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エピローグ

 自分は東雲空間(しののめくうま)大学を卒業した21歳であり、これから社会人として生きていく青年だ。大学まで行かせてもらった親の為にもこれから頑張って行こうと準備を整えていた時だった。荷物の整理の為に歩いていたらいきなり足に来るはずの廊下の感覚がなく俺は下に落ちてしまった。


 「うわーーーー!?」


 急に落ちて声を上げる俺が次に目に入った光景は白い空間が広がる場所に俺を見下ろしている。イケメンがこちらを見ていた。


 「大丈夫かい?」

 「え、え・・・ど、どこですか」


 何が何だか分からないままいきなり変な所にいる人に声をかけられてしまった。動揺する俺に地球では見たこともないイケメンが話しかけてくる。


 「突然の事ですまないがどうか我々を助けてくれないだろうか」


 突然の助けを求める声にどうすればいいか分からないが取り合えず深呼吸して相手の話を詳しく聞くことにした。話の内容を簡単に整理すると

 

 イケメンは異世界の神様でありその世界で大変なことが起きている。

 その世界の力だけではどうにもならないから別の世界の人に助けを求めて自分が選ばれたらしい。

 神様から特殊な力を貰えるから世界を救ってくれとの事らしい。


 これって小説や漫画なんかでよく見た異世界に行って活躍する的な物語のテンプレって奴だよな。ああゆうのって二次創作だけの話だと思っていたけど現実の世界でもあるんだ。


 学生の頃にラノベや漫画は呼んでいたのでフィクションとして面白おかしく見ていたものが今現実に起きていることに驚いている自分にイケメンがこちらの理由を統べて放し終わったらしく


 「どうか力を貸してくれ」


 この神様が本当に困っているのなら協力してあげたい気持ちもあるのだが冷静に考えて自分が出した答えは


 「すいません。その頼みは聞くことが出来ません」

 

 頭を下げで断った。それを聞いたイケメンは断られるとは思わなかったのだろう。動揺していた。


 「自分は虫とかは殺したことがありますが動物なんかの生き物を殺したりとかをしたことがありません」

 「そこは、私から強いスキルや武器なんかを渡すから」

 「勿論、武器なんかも使ったことがありません。スポーツも小学生の時にテニスをやっていた程度で武芸なんかあ何にもやったことがないんです」


 中高と文系部に入っていたので本当に運動神経がいいとかでもないのだ。殺し殺されるかもしれない世界にいきなり言ったとして強い力があるからって俺がなんとかできるとは全然思えないのだ。


 「それに俺には家族に今まで育ててくれた恩があります。第一志望の就職が決まって親も喜んでくれたんです。なのですいません!」


 世界の人達を救ってくれなんてそんな重い重役が今の俺に背負えるとは思えないのだ。絶対に潰れてしまうそんな未来しか見えないのだ。


 「なので元の場所に返してくれませんか」


 そんな自分の意見にイケメンは


 「・・・わかった。ただこれに名前を書いてくれないだろうか。世界を繋げたり返したりするには色々な手続きがいるんだ。これにサインしてもらえれば元の場所に戻すことが出来る」

 「・・・わかりました」


 自分をここに連れてくるのには書類なんかはいらないのに戻す場合は必要なのか?そんな疑問もあったのだがこちらからしたらこのイケメンにしか頼れる人がいないし戻せる神様もこの人しかいないので書くしかない。ペンを渡されて名前を書こうとしたその時だった。


 「そうはさせんぞ!!!」


 空間全体が震えるほどの怒気を纏った声が響いたと思ったら白い空間にひびが入り空から自分とイケメンの間に割り込むように誰かが下りて来た。


 ドーン!


 音と共に二メートルぐらいの筋肉質な白髪の貫禄ある老人が自分の前に現れた。その老人は自分の方を向き声をかけてくれた。


 「大丈夫かい。怪我などはないか」


 貫禄ある老人からそんな言葉をかけられてしまい自分は反射的に答えた。


 「は、はい!大丈夫です。これに名前を書かないと帰れないって言われて書くところだっただけで」

 「・・・やはりか」


 自分が欠かされかけた物を見る老人は明らかに怒りの表情を浮かべていた。そんな俺達の会話にイケメンは動揺した声で叫び始めた。

 

 「て、てめえが何でここにいやがる!?」

 「犯罪者を捕まえる為に儂がここまで来たそれだけの事だ」


 犯罪者とイケメンに言う老人はそのままの勢いで告げた。


 「ザック!お前には異界人密輸、異界人殺害、異界人特殊詐欺でお主を拘束させてもらう!観念せよ!」

 「くっ!」


 どうやらザックと言う神様は色んな犯罪をやっていたらしく。この老人は彼を捕まえるために来たらしい。


 「青年よ。それに名前を書いてはいけない。それに名前を書いてしまったらお主は二度と元の世界に変えれなくなってしまう」

 「そ、それってどういう・・・」


 詳しくきことをした時だった。ザックが手を空にかざすと空に巨大な岩が作られていた。街一つなら簡単につぶせる巨大な岩がこちらに向かって来る。


 「潰れちまえ!老害があああ!!!」


 こちらに向かって来る。巨大な岩に老人は全く動揺することもなく自分の前に立って


 「後で色々と説明はする。今はここで待っていてくれ。すぐに終わる」


 それだけ言った老人は矢の如く巨大な岩に向かって行く。そして振りかぶった丸太の様な腕から拳が岩とぶつかる。どちらが潰れるかなんて本来ならわかり切っている結果なのだがぶつかり合った瞬間とてつもない音が聞こえたと思ったら巨大な岩に細かい亀裂が入りながら粉々に砕け散った。あり得ない光景を見せられて唖然としていた自分だがその光景に同じ反応をしていたのはザックも一緒だったのだろあり得ない光景に固まっていた所いつの間にか老人は彼の目の前に現れ腹に拳が突き刺さる。


 「ごぶぁ!??」

 

 腹を抑えて息が出来なくなっているザックの顔面を鷲掴みにし思いっ切り地面に叩き付ける。大きな音と亀裂が入るほどにめり込まれた頭を掴まれて何かを言い合っているように自分には見えた。そして少しした時だった。


 「青年!そこから離れよ!」

 「え?うわあああーーーー!!」


 そんな声が聞こえ何で?と思った時にはもう遅かった。地面に亀裂が入ったと思いきや地面が割れ自分は真っ暗な空間に落ちて行ったのだった。

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