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友人との再会

 俺は大きなガチャの前で、一息ついて気合いを入れ直した。別に気合いで変わるってもんじゃないけど。


 まぁ、心の準備?やばいのが出たときのね。もう結果は万々歳。それでも、上を狙う、それが冒険者というものだろう!


 4回目。俺は取手に手をかけ、回した。相変わらずガラガラガラといいながらカプセルが出てきた。


 色は…青!っていうか水色?いや、青か。なんていうか微妙な色だな。水色と青色の間って感じ。


 ドクドクうるさい鼓動をなだめながら、俺は4個目のカプセルを開けた。フォンッ。


_______________________


 ステータス強化pt 


 自身のステータスの「魔力」を50pt分上げることができる。


 何も迷わなくていい。選択肢は1つしかないのだから。


 ただ、調子に乗らないことだ。魔力は上がっても使い方が悪かったら意味はない。

_______________________


 おーっと、自身の「魔力」を50上げられるだとぉ?50って…。大分だぞ?ほら、これ見てよ。

 Level41


    スピード      51


    スタミナ      32


    筋力        22


    幸運        35


    魔力        2


 これが今の俺のステータス。正直、魔力が壊滅的だったけど、これで一気にトップへ!…ガチャ、恐ろしい。


 だってスピード特化にしてたのにそれを一瞬で抜きされるんだよ?この世界…もしや運ゲーか?


 頑張ってレベル上げした上がったスピードの項目が魔力に抜かれるのはちょっと悲しいわ。


 とにかくこれは、宿に帰ってから使うとしよう。


 あ、そういえば2回目に出た水色のカプセルもステータス強化ptだったよな?今回も青っぽかったしカプセルの色も出るものと関係してるのかも?


 今回は魔力限定だった。それでも50ptはでかい。だから好きに振り分けられる20ptより上。そう考えると色が濃いほうがいいものと考えられるな。


 4回の中で出た物の中身とカプセルの色との関係性について考察しながらウインドを閉じた。


 これがラスト…。もう5回目なのに未だ緊迫感がある。きっともう、一時はここにこない。


 それは、ガチャ券がどれだけレアかを知ったから。あの宝箱はたまたま見つかっただけだし、まだ上層の方。


 レアなものがある下層には程遠い。


 良いものが出るという期待を胸にガチャに手をかけた。そして、手を捻った。ガラガラガラ。


 ――冒険者ギルドを出るともう夕方になっていた。え?もう夕方か。思ったよりめっちゃ時間たってたんだな。


 体内時計と実際の時間との差に驚きを隠せない中、俺はホテルへの道を歩いていた。相変わらず景色を楽しみながらゆっくりと。


 みんながよく考えるであろう…今日の晩ご飯は何かな、と考えながら。うーん、絶対豪華なのは間違いないよな。


 ご飯か麺類か、はたまたパンか。あ〜、オムライス食べたいな。母さんがよく作ってくれてたな。


 「おーい。」


 ちっちゃいころ毎食、オムライス作って!とか言ってオムライス大変なんだから!って言われてたわ。


 「おーい!…あれ?人違い?」


 でも、なんだかんだ作ってくれてたよな。トロトロな卵が上に乗っかっててとろける美味しさ!


 やばい、オム舌になってきた。ホテルのシェフに頼んでみようかな。あっ、そもそもオムライス的なのがこの世界にあるのか…?


 「おぉい!」


 突然肩をバシンと叩かれてやっと気づいた。誰かがずっと俺のことを呼んでいたことに。


 くるりと振り返るとそこには…


 「あっ、朝陽!」


 「よっ、久しぶりぃ!」


 このちょっとチャラいやつは橘 朝陽(たちばな あさひ)。こいつももちろんこのクラスの転生者。


 あの魔法陣が表れる寸前まで一緒にアホっぽい話をしてた本人です。ちょっとチャラいけど、なんだかんだ結構仲良くしてんだよな。


 「おいお前、さっき魂抜けてたぞ?何考えてたんだよ。」


 ニヤッとした顔で聞いてきた。そうそう朝陽といったらこのノリとこの顔だよ。


 「あー、オムライスのこと考えてたわ。」


 「あー、好きだったよな。でもどんだけ?結構呼んでたぞww。」


 「すまんすまん、ちょっと疲れててね。」


 ここで1言、自慢しとくか。どんな顔して聞くのか楽しみだ。


 「なんといってもあの、上級モンスターを倒したからなぁ。」


 あぁ、今めっちゃニヤニヤしてるだろうな。自分でもエグいやつって分かるわ。でも朝陽とはこのノリ。


 「はぁ?お前まじで?……でもお前煽る時は嘘つかないしなぁ。(小声)」


 最初は呆れの顔だったが、だんだんと驚きの表情になってきた。うんうん。俺と同じではなくても一緒くらいの驚きを味わえ。


 「ま、どうせホントなんだろ?…ありえないけど。(小声)ところでよ、お前の職業何?」


 朝陽って何か考えながらぶつぶつ言うんだよな。いつも大体笑ってんのに、ぶつぶつ言う時だけ超真顔なのが面白い。


 「俺か?俺は【双剣使い】!」


 俺なりにかっこいい厨二病ポーズをとって言い放った。


 「プハハ!だと思ったよ!どうせ聞いても聞かなくても分かってた。俺の職業、何だと思う?」


 やはり朝陽には分かっていたか…。俺の厨二病心がわかるやつだな。


 今度は朝陽がニマニマしながら自分の職業を聞いてきた。…くぅ、これは自分の欲しかった職業が手に入ったみたいだ。


 朝陽も負けじと煽り返してくるつもりかっ。


 う〜ん、真面目に考えて2択だな。【忍者】か【大剣使い】か。お前に俺の厨二病心が分かるってことは、お前の厨二病心も俺に分かるってことだよ!


 「【忍者】だな?」


 心臓がドクドク脈打ってる。職業を当てるだけなのになんでこうなるんだ。…ちょっと楽しい。


 「ファイナルアンサー?」


 朝陽は目を大きく見開いたり、ニヤッとしたり、涙目になったりして陽動してきた。クイズ番組かよ。まぁ、もちろん


 「ファイナルアンサー!」


 「正解はぁジャカジャカジャカジャカジャン!【忍者】です!」


 おっけぇ!やっぱりな。お前がわかるなら俺にもわかるんだよ!今大会クイズ王優勝は〜、さぁとうれぇぇぅん!


 脳内に勝手に再生される、知らない記憶w。


 「はい、当たりぃ!」


 「くっそ〜〜。なんでだよ。」


 悔しそうに太ももを叩いた朝陽に俺は言い放った。


 「お前にできることはオレにもできるんだよ。」


 そう言うとピシャーンと衝撃を受けてフリーズした。ふむ、実に満足。


 朝陽はフリーズが収まってから慌ててウインドを開いた。時間の確認か、はたまたアイテムボックスを見てんのか。


 「やべっ、ちょもう行かないと!またな!攻略頑張ろうな!」


 朝陽は半分走りながら俺にそう言ってきた。やっぱいいやつだよな。


 「お〜う、そっちもな!」


 そうして友人との再会は瞬く間に終わってしまった。しかし、この再会によって蓮の闘争心に火がついた。


 「よっしゃ!ダンジョン攻略やってやる!」

 評価よろしくお願いします!

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