対価
マナさんが言う言葉は仲間に死体なら対価を払えという物だった。だが彼女自身はこちらの事情なんて関係ないのだから当然の事だと俺も思った。
『まあ、一万年も封印されて勝手に向こうが改心したとしても私には関係のない事だしそれだけ放置しといて今更都合よく貴方に協力しろと言われてもね・・・それに私は魔女なのよ対価がなければ動かないわ』
『さっきから魔女って言う事を強調しますけどそれって種族の話ってことですか?』
『ええ、そうよ』
魔女という種族はどうも対価を支払ってその対価に見合った働きをするという簡単に言うと傭兵に近い種族らしい。ただし、体かに見合わない要求だったり対価を払わなかった場合は恐ろしい事が起こると言われているとのことだ。
『ちなみに封印を解くことは貴方の対価に加算はされないわ。だってこれはゼロスの失態なんだもの。貴方もそれは分かっているみたいだけど』
声しか聞こえないがその声からは少しだけ圧があるように思えたそれもゼロス様の名前を言っている時に限ってそう思うのはこの人がめっちゃくちゃ怒っているからだろう事も理解できてしまう。
「あの~さっきから黙ってどうしました?」
「エリカ」
頭の中でマナさんと話していたけどエリカにはその声絵が聞こえていないので心配して声をかけて来てくれた。
「ああ、実は・・・」
そこで今封印されている人と話をしている事と封印を解いた後に仲間になって欲しい事とそれには対価がいるとの事をエリカに伝えた。
「対価ですか・・・主様はどうされるつもりですか?」
どうするか、そこが重要だ。この場合の対価ってのはどんなものがいいんだろうか?自分の願いはダンジョンの攻略でありその為の師を求めている事、そしてそれは今まで攻略できた人はたった一人だけそれだけの対価となると何だろうか
一番最初に思い浮かべたのは大量のお金だ。一生遊んで暮らせてしまうぐらいのお金なら対価としても十分だろう・・・だが相手は魔法使いの中でも最上位だ。彼らの根底にあるのが魔法の探求なのならば普通の魔法使いなら頷くだろうが彼女には効き目があるか分からない。
『すいません。対価についてなんですがマナさんはどんなことを探求しているんですか?魔法使いは各々で目指しているものがあるとうわさで聞いているんですが』
『そうね。探求こそが魔法使いの本能の様な物よ。私の場合は見たこともない物になるは、物だけじゃなく文化でも技術でもそう言った物を求めているわ』
ふむ、そうなるとお金でというのは対価の支払いとしてそこまで相応しい物ではなさそうだな。
それから自分は彼女が求めている物を考える。見たこともない物が見たい知りたい。それを聞き自分に出せる物でそれだけの価値ある物は
「決めた」
「決まりましたか」
「ああ、自分の目指している物の為に自分は全部をかけるよ」
エリカにそう言って俺は声を出してエリカとマナさんに聞こえるように言った。
「マナさん、俺が支払う対価は俺自身を対価に出します」
「・・・・ええええ主様!それは余りにも全部かけ過ぎでは!?」
流石にここまで全部かけるとは思っていなかったのか大きな叫び声を出していた。心配するよな普通に
『・・・大胆ね。そこの小娘の反応も当然だけどそれだけの事をして貴方は何を叶えたいのかしら』
『さっき言ったように俺は異世界の人です。ダンジョンを踏破するのも最上階に行けばどんな願いも叶えれるからです。それで自分が願うのは元の世界に帰る事なんです』
自分の目的を言って一泊置いて告げる。
『自分が対価として貴方に出すのは元の世界の知識と自分が今持っている異世界の能力。そして自分の命と魂もかけれるならばそれもです。だから自分自身です』
『それだけ元の世界に帰りたいと』
『はい、自分にとっては家族は一番大切な存在なんです。何年かかってももう一度会いたいんです・・・あ、でも自分が異世界人だってことは他の人に言わないで貰えますか』
そう言うとマナさんは少し考えた後に笑いは馴染めた。
『フフフ、アハハ!そこまで駆けるならこっちもその対価に見合った対価を払いましょう。ただしこの封印を破れたらね』
笑っている彼女の顔が見えないが満足いく答えであったらしく自分はホッとしている。そなりにいるエリカは自分の宣言に不安げな顔を向けている。
「大丈夫だ。それに自分の目的がそれぐらいの難解なものだ問う事も分かっているから」
「・・・はあ、わかりました。そこまで言うなら私はとこまでもついて行くまでです」
「ありがとう」
そう言ってくれるエリカに自分は心から感謝を告げる。そんなエリカに答えれるような人になりたいな。そう思いながら自身に喝を入れる。
「それじゃあ!封印を破りますか」
「はい!」
『それじゃあ、封印の中心を教えるからそこまで居らっしゃい。移動の間に色々教えるから』
そう告げるマナさんに声で案内されてここからは自分次第だ。




