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趣味

 エリカ出かけることになり職人区にたどり着く。


 「本当にいいんですか。そこら辺の剣で十分なんですけど」

 「そんなこと言わないでいい物買おう。お礼でもあるんだし」


 エリカに今日新しい剣を買いに行こうと告げたらそこら辺の剣で大丈夫ですと危惧していた通りの事を言ってきたので長く使える武器を探そうと無理やり連れだすことに成功し職人区にたどり着くことが出来た。


 「アロン先生に武器や防具を色々扱っている店を教えてもらったんだ。取り合えず行ってみようよ」

 「・・・それなら行ってみましょうか」


 アロン先生の事を言えばエリカも渋ってはいるが断ることはなく。素直について来てくれた。叔父の言う事は素直に聞くのだろう。


 「それにしてもなんでそんなに武器にこだわりがないの?前はとんでもない戦い方をしていたらしいけどやっぱり自分に合った武器が欲しいとか思わなかったの?」

 「えーっと・・・それはそのあんまり深くもなく深いような理由がありまして・・・」


 こちらから目をそらして何とも曖昧なことを言うエリカに首をかしげて疑問に思っているとアロン先生から教えてもらった店にたどり着いた。


 「ここが総合武具店ドンダンらしい。なんでも小中規模の店がそれぞれ武器や防具を出し並べているらしいよ」

 「へ~」


 アロン先生の話をそのままエリカに伝えて中に入る。するとエリカの顔が変わる。すましていたがどうやら気になってはいたのだろう。武器を見る目がキラキラしている。


 「わーあ」

 「・・・武器好きなんだな」

 「え、ああ、そのー・・・変な趣味ですよね。女性が武器が好きなんて」

 「趣味は人それぞれだろう。他人に危害を加えない趣味なら自分は構わないと思うぞ」


 そう言いながら店にある品を見て回る自分達は様々な武器が見ながらエリカが少しずつ興奮している。


 「一般的なロングソードにクレイモア、ショーテルにトゥヴァハンダーまで凄い!」

 

 目を輝かせながら武器の名称を言うエリカは嬉しそうにしている。自分の姿を見て赤面して冷静になった。


 「す、すいません興奮してしまって」

 「いや、今夏の買い物はエリカの武器を買うためなんだし気が済むまで見て行ってよ」


 それにしても武器の名前なんかまったく気にしたことなかったし剣という武器だけでも色んな物があるんだな。

 

 そう思いながら店にある武器を見て回る自分は高そうで強そうな剣が置いてあるのを発見しエリカに伝えた。


 「エリカ、これはどうなんだ?値段的にはいい物だと思うんだけど」

 「あー、これ魔剣ですね」

 「魔剣って凄いのか?」

 「凄いですよ。武器自体に魔法が内包してあって魔力を流すだけでその魔法が発動することが出来るんですよ」

 「じゃあ、この剣にすればいいんしゃないか。新しい剣」

 「うーん、どうでしょうね」


 魔剣と呼ばれる剣の強さを解説してくれるそれならこれがエリカの新しい武器にすればいいのではと思ってそれを告げるのだがエリカ自身はあんまり使うつもりがないと見える。


 「うーん、エリカの求めている武器ってどんな物なんだい?」

 「そんなに特別な物ではありませんよ。そもそも主様は使う武器の理想の形とは何だと思いますか?」

 「理想の形?そりゃあ、使う人にあった物じゃないのか?」


 極端の話、使うことも出来ない武器を渡されても困るしな。自分の答えにうなづくエリカは飾られている武器を見ながら語った。


 「私がもし使うならこの剣は刀身が長すぎます。持ち手の部分も少し太く私の手で持つと少し大きいですね。あとここに書いてあるんですが付与される魔法もあんまり私好みではないんですよね」

 「ああ、火と風の魔法が付与されているんだこの魔剣。好みではないってなんで?」

 「火と風を合わせて威力を増すのはいいのですがそのせいで相手を見失うかもしれないのでこんな派手なのは私はいらないです」

 「な、なるほど」


 エリカは自分が使うならを考えて必要な要素を武器に求めているのだろう。


 「それじゃあ、エリカの理想とする武器ってのはどんな形なの?」

 「そこまで大した理想ではないですよ。壊れず、曲がらず、欠けず、折れない。ただそれだけですね特別な能力なんていらないです」

 「・・・それってどの武器でも言えることでは」

 「そうですよ」


 普通だけど一番難しい問題でもあるエリカの武器に対する要求に自分は今回の目的の一つ手あるオーダーメイドで武器を作ってくれる職人探しが一番必要なことだと察する。


 「それならそれを作ってもらえそうな人を探さないとな。幸いにもここのある武器にはどこの店の物か分かるようにマークがあるし気に入ったところで頼んでみよう」

 「ありがとうございます。それじゃあもうちょっと見て回って」

 「待てや貴様ら!!」


 きます。と言い切る前にこちらに向かって怒鳴る声が響いた。そっちを向くと60代ぐらいの白髪の男性が自分達の方に向かって来ていた。


 「えっと何か?」

 「何かじゃあねえ!そこの女さっきなんて言った!」

 「え、私ですか。私にはいらないって言いましたが」

 「それだ!貴様、儂の力作を愚弄する気か!」


 あー、これを作った人だったのか。そりゃあ悪口ではなかったとしても酷評を聞いちゃったら怒鳴りたくもなるよな力作なら。自分はそう思っているのだがエリカは悪いと思っていないのか


 「ですけど、この剣って誰かのオーダーメイドだったんじゃあないんですか」

 「は、はあ・・・なんでそう思うんだ」

 「いえ、見れば何となくわかりますよ。一般的の握りの部分より少し大きいですし刀身の長さも基準より長いので誰かの為に作った物なんだろうなと思いまして装飾の類も一般的に売るようなものではありませんし」


 確かに自分がこれに目が言ったのは豪華そうで高そうだからだ。エリカの話が本当だとしたらこの剣は岳下のものになるはずだったものなのかもしれない。それを聞いていた老人も動揺しているのか汗をかいている。あながち間違いではないのだろう。それを聞いていた周りの客もひそひそ声で何かを言い始めていた。

 

 「・・・黙れてめえら!誰のおかげで・・・・くそ!」


 老人は悪態をつこうとしたがエリカの的を射た返しと周りの目に耐えかねてその場を後にしてしまった。自分とエリカは一体何だったんだとお互いに顔を見合わせて疑問に思うしかなかった。

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