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それぞれの動き

 自分達がダンジョンから出て来てから3日立った。新聞にはデカデカと星の開拓者(スターゲイザー)の新人の事が書かれて称賛されている。。正しダンジョンの中で起きていた事は掛かれていないがボス部屋でオーガが偶然出てきて彼らが倒したことが記事に乗っている。


 「凄いことになったな」


 新聞を読みながら自分達のその時の事を思い出す。マナの魔法によって姿を隠してその場を後にした自分達はそのまま帰宅した。ゴブリンの魔石に関してはマナが魔法の研究で使うと言う事で渡しそのまま部屋から出てこなくなった。食事の時は出てくるけど。


 「新聞にはボスが進化したのではとも書かれていますね」


 エリカも記事を見てそう言った。アロン先生に魔物の事を教えてくれたがどうも魔物は大量の魔力を吸収すると進化と呼ばれる現象が起こるとの事で強くなるとのことだ。


 「でも、進化って簡単にできるものなのか?」


 自分の疑問にアロン先生が答えてくれた。


 「いえ、進化には相当な魔力が必要です。ダンジョンに挑んだ人を食べてとなると1000人近くの犠牲がないとオーガなどの上位種にはなれないでしょう。未熟な冒険者ならばなおのこと」


 つまりは星の開拓者が入る前にボス部屋に入った人達では全然足りないってことなんだろう。でもそうなると偶然ああなったってことなのだろうか?分からないことを考えていたら


 「分からないことを考えても無駄ですね。時間もいいころですし修行をしましょう主様」

 「・・・そうだな。修行よろしく頼む。アロン先生、片付けお願いしていいですか」

 「ええ、構いませんよ。ついでにマナ様も起こしてきますね」


 そうして自分達の日常がいつも通りに始まった。



 クラン星の開拓者 会議室


 冒険者の中でも高い実力と人材を保有しているクランの会議室では今回起こったことを集まった幹部たちと話し合っていた。


 「以上か今回起こった事です」


 スーツ姿の男性が今回の顛末を話し終えると会議に集まっていた冒険者達は疑いの目をスーツ姿の男性に向けた。


 『おいおい、新米がオーガを倒したってそんなに使える奴らなのか?』


 戦斧を担ぐ大男が疑問を提示する。魔道具による映像がこちらに送られてきており何人かはそれで話し合いに参加している。


 「報告した通りです。冒険者協会でもダンジョンの調査を行っていますが今回の件は偶然起こった事態だと言っています」

 

 会議に出てきた。10人の幹部は報告を聞いてダンジョンに異変が起こった可能性に黙り込む中でリーダー核の人物が声を出す。


 「今回の件は最下層で起こったゴタゴタだ。私達の進軍には何の影響も出ていない。我々はこのまま58階層を突破し今年中に60階層を踏破する」

 

 その声と共に各々が答えた後に会議室にはスーツ姿男性とリーダーだけが残された。


 「はぁ~」

 「ため息をつかないでくださいアーサー」

 「今の状況でため息さえつけないならば私は鬱憤晴らしに全力で剣を振るいたいよ」


 星の開拓者は大きな組織になったのはいいが貴族だの王族だのの要望がひっきりなしに来てしまい思うようにダンジョンを登れない現状に陥っている。


 「大きなコネを手に入れたのにそのせいで先に進めんとはな」

 「仕方ない事です。強い力にはそれだけの縛りがつくものです」


 アーサーと呼ばれる男性はまた大きなため息をつき報告書を呼んでいる。


 「これお前はどう思っている」

 「不可能でしょうね。アークパーティーではオーガを倒すことは出来ません」


 はっきりと言い放つ相方に彼自身も同じ思いでいた。期待の新人とはいえそれでも彼らには荷が重すぎる。


 「それなら誰がやったと思う?」

 「さて、敵ではないことを祈っていますよ。それよりも冒険者協会の方で最初に入って行った30人の冒険者について調査をしているそうです」

 「そいつらが何かやったってか」

 「まだ調査中だそうですが彼らはダンジョンに挑む前に商人と会っているそうです」


 相方がそう告げる。それを聞いてやな予感がする。今この都市で何かが起こっている。そんな予感がする。



 ???

 

 光が届かない暗がりを容器に歩く商人の男は真っ暗な路地の先に声をかける。


 「順調そうだな」

 

 くぐもった声で話しかけてくる相手に商人は膝をついて答える。


 「はい、冒険者を使った薬の実験は成功です。手筈とおりに薬は各部隊に渡し流します」

 「その割には騒ぎが少ないが」

 「星の何たらという冒険者クランの新米がオーガを倒してしまいましたが何の問題もありません」


 威圧されていてもウキウキで答える商人に対して呆れたのか本題に戻った。


 「お前はこれまで通り好きに動け。それと近日中に例の物を送る」

 「は、全てはかのお方の為に」


 そんな会話をして暗闇の向こうにいた気配は消えて行った。それを確認して商人は息を吐いた。


 「ふぅー、相変わらず怖い人だ。でもこれからもっと楽しくなるならもっと頑張らないとな♪」


 ウキウキして歩き出す商人はそのまま暗闇に消えて行った。無邪気に邪悪に悪辣にそして楽しそうに。

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