう言う貴方達の店なら私の求めているものが揃うと」
「いや、そんなことを豪語することなど僕にはできないが僕の相方ならやると豪語するだろう。なんせ夢は神具を作ると言い張る奴だからな」
「神具?」
ダンさんの相方さんはどうも途方もない夢を追いかけているらしいがそれが何なのか分からない自分はエリカに聞く。
「神具とは神が作ったとされる伝説の武具ですね。今の技術でも再現不可能とされています。そもそも実在している物も見つかっているので2つしか見つかっていない貴重なものですね」
「そんな物があるのか」
「ああ、うちの相方はそれを作って見せるといつも言っていてね。情熱は人一倍なのだが経営がダメダメでね僕の夢も一緒に叶えてくれるなら協力すると約束した中なのさ」
ダンさんの話を聞いていて自分はその相方さんに興味が湧いて来たのだが
「今回の買い物はエリカの剣だし自分はエリカの判断に任せたい。どうする」
エリカにあった剣を買うもしくは作ってもらうのが今回の目的である限りそれを貰うのはエリカなのだ。それならば彼女が納得するかどうかで自分も判断したい。
「行ってみましょう。神具を作りたいなんて人面白そうですし」
「面白そうって」
「ハハハ、なかなか豪快な人だエリカ嬢はソウマ君も彼女の事を最優先で考えているあたりなかなかの紳士と見た。僕は気に入ったよ」
笑うダンさんの後をついて行き自分達はその後をついて行く。
ついて行った先にあったのは立派とは言えないがちゃんと建物が立っていた・・・のだが周りには折れた武器やら爆発でもしたのかと思われる跡などがあった。
「ここ?」
「ああ、ここだ」
そう告げるダンさんはそのまま中に入って行き声を出して相方さんの名前を言う。
「バンダ!客を連れて来たぞー」
名前を呼ばれた相手は少しして奥から出て来た。黒い肌と茶髪のがっしりとした体つきの男性が出て来た。
「ダン、お前今日はあのくそったれの所に品を下ろしていただろう。それに客ってお前何の冗談だ?」
髪を書きながらダンさんの言葉を半信半疑で聞いていたバンダという人物は自分達を見て驚愕の顔をしている。
「マジで客じゃあねえか!?」
「だから客だと言っているだろう」
「「どうも」」
状況を聞いたバンダさんは話の内容を理解してこちらに向かい合ってくれた。部屋の中も刃物の傷が無数に存在していた。
「話を聞く限りだと剣が欲しいのはそっちの嬢ちゃんで会っているかい」
「はい、できれば剣を作ってもらえるなら幸いなのですけど」
「ふむ、オーダーメイドでってことかそれなら嬢ちゃん俺の手を握って見てくれねえか」
そういうバンダさんに迷いなく手を握る。それを見ている自分はダンに何をやっているのかを聞いた。
「あれは、バンダの相手の力量を図るやり方なんだ。握手することで相手の魔力だったり技術だったり何かを図ることが出来るんだ」
「そんな技があるんですか」
しばらくして握手が解いた二人であったがバンダはこちらにというかダンさんをみて慌てたように聞いて来た。
「ダンおまえ・・・賄賂でも渡したか」
「なんでそうなる!そんな金あるか!!」
「いやだってこんな力量の剣士初めて見たぞ」
ダンさんとバンダさんの言い合いを見ながら少ししてから話題を本来の目的にしてバンダさんにエリカの剣を作ってもらえるか尋ねてみる。
「それで、エリカの剣は作ってもらえますか」
「ああ、大仕事になるがこんなにワクワクする仕事は久しぶりだ。お代はい」
「お代は貰うからね」
「おいダン!何のつもりだ!」
「君は職人としては凄いだろうけど金稼ぎは全くできないんだからだよ」
店の経営はダンさんに任せっきりなのだろう職人肌のバンダさんはお金に無頓着ぽいのかそこら辺をカバーしているのだろう。また言い合いになった二人をどうしようか見ていたらエリカが近くにあった剣を使って二人の真ん中に剣を入れ仲裁した・・・仲裁で合っているよねエリカ?
「それで私の剣はどれぐらいで作られるのでしょうか」
笑顔を崩さないで二人に質問するエリカには変な気迫があった。
「ああ、剣だが色々聞きながら作ることになるから最低でも3週間ぐらいだ。速ければ2週間で終わらせれる。お代は相手の要求次第で変動すると思ってくれ」
「三週間ですか」
さて、三週間どうしようか。




