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パリッ……え?

「よっしゃ、ダンジョン攻略やってやる!」


 朝陽とわかれた後、すぐさま家に帰った。よしっ、雷系体得やるぞぉ!俺は宿で気合いを入れた。


 でも、そうだな。ここじゃできないよな。そう、ここはVIPなROOM。間違えてビリビリなんてしてしまったら一瞬でオワリ。


 う〜ん、でもまた草原にいくのも面倒だし…。あぁ!ここのトレーニングルームでするか!来たときにチラッと見たけど、あそこなら大丈夫そうだ。


 はい、ということでやってきましたトレーニングルームゥゥ!ここは個室だから誰にも迷惑をかけません!


 わぁ、それはいい!でもお高いんでしょう?いえいえ、なんと普通ならたぶん結構値段がかかるような施設ですが…


 今なら!なんと!1万9千800円!!お安いでしょう!…ってなことを思ってたけど、なんとCランクなので無料です。


 はい。うん?Cランク優遇されすぎって?うん。そうだよ。そうだね。もっとゆっくりランクを上げれば良かったね。


 …だって知らないんだもん。


 ここは一面真っ白の部屋。縦横ともに50Mってとこか?今回はこの部屋だけど、魔術具を弄るとテイストが全く変わる。


 ジャングルや岩場、砂漠に海。パターンは無数にある。今回ここを選んだのはいかにも集中できそうだから。


 ふむ、じゃあ実際にやってみるか。アイテムボックスを開いて例のブツを取り出した。雷系体得書、使用!


 使用した瞬間から俺の頭の中に大量の情報が流れ込んできた。うわぁ、なんか止まらない。なんか早送りされてるみたいな感覚だ。


 いつまで続くんだろ?これ?すでに1分程たっただろう。もしかして1日とかかかる感じ?なるだけ早く終わってほしいな。


 いち早く練習したいってのもあるけど、疲れるんだよなこれ。今だに頭の中はハリケーン。いや、流しそうめんか?


 そんなことを考えていると、ピタッと情報が止まった。おぉ?終わったのかな。あんまり変わった感じはしないけど…。


 まぁいい!これで俺は雷魔法、雷系スキルを使えるようになった!(なったハズ!)よぉぉし。


 手のひらを大きく広げて前に突き出した。深呼吸をして集中する。


 「出ろっ、雷!」


 バリバリバリバリ…っと大きな雷が出るはずもなく、パリッという音と1センチ程のイナズマが出た。


 おいぃ!どうなってんだ?これで雷魔法は使えるはず。魔法陣が必要?それとも呪文か?それともガチャを信用しちゃダメだったか?


 ホントに雷魔法が追加されたのか不安になり、俺はステータスを開いた。


 「ステータスオープン。」


 スキルの欄を見ると…おぉ、なんだ。ちゃんと追加されてるじゃん。


_______________________

 所有スキル


 【吸収】          Level3

 【鑑定】          Level3

 【軟体化】         Level2

 【仲間を呼ぶ】       Level1

 【身体強化】        Level5

 【状態異常無効】      Level2

 【飛翔】          Level3


〈魔法〉

 【雷系統魔法】

_______________________


 なんかいいな。このスキルの羅列。見てるだけでワクワクする。スキルレベルも上がってきたし。


 う〜ん、それにしてもなんでだ。雷魔法ってこんなにしょぼいのか?


 取り敢えずもっかいやってみるか。


 「出ろっ、雷!」


 パリッ。……う〜ん、さっきと変わらずか。


 どうしてだろうな。誰かに聞くのがいいと思うんだけど結菜と永遠も知らないだろうし…。


 やっぱり聞くならアイラだな。うん。俺は送る動画を撮るためにウインドを開いて録画ボタンを押した。


 「出ろっ、雷!」はさすがにダサいから、俺は心のなかで出ろ!と念じた。


 パリッ、やっぱダメだ。ちょっと残念な、静電気程のイナズマを撮り録画終了ボタンを押した。


 もう仕事終わってるかな?取り敢えずアイラのところへ動画とメッセージを送る。


     /雷魔法どうすればいいのこれ?/


 10分程待ったが既読はついていない。…う〜ん。やっぱつかないかぁ。


 きっと仕事中だよな。まぁ、気長に待つとするか。俺はちょっと早めの夕食にすることにした。


 ――ふぅー、お腹いっぱい。ちょっと食べすぎちゃったかもな。今日は、卵料理っぽいのが特に美味しいもんで…。


 さて、風呂にするか、歯磨きにするか、はたまたいっときゴロゴロするか…。


 真剣ではあるが、とても幸せな悩みを抱えている時にピコン、と電子音が鳴った。うん?なんだ。


 メッセージが来ています、?視界の端にそう表示されていた。ここでようやく思い出した。


 あぁ、アイラにメッセージ送ってたやつか!いけない、忘れてたわ。美味しいものは記憶力を低下させるのか?


 俺はメッセージのウインドを開いた。

_______________________

   ≫雷魔法どうすればいいのこれ?


≪ 雷魔法?あんたチャレンジ好きね。いい?魔法ってのは一朝一夕じゃ身につくものではないのよ?最初はみんなこんなもんよ。

_______________________



 やっぱそんなもんだよなぁ…。まぁ、そりゃそうか。だってそれだったらもう、ガチャゲーだよな。


 少し残念ながら、なぜか安心も感じながら俺は返信した。



_______________________

 ≫やっぱそうだよね。雷系体得書ってのあったんでいけるかなと思ったんだけど


≪ ん?なんで体得書なんて持ってるの?


 ≫あぁ、ガチャを引いたら手に入れたんだよ


≪ へー、他には何かゲットしたの?


 ≫えっとね、手入れの布と、ステータス強化ptと…あ……


≪えっ、なにどうしたの?


             ≫ありがと!

_______________________


 ――え?どういうこと?


 仕事終わりにメッセージを返していたが、意味不明だ。それにしても、体得書、ねぇ。そんな簡単に手に入れるものじゃないんだけど…。


 家へ帰りながらウインドウを開く。これはアイラのルーティンであった。


 そう、分かってはいた。あいつを蓮を常識で測ってはいけないと。これからは、うん。怪物。怪物のやることと思えばいい。


 1人で妄想を広げているともう家に着いた。勢いよく扉を開けて閉める。


 バタンッ、…ガチャ。ドアは勝手に閉まると同時にロックまでかかる仕組みである。


 「あ〜、疲れた!今日も最高に頑張った!」


 アイラは、今日も1日をやり遂げ、至福の顔になっていた。



 ――ベッドでゴロゴロしながらやりとりしていた俺はバッと飛び起きた。そうじゃん、あれがあるんだった!


 俺は急いでアイテムボックスを開いた。

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