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何者かに

 「ふぁぁ〜あぁ。」


 カーテンから漏れ出る朝日が俺を目覚めさせる。今日も異世界生活の1日が始まる。


 ふかふかのベッド、大きなテレビ、温度調節の魔道具、隅に置いてあるインテリア、革張りのソファ、大理石のような床。


 朝起きて、この環境が異世界にいることを示す。広々としたスペースに1人でのんびり座ってる。


 まず、洗面所に行って顔を洗う。幾つもそろえてある、ふわふわのタオルで顔を拭く。服を着替えて、朝は日課のランニング。


 3キロ程走ったら帰ってシャワーを浴びる。その後、部屋の中に運ばれた朝食をおいしく頂く。 


 野菜のサラダ、フルーツ、パンにソーセージ。おまけに牛乳とデザートのアイスクリーム。


 どれも異世界の物を使っているから俺にとって新鮮だ。淡々と食べ進め、食べ終わった。


 「ご馳走様でした。」


 食べ終わったら歯を磨く。


 シャコシャコシャコシャシャコ。


 ただひたすらに磨く。


 シャコシャコシャコシャシャコシャコシャコシャコシャシャコシャコシャコ。


 って、なんやねんこれ!ついつい関西弁出てもうたわ。なんつって。関西じゃないけどね。


 はいっ、そろそろいつも通りな感じでいきまーす。どうだった?イケてる男のブログ風にしたんだけど。


 異世界、やばい。この環境、やばい。めっちゃ豪華な部屋なんだけど。しかも、1人ずつめっちゃ広いしオシャレ。


 フワッフワッのベッド、つるぴかぴんの床、めっちゃ美味い食事。こんな環境にいたらブログ風に生活しちゃうわな。気取っちゃうよね。


 別にこの宿の値段は高くない。普通だ。本当に。それなら、なんでこんなに豪華なのか教えよう。


 …じゃなくて、…なぜならここは、異世界転移者専用のホテルのようなところだからだ。


 異世界転移者バンザーイ!…ってこともあるんだけど、ここに入れるのは冒険者ランクCからだそうで、他の同じクラスのやつらはいない。


 Cランク冒険者バンザーイ!…ちなみにここは神様が整えたみたいだ。神様バンザーイ!


 万歳三唱を終えて俺は冷静になった。


 なんでこんな設備がつかえるのか、異世界転移者差別…なんかすごい熟語だな。


 異世界転移者差別を意外とするんだな。色々なところに「異世界者専用」〇〇ってのが結構ある。でもなんで、鑑定所にはなかったんだろうか。


 実は俺に考えがあって、異世界者の活躍を周りに見せるためではないだろうか?そしたら、冒険者に舐められることはないだろうし。


 …まぁ、どっちにしろ俺らはアイラさんが鑑定してくれるみたいだけど。いいことなのか、悪いことなのか…はぁ。


 今日はフェニックス戦の疲れを癒そうということで、自由行動になっている。また、ダンジョンに攻略に戻るのは明日からだ。


 休む時はしっかり休む!でも、トレーニングはきっちりする!陸上のコーチの教えだ。今日はゆっくり休もう。


 「ステータスオープン。」


 俺自身のレベルとスキルレベル、どっちも大きく上がった。吸収スキルの真価を引き出すにはもっとスキルレベルを上げるしかない。


 なんか 場合によっては使用可能 ってのもあるんだけど、まだその条件が分かっていない。(エピソード6に戻ってみよう!)


 そもそもこのスキルについて知らなすぎる。このスキルはとても強力だ。ただ、慣れないまま使うと体に負担がかかる。


 できることも多いから、たくさん使って使いこなせるようにしないとな。あと、身体づくりが大切になってくる。


 今日もランニングに行ったがいかんせん。ダンジョン攻略で身体能力が上がったが、体がバキバキ。


 筋肉痛がやばい。とにかくやばい。あー、なんか陸上やってたころを思い出すわ。


 ランメニューを終えてケツがわれるように痛い時に(ケツワレって言うんだけど)地獄の筋トレ。


 ハムストリングスに負担をかける時とか、ちょっと力入れただけで足攣ってたわ。


 足攣ったら、友達が笑いながら伸ばしてくれた。んで、その後に立ったらまた足が攣ったから爆笑しながら伸ばしてくれたっけ。


 あー、懐かしいな。まだ、1日しか経ってないのに。でも代わり映えのない日常に飽き飽きだったな。


 そんな時に異世界にこれてワクワクした。今もずっと。どんなことをしようか、どんなことができるのかずっとワクワクしてる。


 今までの常識では測れないこの世界、ダンジョン。地下100階層を目指して、ハンドレッドアライブスの一員として生きていく。


 「今日は何しようかな〜!」


 何者かになるために、今日も勢いよく扉を開けて外へ向かった。

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