オークション
ゼロス様との会話の後に自分はこの都市には多くの物を扱っている場所を訪れていた。そこには多くの人達が自身が求めている物を探して物品を品定め手強いる冒険者や煌びやかな装飾品を求めてやって来ている女性の他にも多種多様の人達が往来している。商業区画と呼ばれておりその場所を歩きながら目当ての店を探していく。
「・・・ここなのか?」
やがて目当てのお店を見つけることが出来たのだがなんか想像とは違う立派な建物がそこにはあった。他のお店より大きく店を2、3つぐらい足したような大きさなのだ。
中も清掃がが行き届いており清潔感がよく伝わってくる。豪華ではあるが豪華すぎていないという丁度いい感じの落ち着く内装だ。
「いらっしゃいませ。何をご利用ですか」
「ここに来るのは初めてなんですけど奴隷を扱っていると聞いてきました」
スーツを着た男性職員がこちらに来てくれた。来た目的を訪ねて来たので要件を言うと姿勢を崩さずに
「かしこまりました。ここを来るのが初めてとの事ですか当店の説明は必要ですか?」
「お願いします」
そう言って案内をしてくれる男性はこの店について詳しく教えてくれた。
「当店は、奴隷を扱うだけではなく装備の貸し出しやなども行っております」
「貸し出しですか」
「はい、装備をレンタルし月ごとに装備一式の料金を貰っているのです。勿論、延滞も出来ます」
話は続き武具などの必要なくなった物を売ったり買ったりもしているらしく奴隷を購入した方にはここにある装備一式を無料で提供しているとの事だ。
「ちなみに奴隷を購入の際の資産はいかほどでしょうか?」
「上限はありません」
「・・・上限なしですか」
「はい、自分の目的はダンジョンの最上階です」
そう男性職員に伝える少し考えた後にある事を提案してきた。
「金銭に糸目をつけないのならば当店からは最上級の品をご用意させていただきます。今日の夕方にオークションが開かれますそちらに出るのはいかがでしょうか」
「オークションですか」
何でも表には出せないような高価な品が並び競りが行われるとの事らしい。そう言うのってよく漫画ではいけない物も流れる印象があるのだがこの世界でもそうなのだろうか?それとも健全なのとか違法のとかがあるのだろうか?
「はい、ですがそこに入るためには入会料が必要にります」
「・・・いくらですか」
「100万ゼルになります」
そう告げる職員は間違いなくこちらを試しているのが分かる。ここで引いてしまったら信用なんてされるわけがない。自分は空間収納から100万ゼル取り出し職員に見せる。目の前にお金が出て来たこと動揺を示さない職員に
「これでいいですか」
「・・・疑ってしまい申し訳ございませんでした。ではこちらをお持ちください」
そう言って職員がくれたのは黒いカードをこちらに渡してきた。質の良い物であるのだろうそのカードには真ん中に複雑なマークがついている。お札とかに入っている盗品防止の細工なのだろう。
「こちらは会場に入るための会員所になります。また、午後の18時に来てください。こちらを提出してくれれば会場まで案内されます」
そう言って自分は一旦店を出る事になる。黒いカードを空間内にしい夕方まで商業区画を回り始め時間を潰していく。
夕方に差し掛かりもう一度店に向かう。約束の時間より10分ぐらい早く来て対応してくれた職員にカードを見せるとそのまま会場まで案内される。そこにはすでに多くの人が集まっており座れる席に座ってオークションが始まるのを待つ。
「皆様只今よりオークションを開始します」
声を大きくする魔道具を持っているスーツを着た人がそう告げる。このオークションでの競りのやり方を伝えた後にいよいよ競りが始まった。
競りのやり方は欲しい品が出たら席を立ち金額を上げていくという物でありお金を出せなくなったりした人は座ると言った方式らしい。こんな場所で出てくる商品なのだから高額でありこの世界にまだ疎い自分も説明を聞いていて興味を持ってしまうほどだ。
どんどん買い手が見つかっていく貴重品を眺めながら自分はこの世界の事をまだまだ何も知らないことを痛感してしまう。周りが盛り上がっているのを見ていると文化や物の価値などを詳しく知るべきなのかもしれない。そんなことを考えているとついに自分がここに来た目的がやって来た。
「それではここから奴隷の商品を紹介します」
そう言うと一人目が出て来た。がっしりとしたが体の男性だ。彼の経歴を話している。なんでも元は辺境の騎士だったけど鳴かず飛ばずで腐っていたらしくその勢いで上司を半殺しにして奴隷に落ちたとの事だ。実力があった分高値になったとのことらしい。
それからも色んな人が出てくるが自分が求めている人材ではない。何というか強いは強いけど中の上と上の下と言った感じの人達た。飛び向けて強いと言った感じではない。そんな感じでどんどん進んでいき
「では、続きましては元はある王国の騎士にして剣士ならば誰もが目指す最高位の称号剣聖を一時期は持っていた元剣聖!エスカ・リーバ!!」
経歴を話した後に出て来たのは、二十代ぐらいであり銀と金の髪をなびかせた女性だった。その見た目だけでもどよめいているがその強さも凄いのだろう。元とは言え剣士の頂点みたいな言い方をする剣聖という称号を持っていたんだ絶対に強いに決まっている。
立ち上がったのだがほぼすべての参加者が立っている。競争率は高そうだ。
「それでは1億からどうぞ」
視界の声と共にどんどん上がって行く売買に上がって行き資産がない物はどんどん座っていく。競りの値が小さくなってきたところで自分は声を上げる
「30」
29億ぐらいから小刻みになって来たので上げてみると。何人かは座った。しかし
「35」
これまで1億づつ上がっていた声を一気に5億上げる声が聞こえた。何処かの資産家かな?相手が5億ずつ上げるのならばと
「40」
「おおと、40億が出ました!」
それを聞いてまた座っていく人達の中でまだ立っている人もいる。相手が自分の行動の意図に気づき値を上げていく。45を出せば50と言って55と出せば60と言って行く。そんな攻防をしていく中でついに自分と相手の二人だけになった。
「90」
「・・・93」
そんな攻防も相手がとうとう限界を迎えたのか3億出してきた。なので俺はすかさず95と答える。懲りらを見てくる相手側は長く考え始める。司会の人にもうありませんかと言われ長い沈黙の果てに絞り出すような声で
「・・・96」
絞り出したその声はその人が出せる限界だったのだろう。臆することなく俺は金額を上げる。
「100」
「出ました!100億です!さあ、まだいけるのか!!」
こちらを見てくる相手は少し悔しそうにした後に少し笑って席に着いた。いい戦いだったのかそれを称えて拍手してきたのだ。その行動に周りも合わせて拍手し始めた。
「100億で落札しました!」
カン!という音と共に自分の戦いが終わった。




